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最高のジェントルマンで、最も愚かな英国王?ジョージ4世の5ポンド金貨

はじめに

アンティークコインコレクターから人気の高い、イギリス5ポンド金貨のご紹介です。
イギリスの金貨はモチーフが精工かつ日本人好みのデザインが多く、日本のコレクターの方でも所有したい、あるはすでに所有されている方が多いかもしれません。
中でも今回は最高のジェントルマンにして最も愚かとも評された、ジョージ4世の金貨についてのお話です。イギリスコインの美しさと、彼のストーリーをお楽しみ下さい

コインデータ

発行年:1826年
発行国:イギリス
名称:ジョージ4世 5ポンド金貨
グレード:PF61 CAMEO
市場価格:2000万円
発行枚数:150枚

ジョージ4世 5ポンド金貨‐メトロポリタン 表

ジョージ4世 5ポンド金貨‐メトロポリタン 裏

コインの概要

1826年にジョージ4世治世のイギリスで発行された5ポンド金貨です。

ウナとライオン」で名高いウィリアム・ワイオン氏のデザインで、
表面はジョージ4世の肖像が、裏面には当時のグレート・ブリテン連合王国の紋章がワイオン氏らしい緻密さで美しく描かれています。
(ワイオン氏についてはまた別の記事で・・・)

1826年の総発行枚数はわずか150枚で、イギリスの5ポンド金貨という人気ジャンルの中でも特に希少性が高い為、コインの価値を決める希少性・グレード・人気どの要素においても申し分ない1枚であると言えます。

珍しい=供給が少ない、かつ、人気が高い=需要が高いコインというのはいつの世も熱烈なコレクターが存在するため、市場での価値が安定的に維持され、上がり続ける傾向にあります。
そのため手元においておける価値の下がらない現物資産として保有しておくことができ、資産保全にも資産移転にも最適です。

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<ジョージ4世~型にはまらない英国王~>

イギリス・ハノーファー朝の国王。在位1820年1月29日 - 1830年6月26日。
父であり先王は美しい銀貨「スリーグレイシス」にも描かれるジョージ3世。

倹約家で厳格であった父とは真逆の性格で、浪費癖があり、酒と愛人に囲まれた暮らしを送り、果てにはプロテスタントであるイギリス王家にあってカトリックの平民の娘と隠れて結婚するなど、スキャンダルには事欠かきませんでした。

一方、軍事面では「ワーテルローの戦い」でナポレオン1世を下す大金星を挙げ、文化面においても非凡な才能と王室で培った教養を活かして芸術の復興・発展に注力し、自身もファッションリーダーとして最先端を突き進んでいたといいます。

ある時には大衆からイングランド最高のジェントルマンと称され、またある時は最も賢くない王と称されるなど、良くも悪くも王族という型にはまらない自由な人物であったようです。

彼の死後、イギリスの王位は彼の弟であるウィリアム4世、そしてその姪であるヴィクトリア女王へと受け継がれて行きます。
自由奔放で型破りなジョージ4世の姿を見て育ったヴィクトリアだからこそ、大英帝国の黄金時代と讃えられるヴィクトリア朝をもたらすことができた・・・のかもしれません。

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ジョージ4世‐メトロポリタン

George IV (1762–1830), When Prince of Wales.


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