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BanG Dream! It’s MyGO!!!!! 感想3 #4〜6 〜もう一度、信じてもいい?〜

このブログを読んでくださっている方、こんMyGO!!!!!
この記事を書き始めた日は、朝から秋葉原のatreでMyGO!!!!!のコラボストア
夜には迷路日々のMVとガルパステーションとMyGO!!!!!な1日でした。
そして、何より
前島 亜美さん、活動再開!
この言葉が正しいかわからないですけど、
「おかえりなさい!」
「おかえり」には”あなたには、そのままで帰ってこれるところがあるんだよ”というメッセージもあるという説があるので選んだ言葉です。

余談が多くなりましたが、本筋のBanG Dream! It’s MyGO!!!!!の感想を始めていきたいと思います。今回は#4〜6までです。
今回もネタバレ全開でいくのでお願いします。



#4 一生だよ!?

あらすじ

そよからCRYCHIC解散について聞いた愛音は、燈・そよ・立希を「RiNG」に集める。

「はい、話し合って!」

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! 公式HP ストーリーより

燈の七変化

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #4より

#4での個人的お勧めポイントは燈の変化の様です。
七変化と言ってもコスプレ七変化のような大きな変化ではなく、
ここでの変化は表情の変化です。
#1〜3では迷っている最中で”うじうじ、しくしく”している姿・表情がほとんどであった印象なのですが、(#3では燈視点が多く、表情模写は少ないんですよね。)この#4では打って変わって色んな表情が見られます。
#4の序盤ではまだまだ迷い中の曇った顔ですが、
愛音の計らい(強制会議)によりバンド(仮)が結成され、
今度こそ!の思いを込めた凛々しい表情に!

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #4より

と、そんな表情をしている画像を出そうとしたら配布された画像にそのシーンがありませんでした。
ただ、そんな表情を眺める3人(+1人)の姿の画像が!
愛音、そよ、立希の全員が初めてみる表情だったのか驚いて燈を見つめていますね。
燈の変化を示すにはこの画像の方が最適だったでしょう。(結果オーライ)

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #4より

と、思ったら次の瞬間にはこんなに凹んだり、

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #4より

タンバリン・トライアングル・カスタネットを弾く天然ボケの表情も、

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #4より

愛音に嬉しそうにお礼を言う可愛らしい表情まで、

ありとあらゆる表情で燈の魅力を再発見できる回であったと思います。

燈の魅力自体もそうですが、その姿を3Dアニメでここまで表現できるサンジゲンの技術力も光る回でもありました。(でも、サンジゲンの本気はまだまだ隠されていましたけどね)

コイツ、ムカつく

BanG Dream! It’s MyGO!!!!!#4より

”ムカつく”この単語自体は立希は発した言葉でしたが、多くの視聴者も同様な感想をコイツ=愛音に持ったことでしょう。
私自身も見ていて笑いながら、現実にいたらイヤだなぁぐらいには思いますよね。ただ、それ=嫌いにならないのがMyGO!!!!!のキャラクターに共通する強みです
立希というツッコミ役が仲間に加わったおかげで、愛音のワガママにもうざいのちょっと上ぐらいのヘイトで済ませて、ギャグシーンに変換させる名タッグ?が誕生したのも#4ですね。

立希とのコンビといえば、この方の本格的な登場もこの回からですね。
(前回、一瞬だけ通り過ぎましたが)

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #4より

要 楽奈

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #4より

#4ではこのキャラクターも忘れてはいけません。
「おもしれー女」の名言もこの回での登場です
何が”おもしれー”なのかは#4の時点では推測の範囲しかわからないですし、回が進んでも、考察が少し難しい部分もあって、またどこかのタイミングで考えていこうと思います。

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #4より

そしてラストには勝手にスタジオに乱入してくる、まるで”違う星からきたみたい”だと錯覚するぐらいの暴れっぷりです。

#3までは放送前に公開された予告映像よりも本編での登場時間が短いのでは?と思うぐらい出番が限られたキャラクターでしたが、#4での短い時間ながら爪痕を残した勇姿に楽奈ファンと青木陽菜さんファンは歓喜していたことでしょう。

