ひとりぼっちだと思ってるユリちゃんは
ひとりぼっちだと思ってるユリちゃん(30歳 ♀)
雑誌は読まない
彼氏あり
ひとりぐらし
某メーカーの事務
好きなものは本と黒い洋服
週末は付き合って5年の彼と料理を作ったり本を読んだり。
そんなユリちゃん、周りの友人が結婚、出産、家を建てる、なんて子も出てきた。
ユリちゃんは迷っている。
彼はいても、結婚という話にはならない。自分は自分たちのペースでやればいい。でも、周りと自分を比べてしまう。
いつか結婚するなら彼とがいい。けれどわたしってひとりが好きなのかもしれない。自分の世界も大切にしたい。
ユリちゃんは周りの友達と比べて自分は少し変わっているし、どこにいてもなんとも言えない孤独感と疎外感を感じていた。
洋服はそこまで気にしない。とりあえず黒い服を手に取ってしまう。メイクも髪型もこだわりはない。自分をより良くするツールをそれなりに使いこなしていればいいや。と。
ユリちゃんは彼が自宅へ帰った後、シンクにある二つのグラスを見ながらこう思った。
彼はわたしといて楽しいのかな。わたしは彼といて楽しいのかな。
彼という存在、わたしという存在。
なんなんだろう。
わたしってどこにいても誰といてもひとりぼっちだ。
わたしは、神経難病と言われる、 若年性パーキンソン病にかかっています。 普段の生活を書いています。 みんなに障害について、難病について知ってほしいです。