帰ってきた
子どもたちは小さな頃
夫が帰ってくると
嬉しそうに我先にと駆け寄り
夫に飛び付いていた。
夫はこれ以上ないくらいの
幸せそうな様子だった。
身体が大きくなってくると
飛びつきはしなかったけど
中学生になるくらいまでは
子どもたちは夫の帰りを待ち侘びていたし
寛いでいる夫に寄りかかりながら
今日あった出来事を話していた。
当然
大人になっていくたびに
そう言う事はなくなっていき
もう誰も飛びつきもしなければ
夫に寄りかかって話をすることもなくなった。
やっと
私の出番がやってきた。
私は飛び切りの笑顔で
お帰り!お疲れさま
と声を掛ける。
夫は凄く嬉しそうにしている。
凄く嬉しそうにしているから
何か良いことがあったのと聞いてみたら
俺が帰ってくるのが嬉しそうだから
と答える。
結婚して30年近い私たち
人を思う気持ちもみずみずしい気持ちも
若いときにだけあるわけではない。
写真は息子たちと行った
別府タワーからの眺め
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