総括#4

#4では#2で始まった愛音とそよのバンドに燈と立希が加わり、楽奈が突如乱入することで5人が初めて揃った記念すべき回になりましたね。ギスギスしていたアニメの雰囲気も少し緩まった比較的平和な回でもあったと思います。(逆にいえば、#5以降はほぼノンストップでギスギスを繰り広げるということです。)
また、今回の振り返りの場面カットを見ても燈に愛音、立希さらに楽奈とキャラクター同士の関係性もある程度構築できてきたことで隠されていた新たな魅力、悪く言い換えるのならば本性が表面化し始めてたということがわかります。逆にここで名前が挙がらなかったそよは最初からの性格が素の姿なのか(この先を知っている人は違うとわかりますよね)、本性を隠すのが上手い裏があるキャラなのかの2択になり、上手く練られた脚本になっていることを改めて感じますね。
あと、#3までは展開が遅いのではという感想も少なからずあった印象でしたが、(私自身は雑な引き伸ばしではなく、丁寧に心情含めた変化を描いていたので好意的でしたが、アニメはエンタメである以上爽快感も求めること自体は共感できるという考えでした。)#4で物語を一気に動かして飽きられずに期待感を視聴者に与えた、BanG Dream! It’s MyGO!!!!!の大事なシーンは丁寧に描きつつ、その描いて溜め続けたものを一気に放出してドラマチックに仕上げる方針を初めて示した回になったと言う意味でも重要であったと思います。


#5 逃げてない!

あらすじ

初ライブまでは解散しない約束でバンドを結成したが、愛音は真面目に練習をしない。
そんな愛音に立希はーー

「お前のそれは逃げだよね?」

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! 公式HP ストーリーより

失敗

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #5より

#5での主役は誰だと問われたら、私は迷うことなく愛音と答えますし、それに異議を唱える人もいないでしょう。
愛音の過去の失敗と崩れ去る見栄、
見栄のために始めたバンドを始めた少女が、その見栄を失う(正確には失いかけた)とき、何を選択するのかを描いたのが#5での物語でした

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #1より

#1の冒頭のシーンで留学して、失敗して日本に逃げ帰ってきたのではないかと当初から予想はされていましたが、これはその通りでしたね。
失敗の理由も英語でのスピーキング力が足りないというシンプルなもの。
私も高校では1週間に1回オンライン英会話を行う授業があり、日本の英語の授業でのテストで上手く回答するのとは全く別の力が必要であることは実感として理解はできているので愛音にも共感ができます。
さらに他の留学生と思われる少女は完璧。寮生活で家族や中学までの友達もいないという状況、見栄を気にする愛音には過酷であることは明らかです。
ルームメイトからも名前も間違えられる状況も、私はただ親しみを持ったあだ名として呼ばれただけではないかと感じたのですが、理由はどうあれ、愛音にとっては名前も正しく読んでくれないとネガティブに考えてしまう精神状況であったことの事実がきつく刺さるシーンでしたね。

そんな、愛音の失敗を抉ったのは愛音が先導して結成させたバンドのメンバーの2人(内1人はバンドメンバーと言っていいかはこの段階では微妙ですが)であったのは中々に皮肉ですね。

失敗の再現

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #5より

#4で劇的な乱入劇をした楽奈。
この天才の急襲は愛音(ついでにそよ)に対して順調に進んでいた計画を一気に破壊し始めました。
愛音にとってはこの楽奈は留学先の高校で私よりもはるかに英語が喋れる同級生に重なり、それによって愛音が得てしまった感情は憧れでも、嫉妬や憎しみでもなく、”恐怖”だったのでしょう。
自分の居場所が誰かに奪われる。そして、居ても居なくても変わらないそんな”モブ”になってしまうことが愛音には怖くてしょうがないのです。
誰かに自分を必要な存在として認識してほしい
これが愛音の願いであり、ボーカルにこだわるのもそれが理由でしょう。

しかし、ギターを楽奈以上に弾き鳴らすのはとても短時間でできることではありません。

そんな時、愛音がとってしまう行動は何か?
自分が必要ないと思われる前に、理由をつけて逃げること
これは私の根拠もない憶測ですが、
愛音は留学までは失敗した経験もなく、勉強や運動に不得意なものはない優秀な少女であったことは公式に明言されています。
もちろん、それは愛音自身の努力の結果もあるのですが、それ以上に失敗する可能性が高いものには無意識的に避ける=逃げる習性があったのではと思います。愛音は今時のギャルぽっい性格をしていますが、今時のギャルも意外に将来に対しては現実的な思考をしてたりするんですよね。
自分が苦手だとわかるものは苦手だと周りの人からバレる前に逃げる、そうすれば苦手だという事実も認定されない。だから苦手なものがない完璧な存在として周囲から必要とされ続けて成長した少女が愛音なのではないでしょうか?
しかし、何が苦手なのかを間違えた。それが留学とギターです。
留学は中学英語が得意だったから、ギターは中学での学園祭で上手くいったから。限られた情報で判断してしまった結果、今まで間違えなかった子が間違えてしまった。でも逃げる以外の手段がない。
逃げ続けてたら道が見えなくなり迷子になってしまった。
愛音の本質はこんな感じではという憶測でした。

