不機嫌の考察

朝いちばんからの
自分の不機嫌の理由を
じっくり、いやじっとりと
見つめてみる。


何もせずに考えると
藁人形とか持ち出す勢いなので
いつもより丁寧にコーヒーを淹れながら…
電動ではなく手動のミルで豆を挽く。
ゴリゴリゴリ…
食べ物を扱う時は
怨みつらみの念が
食べ物の味を変えてしまうから
いつもより慎重に客観的に
己を見る。

種は昨夜からまかれていた。
仕事が休みだからのびのびしている夫と
それに便乗し夜更かししている娘。
明日の幼稚園。また朝起きられずグダグダで
そんな子の用意をして幼稚園へ送る事を
想像してゾッとする。


朝起きて、子ども達の弁当と朝ごはんを用意して
洗濯機を回し
顔面を人様に晒せる状態に作り上げながら
ラジオを聴く。
いつものルーティーン。
しかし昨夜からの火種があった。
生理もきた。
いつもならラジオに1人乗ったり突っ込んだりして
まるで会話してるかのように聴けるのに
今朝は全然落ち着かない。
ザワザワする。

今朝のネタが過去のわたしの傷をつついたからか。

わたしが大切にしているものを
雑に扱われたくなかった。

そんな過去の記憶と
昨夜の出来事。
わたしが大切にしたいものは
同じ毎日の繰り返しなのかも知れないと
ふと氣づく。
その予定調和を狂わされて
【いつもと違う】ことに
イライラしたのだと思う。


なぁんだ。
そうか。
そうだったのか。


腹が立ったね。
いつものようにこなしたかったよね。
お風呂あがりに
絵本読んで
21時には寝たかったよね。
自分が大切にしてきたものの価値を
少しでも理解して欲しかったんだね。

自分をなだめながら
熱々のコーヒーを啜り
深呼吸。


ほら、溶けていく。

自分の機嫌をとるのが上手になった
45歳の秋の朝。

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