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『大江戸火龍改』感想

陰陽師大好きっ子クラブの我々にとって神様のような存在である夢枕獏先生の新作。(と言っても出たの2020年ですが)これは読むしかないじゃんね。しかも江戸版陰陽師ときたよ!あぁ〜もう自由すぎて好き!しかもこの見た目でしょ?最高です。

軽い紹介+短編2本+長編1本という構成で、とても読みやすくて楽しいです。蟲師とかモノノ怪あたりが好きな人はハマると思うのですが…どうでしょう。活字読めるタイプのオタクはぜひ読んでほしいです。

以下ネタバレあり注意↓


いろいろ言いたいんだけど、とにかく主人公の遊斎が素敵すぎる。
超ロングの真っ白ツヤツヤ髪の毛で年齢不詳。(おそらく30代)目が赤くてたくさんの怪しいものに囲まれて時々遊びにくるちびっ子たちと戯れながら暮らす謎の人物ってなに。もう設定が強いじゃん。オタクを殺しにきている。少なくとも私は死にました。

遊斎の所作がいちいち美しく見えるような描写がされていて、獏先生の美青年に対するとても強いこだわりを感じられて最高でした。終いには、次はどんな表現が来るんだ?っていう斜め上の楽しみ方をしていました。そしてその予想を軽々と飛び越えてくるんです。ありがたいことです。

最後に、私が特に好きな箇所を書いておわりたいとおもいます。

【鈴よりも涼やかな声】
【赤い唇に、白い花のような微笑み】

絵が無くても美しいことが伝わってきて最高ですね。というわけで続編をお願いします。いつまでも待ちます。

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