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #5より

そして、そんな本質を見抜いた少女もそのバンド内にいました。
「お前みたいなやつほど、ライブしないと絶対逃げる。今までもそうだったんだから」確かこんなニュアンスだったでしょうか。
逃げ癖がある。だから無理矢理引っ張り出す。
不器用な立希にできる精一杯の思いやりです。

個人的にはこのシーンが#5で一番お気に入りのシーンです。
本来なら#4から#5の愛音の言動を目の前で見ていたら愛音をバンドメンバーとしては一番認めたくないであろう立希が、自分が嫌われようとも愛音をライブのステージに引き上げようとしているのです。
なんだかんだ言いながら愛音自身以上に愛音のことをバンドメンバーとして接している立希の優しさ
さらにはその優しさの根底にあるであろう燈が#4で次のライブまでは絶対バンドを誰一人欠けることなく活動し続けることを決意したことを遵守させようとする燈への愛情の2つが立希から感じられ、
直後の愛音の目のアップのインパクトで忘れられがちですが、立希を表す良いシーンだと思います。

逃げてもいい 道が見えなくても

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #5より

立希の言葉=自分でも理解している完璧でない自分、から結局逃げてしまった愛音を追いかけてきてくれた燈。
燈は普段は迷ってばかりの優柔不断な面が見えるキャラクターですが、ある限られた瞬間にのみとても頑固になります
それは”自分が好きになったものを共有しようとする”時にです。
絆創膏でも相手が興味があると思ったら必死に語り始めてしまうし、興味がないかもと思ったら凹んでしまいます。
自分のスキが共有できたら嬉しい反面、自分のスキを否定されることに我慢できない性格が燈の根底にあると私は感じています。#1での感想でも書きましたが燈は愛音を失敗しても挑戦し続ける心の強さに憧れという感情を持っています。憧れと好きという感情は近いというのは感覚的にわかる人は多いのでありませんか。
自分が憧れた強さを本人から弱さだと否定されてしまうことを燈は許しません。そして、燈は自分が許せないことがあると怒るのではなく、自分がスキと思う理由を吐き出します。だって燈には自分の気持ちを素直かつ情熱的に表現することしかできないのですから。そして同時にそれが燈だけの強さなのですから。

愛音が逃げてばかりの自分が嫌というのであれば、
燈は逃げてもいい、逃げるということは行き止まりが来ても走り続けているということだから。
心が泣けるほど熱くさせる居場所を求めながら、行き止まりで踏みとどまっていた燈にとって逃げてでも挑戦をやめない愛音は本当に輝いて見えたのでしょう。

#1から続いた2人の関係性がここで一つに纏まった瞬間でした。

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #5より

総括#5

#5ではここまで語ってきたように、一気に愛音というキャラクターが掘り下げられました。#4まではギターボーカルを志望していた愛音ですが、MyGO!!!!!のボーカルは燈であり、リードギターは楽奈であるという結末を我々視聴者は既に知っており、バンドの発起人であるはずなのに、自分の願望が成就しない可哀想なキャラクターになることは避けられないのではないかと思われていました。確かにギターボーカルで目立つことはできませんでしたが、失敗を乗り越えようと決意する愛音にはもう不要な願いです。
これもあくまで根拠のない憶測ですが、燈は愛音の弱さも強さであると説得しましたが、愛音も完全にはそれを受け入れているようには見えませんでした。やっぱり逃げてしまう自分はそう簡単に好きになれるものでもないように思えます。それでも燈が自分を必要としてくれる。それなら私もこのバンドから逃げないで正面から挑みたい。
それがラストシーンの「私たち、ライブやる!」の愛音の心情ではないかと勝手に感じました。
愛音は打算でバンドを結成し、燈を利用して自分の願望を叶えようとする。
文字にしておこすと中々最低な行為であり、それゆえになかなか好きになれないという意見も0ではありませんでしたが、それと同時にギターボーカル志望ながらCRYCHICでボーカル担当であった燈のもう一回バンドをやりたいという気持ちに気付き(立希もそよも気づかなかった)その思いに必死に寄り添う姿から根底の優しさが多くの視聴者にも伝わっていた複雑なキャラクターでした。そこからバンドのために本気になれる愛音が次回から見られると思うとこれからの展開も非常に楽しみになれる回でもありました。

