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「未来」や「つながり」を感じられる体験をつくる

児童養護施設を中心に、バースデープログラムや伝統的なお祝いの儀式を贈るプロジェクトを実施しているイチゴイニシアチブの横井菜穂子さんからご縁を繋いでいただき、Shinzone染谷代表取締役とお会いしたのは2023年の3月20日。もともと社会的課題に対して、既に個人でも企業でも取り組んでいらっしゃいましたが、里親子や特別養子縁組家庭を中心とした支援に対しても、Shinzoneで何か力になれることはないだろうか?という言葉をかけていただき、Shinzone主催の社会的養護の子どもたちとその保護者やサポートメンバーに向けたワークショップが実現しました。

ただ「作る」だけではない、「その先」にあるものを感じる

一番最初にShinzoneからお話を伺った時に、「新しい店舗を作ることになっているので、店舗をこどもたちと一緒に何かの形でつくりたい。」と提案がありました。

色々な業種の方から商品を寄付して頂くことは、今までにも有りました。物質的なものを頂くのは限られた財源で養育している保護者や制度外に飛び出し、社会で頑張っている子どもたちにとり、とても有難いことです。

そうした物質での支援も、もちろん必要な事ではあるのですが、それだけでは「ギブ&テイク」の関係性しか生まれにくい。与えるのではなく、「未来につながる体験を創造することの意味や意義に繋げていきたい」と、ShinzoneスタッフやCOCOPORTAスタッフが同じ方向を向いてスタートしたのが今回のワークショップでした。

タフティング技法を使ったフィッティングルームのカーテンつくり

幅広い年代の子どもたちが参加しやすい店舗つくりのワークショップとして、Shinzoneスタッフが考えてくれたのが
・タフティング技法を使ったフィッティングルームのカーテンつくり
・オーガニックハーブティーのパッケージデザインつくり

この2つのワークショップ。
こちらは2023年4月2日の午後に、Shinzone表参道の本社内で実施しました。

Shinzoneスタッフとこどもたち+保護者とココポルスタッフ

実に、Shinzoneスタッフは10名を超えてのサポート。遠くは北海道から日帰りでかけつけてくれたスタッフも!
最初は慣れない場所やはじめての大人たちを前にして、緊張でいっぱいだった子どもたちも、マンツーマンに近いスタッフの声がけやレクチャーに、自然と顔もほころんでいきます。

タフティングでイニシャルを作っている様子
裏からガンをあてて打ち込むと、表に紐が出て来ます
ガンの扱いが難しい子は、刺繍に近い状態でも製作可能
みんなが作ったタフティングの完成!!

オーガニックティーのパッケージデザインつくり

こちらはクレヨンで3つのテーマに沿ったイラストを、子どもたちがデザイン。

クレヨンでテーマにそった絵を自由に制作。

ワークショップでの作品はいかに?!「Shinzone表参道本店」内覧会へ

実際のオープンは5月18日。それに先駆けて5月14日、新店舗の内覧会にご招待いただきました。

出来立てホヤホヤのShinzone表参道本店

新店舗は、茶室や数寄屋の建築用材として多く用いられてきた京都の「北山丸太」を取り入れた内装が完成。廃棄デニムを使った別注コレクションなども発表されていました。随所にエコフレンドリーな取り組みが感じられる新店舗。そこにShinzoneのデザインがマッチしています。

自分の作品、どこかな〜

タフティングで作ったイニシャルは、フィッティングカーテンにちりばめられていました。子どもたちは、自分がつくった作品を探して、ウキウキ。

こだわりのオーガニックハーブティー

店舗で販売するエシカルライフスタイルブランド「Ukai Brooklyn」ハーブティーパッケージ用に書いたイラストは、3つのフレーバーに分けてデザインを採用していただきました!絵を採用された子どもたちは、自分の作ったものが実際に人の手に渡る商品の一部になっていることに、嬉しさとちょっと不思議な気持ちを感じたようです。
「Ukai Brooklyn」ハーブティーのティーパックにはとうもろこしの成分を使用されていて、不織布でつくられているパックと比べてマイクロプラスチックが人間の体内に流れ込む心配がないのだそう。ここにもエコフレンドリーを感じます!

フィッティングルームにも自分の絵が!!

子どもたちが書いた絵は複数あり、全てのイラストをパッケージデザインに入れることができませんでしたが、パッケージに採用されていないイラストも、フィッティングルームの中に置いていただいていました。

ワークショップを通じて感じた「創造」「未来」「共生」とは

Shinzoneの店舗の一部をつくるという体験を通じて、参加した子どもはファッションに関わる「人」や「モノ」のつながりを感じられたのではないでしょうか。
自分の作ったイニシャルが、カーテンの一部となりそこに有り続けること。イラストがパッケージとなり購入したお客様の手に渡ること。
そして、スタッフを介して、ワークショップでの出来事やこどもたちと共同でつくったモノのエピソードが誰かに伝わっていくこと。
完成したものの先に未来がある、それを感じられるのは素敵なことだと思います。

この企画を実現できたのは、染谷代表取締役をはじめとしたスタッフの皆様が、私たちのような小さな法人の声に耳を傾け、子どもたちの未来や社会との接点としてのワークショップを創造してくれたからこそ。丁寧な対話から生まれたこの機会に、改めて感謝すると共に、これからも何か企画を一緒に作り上げていけたらと思っています。

Shinzoneスタッフと参加メンバー

5/18(木)にリニューアルオープンのShinzoneフラッグシップ詳細はこちらからご覧いただけます。表参道駅から青山学院の脇を通り、少し閑静な住宅街にあります。ぜひ素敵な空間と共に、こだわりの商品をお手に取ってご覧ください!


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