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アートワークショップ#4:実践レポート


私たちの新しいワークショップチャレンジ

法人で里親子や縁組家庭を中心にしたワークショップを行ってきて2年。
千葉市内の会場を利用しながら進めてきました。
養育里親や縁組の家庭は、個々の家庭で子どもを1人、2人程度養育している人がほとんどですが養育里親になっている人の中で、ファミリーホームを運営している家庭があります。

ファミリーホームは最大6人までの子どもと共に生活をしている、里親家庭が少し大きくなったようなイメージ。
年齢も、性別も、養育期間も異なる子どもたちと共に暮らしているファミリーホームは、全員で少し遠出をしてイベントに参加するのも「気軽に」というよりは「一大イベント」という面持ちで保護者のパワーが必要。

そういった事であれば、私たち自身が出向き
出張ワークショップを行ったら良いのでは無いだろうか?

そのような考えのもと実施したのがこのワークショップに繋がりました。

講師:安部田 そらのさん について

とってもキュートな そらのさん

今回の講師は、安部田そらの(あべた そらの)さん
そらのさんは、東京藝術大学大学院を卒業後、人や世界と繋がる・繋げる術として、各地でアートワークショップをひらき
アーティストと教育者の2つの側面から、安心な表現の場づくりを心がけ
「アート・コミュニケータ/ワークショップをつくるひと」として活動しています。

そらのさんは東京都美術館で3年間、アート・コミュニケータとして子どもたちとアートを介した場を作る実践を積み重ねて来ていました。
その実践の場を私は後輩アート・コミュニケータとして見ていたので、いつかそらのさんにお願いしたい!という思いを抱いていましたが、それが今回実現出来たことは、とても嬉しいです。

事前に参加する社会的養護の子どもたちについて、知ってもらいたい事や、ココポルタが大切にしている事を打ち合わせ。
そらのさんのワークショップを通じて、子どもや養育者にどんな事を受け取ってもらいたいか?をじっくりお話ししました。

「わくわく大発見!?キミのまわりの隠れたカオ」WSとは

このプログラムは自分の身近にあるもので「カオ」に見えるものを発見してもらうワークショップ。どこで・どんな風に見つけるのかな?ドキドキワクワク!

ニックネームを書き合う

最初にそらのさんの自己紹介。
子どもたちには、今日呼んでもらいたい名前で名札を書いてもらう。
普段呼び合っている名前とは違ったニックネームをつける子がたくさんいて
お互いに呼び合っては、ちょっと嬉しそう。

この中にひそむカオ 発見できるかな?

ステップ1:カオの見つけ方をみんなでみる

「はい、注目!ここに映っている中にカオ、発見できるかな?」
そらのさんの声がけに、みんな積極的に手をあげて教えてくれる。
このブログを見てくれている人も、発見できてますか?
ちょっと探してみてください。

「こんなふうに、身近なところにある自分がカオだと思ったものを、発見してもらいたいんだよね。」

いきなりカオを探しに行くのではなく、まずは簡単に「カオ」の見つけ方を説明をかねてみんなで見て探して発見しました。
子どもたちは既に見つけに行きたくってウズウズ。
興奮が沸き立ってくるのを感じます。

カオ発見!ほかにもあるかな?

ステップ2:自分なりのカオを見つけて写真を撮ろう

参加する子どもたちにiPadを渡し、身近なカオを探す冒険がスタート。
見つけたカオは写真にとってパシャリ。
一体、どんなカオを見つけてくれるのでしょう?楽しみ!

なにか良いカオ発見?!

あっ!あったー
なんかこれ、カオっぽくない?
めちゃくちゃ良いやつ、見つけちゃったー

あちこちで、いろんな声が聞こえてきます。
大人も、自分のスマホで見つけたカオを撮影してニヤリ。
カオ探しは、大人だって楽しめます。

ステップ3:見つけたカオをみんなでシェア!

少し休憩を挟んで、いよいよ見つけたカオをお披露目です。
それぞれが、いろんな視点で見つけてくれたカオ。
写真をシェアしてお話していると、見ている人から
「おぉ〜見える見える!」の声が続々。

うさぎ みえるかな?
小さなカオも大きなカオも!
口にも見えるし ヒゲにも見える
深海生物のような
口はどこにあるかな?
よく見ると カオ カオ カオ!!
車ってカオに見えるよね
雪だるま だったり ガイコツだったり 帽子かぶってるように見えない?
ペリカンのような 顎が長い人のような
木のシミや模様も カオにみえたりする
南国の原住民族のような
口の捉える場所で カオが変わって見える
偶然の産物

お前、天才だな。
よく見ると、こっちにもカオあるよね?
逆さにしたら、違ったカオ発見した!

身近なところを違った視点で見てみる
自分が見つけた事を、みんなに見てもらって言葉に出してみる
人の発見に共感したり、何か応答をしあう

こういう事が、自然に出来るワークショップだったと思います。

みんなで撮影したカオを見合いながら、新たな発見にもつながった

ワークショップを終えて

終了後、子どもたちはアイスを食べて、おやつタイム。
ひとりの子が駆け寄ってきて、アイスを食べた時に出来た模様がカオに見えたらしく、教えてくれました。

ワークショップは終わっても、
子どもたちは勝手にカオ探しを継続しているようです。
いつも見ている世界が、このワークショップによってちょっと広がった感じです。

今回は、主に2家庭のファミリーホームとひと家庭の里子の9名が参加しましたが、子どもたちがワークショップ終了後も、しばらくみんなで遊んでいる姿が印象的でした。

届きにくいなら出向けば良い。

今後のココポルタが行うワークショップで、引き続きチャレンジしていきたいと思います。


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