そしてこの回からRiNGの裏のような場所が初めて登場し、この場所では光と影がキャラクターとリンクする演出が毎回される印象深い場所でもあります。#4から引き続き燈の家の前の歩道橋も登場し、だいぶ印象的なシーンの場所は登場し尽くしたのではないかと思います。水族館にプラネタリウムなどBanG Dream! It’s MyGO!!!!!には多くの場所が大事なシーンで再登場したりするので聖地巡礼も楽しめる作品であると思います。

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #5より
BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #5より

#6 なんで今更

あらすじ

「バンドやる」

突如現れた楽奈に振り回される一同。

ライブのための練習が上手くいかず、立希のイライラは募る。

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! 公式HP ストーリーより

劣等感

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #6より

#5が愛音が主役でしたが、こういったバンドなどのチームものは全13回もあればメインキャラクター1人につき1回ぐらいは主役の回が与えられるものです。BanG Dream! It’s MyGO!!!!!もそのお約束には従います。
ということで#6は立希の物語がメインになります。

立希は最初のアニメPVの時から劣等感というワードが与えられていて、キャラクター紹介文には姉がいるという情報があったので、多くの人が予想していた通り優秀な姉と自分を比べ、自分を卑下していました。
そんな姉の下位互換だと卑下していた自分を救ったのが燈の歌声であったことが#5では語られていました。

ただ、それは生きる希望が見つかっただけであり、劣等感はまだまだ立希の心に染み付いています。
だからこそ”自分1人でもやれる”というのを証明したかったのでしょう。
だから作曲をすると名乗りでました。
(きっと燈の歌詞を曲にするのに自分以上の適任者が居ていいはずがないという思いもあったことでしょう)

MyGO!!!!!の作曲を立希が担当している話はアニメ前のリアルライブの頃から公開されていた情報でしたが、迷星叫や音一会などの王道ロックから、影色舞や潜在表明、無路矢といった変化球まで1人で作曲をしているなんて立希はどんな天才設定なんだと思っていましたが、楽奈がフレーズを挟みながらブラッシュアップしながらの作業だと考えると妙に納得できましたね。
MyGO!!!!!の曲たちは燈の心の叫びと楽奈の天才的創作性の音を立希が上手くまとめることで完成されていったのだと思いました。

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #6より

不器用

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #6より

ただ、立希の人間的欠点はどちらかというと劣等感より不器用であると感じました。
物事の解決のために(今回は作曲)率先して行動してみるものの、
・不器用だから妥協ができない。
・不器用だから誰にも頼れない。
・不器用だから他人を考慮している余裕がない。
上記に加え、劣等感がそれらを余計に拍車をかけてしまう。
これらの感情も思春期の少女に限らず、多くの人が経験するものではないでしょうか?
そして、大抵この場合、誰かと協力することが正しいと分かっているしその正しさを否定して誰かを理不尽に攻撃してしまう自分を余計に嫌悪し劣等感が増す最悪の循環をしてしまう。自分も似た経験なら何度もあるので、また痛いほど共感できてしまうキャラクターが増えました。

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #6より

さらに、立希の場合は優秀な姉に加え、前任の作曲担当も優秀という逃げ道のなさ。そよや燈が助け舟をだしても、本人がそれを拒否するならもうお手上げです。
「ライブするまではバンド続ける。でも本当は一生バンドしたい。」
立希にとって、そんな燈の思いのために出場を決めたライブでしたが、それが自分をバンド解散一歩手前まで追い込み、燈にとって一番残酷な結末になる寸前にしてしまう皮肉な結果。
そんな不器用を極めた立希を救うヒーローは一体誰なのか。

夜の逃走劇

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #6より

感想1での自己紹介でも言いましたが、私はアニメに加えて特撮ドラマも昔から好きでした。
そして特撮物の中で私自身が個人的に好きな展開があります。
それは”敵だったキャラクターが味方になり、それも強力な力を得て敵の頃より活躍する”展開です。
そしてその話を今するということはBanG Dream! It’s MyGO!!!!!でもそれに近い展開があったということです。
その敵だったキャラクター=愛音です。

#5で自身の失敗に向き合い、逃げない自分のための居場所としてバンドをする覚悟を決めた愛音はまさしく敵から味方化したと表現しても問題ないでしょう。いわゆる覚醒というものです。

そしてもともと、誰よりも行動力があり、根底に優しさを持つ愛音が本気でバンドと向き合うのですから頼りにならないわけがありません。

ギターも必死になって練習を始めるし、#6で一気に愛音を好きになった視聴者もきっと多かったのではないでしょうか。

そして、バンドが気まずくなり練習から逃げた立希を愛音は追いかけました。

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #6より
BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #6より

夜の学校での逃走劇の開幕です。
本人たちは真剣なのでしょうが、収録でも楽しそうな雰囲気で録れたとキャストさんが話されていましたが、そんな雰囲気が声からも伝わるぐらいコントに近い逃走劇でした。
#5で逃げた愛音と逃さないと言った立希と完全に逆さまの展開。
それをたった1週間の間隔で見せてくるのは面白い構成だと思いましたね。

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #6より

そして何気に、屋内に逃げた相手の靴を確保するという相手をほぼ詰ませる行為を悪意なくしてしまう燈も面白くて好きです。
愛音と立希が必死に走り続ける裏で既に燈によって立希の敗北は決定しているという立希の不器用さ(というより詰めの甘さ)も際立つシーンになっていると思います。

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #6より

そして、愛音についてくる燈という構図。
このバンドのための行動力がまた燈の中で愛音への好感度を高めています。
(立希も燈からの好感度を気にするなら愛音を参考にしましょう。)

仲直り

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #6より

逃走劇(ケンカ)の最後には仲直りのお約束です。
なにかここの会話で大きく立希を愛音のように覚醒させるような展開自体があるわけではないですが、ただ不器用なだけでバンドへの熱さは全員が認めていたので、何かを解決させる必要より、一回冷静に話し合うことだけで丸く収まりました。

そして最後には楽奈が中学3年生であることも明かされ、
#6は幕を閉じました。

BanG Dream! It’s MyGO!!!!! #6より

総括#6

#6では作曲という新しい視点からバンドを描いた物語だったと思います。バンドリ!の既存バンドでも作曲担当は決まっており、たまにポピパが他の要因でストレスを溜めてしまい作曲中に揉める場面などのハプニングがありつつ、作曲自体が困難になることはあまりなかった印象だったのですが、リアルのドロドロを描くMyGO!!!!!では真正面から向かってきましたね。
BanG Dream! It’s MyGO!!!!!では今までもこれからもギスギスドロドロしていく物語ですが、実は個人的に立希が見ていて一番心を抉るキャラクターだと思ってます。愛音やそよの場合は苦しい場面は本当に苦しいのですが、その要因としては自業自得の部分が大きく、因果応報という感想も散見されるぐらいでした。しかし、立希の場合もちろん立希本人の自業自得の部分がありつつも、基本他人のための善意で行動した結果周りを含めて一気に崩壊させてしまう場面が複数あります。もちろん結果的には立希が作曲しなければ次回演奏される”あの曲”が生まれることもなかったですし、これ以降の展開でもきっと結果的にはして良かった結末自体は迎えてはいるのですが、どちらにしろかなり危ないラインまで先導してしまったのは善意での立希の行動です。(そして、それで一番傷つくのは燈)本気で行動すれば結果をしっかり持って帰ってくる愛音はやはり天才なのでしょう。
でも、そんな不器用で凡庸ながらも燈、そしてバンドのために報われないながら必死にもがくのが立希の魅力であり、純粋な努力家だからこそMyGO!!!!!を支える活躍もします。
そしてこれは#4〜6の全てにも言えるし、これからの話にも言えるのですがキャラクターの新しい面が明かされるたびにどんどん推しが増えるそんな感覚が味わえるのがBanG Dream! It’s MyGO!!!!!の凄さの一つです。新しい面とは決してポジティブなものに限らないのですが、ただの悪役や嫌なヒールではない、ただ逃げ癖があったり、不器用なだけであったり、本質的に悪質なキャラクターはいない。だからネガティブな面も魅力につながる。だからこそBanG Dream! It’s MyGO!!!!!の奥深いストーリーに繋がっていると思いました。

と、これで#6まで終わりましたのでおまけを少し書いて終了したいと思います。
ただ、おまけの前に少し余談を、
この時点で文字数が9900文字を超えており、#7以降はさらに話が濃密になっていくので、流石に長すぎる感想だと読み手側になると大変だと思うので感想の話数を狭めようかと思ってます。
とりあえず、次回は#7の一本のみで行こうと思います。
それだけ凄い話が#7なので極端に短い文字数にはならないと思いますが。
あとこの記事は9月1日に描き始めて3日の深夜に書き終わる予定なのですが
1日から始まったatreのMyGO!!!!!のポップアップストアが好評で売り切れが開店から2日で続出しているようです。(私は初日に行きました)
アニメイトやゲーマーズでのコラボストア商品も売り切れがどんどん増えていっている状態ですし、3rd シングルもなかなか見つからない状態ですし、それがどれくらいブシロードさんに利益を与えているのかは部外者の私には知る由もないですが、想定よりも人気が出ているのは間違いなさそうです。
バンドリ!の既存のバンドも大好きですが、MyGO!!!!!には絶対的な先輩達を超える活躍をして、新しいバンドリ!の道を切り拓き続けてバンドリ!の世界を長く、広く広げてほしいという思いもあるので本当に応援しているし、ライブに行ったり、グッズを買ったりなどで貢献していきたいと改めて思いました。

おまけ#2

本当に最後におまけコーナーです。
#2ではBanG Dream! It’s MyGO!!!!!のED主題歌「栞」です。

この曲は壱雫空のように事前に公開されていることはなかったので、初めて聴いたのは先行上映会でのシアターでした。それはTVサイズでしたが次の日にはFullサイズも公開されたのですが栞は1番までとそれ以降で印象が少し変わりますよね。2番から一気に音の数が増えて、2nd シングルでのリリースイベントのミニライブや5th Liveで披露もされましたが生で聴くとそれがさらにわかりやすく耳に入ります。

少し話はズレますが、MyGO!!!!!に限らずバンドリ!というより全てのアーティストさんに共通して言えるとは思うのですがライブはなまものと言われるようにCDとは違う熱いものが聴けますよね。
さらにMyGO!!!!!は演奏自体の実力の高さはもちろん、煽りや振付に羊宮さんの表現する燈の歌声は鳥肌ものです。

栞はMyGO!!!!!で初めてアコースティック編成で、バラード調な曲ではあるので、盛り上がるためにライブに行きたい人は盛り上がれるか心配だと思っている人もいるかもしれませんが是非どこか生で聴いてほしいなと思う曲です。バラードだからこその表現が高く、引き込まれます。

そして歌詞も結構実は異質です。
MyGO!!!!!の音楽は燈の生きずらさや苦しみ、本音をそのまま正直に曝け出す言葉で構成されていますが、栞はそんな傷ついた心を慰めるための歌詞になっており、唯一と言っていい優しい世界観が表れています。

ただ、ただ優しいだけでなく
「”普通”とか”あたりまえ”って なんだろう」
というやたら頭に残る歌詞から始まり、
「あぁ なんて生きづらい世界なんだろう」
というMyGO!!!!!らしい人間になれない辛さを描きつつ、
「だけど だけど  ぜんぶ ぜんぶ  僕だから 〜
               ぜんぶ ぜんぶ  抱きしめて  少し眠ろう」
と、そんな嫌いな自分も抱きしめて受け入れようというメッセージが込められています。逃げていた愛音に逃げることは悪くないと伝えたりしている燈が書いた歌詞として実は自然だったりする部分もある曲なんですよね。
そして最後には「ちょっとくらい休憩したって  誰にも叱られはしないから」とあり、これはまさに#6の立希に燈が伝えたかったメッセージではないのかと書きながら思いました。

最後に、栞に関してはメロディがアニメ発表会などでキャストさんがお話されていたように夕方の下校中につい口ずさんでしまうような雰囲気があると思っていて、それはアニメの最後に流れることで寂しさをどこか感じてしまう心理的効果として考慮されているのはまず間違いないのですが、それに加えて優しく傷ついた人を慰める歌詞だからこそ、立希がつい口ずさみたくなるように、燈の歌詞がより効果的に届いてほしいと思って曲を作ったのではないかと個人的は考察しています。

おまけは以上です。


今回の記事はここまで、
気に入ったら次回も読んでくれると嬉しいです。

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