仕事帰りの剣道

平日、1週間に1回は必ず道場に通うと決心した。

仕事終わり、死ぬほど道場に行きたくない日がある。
このままベッドで寝たい。速攻で寝たい。
そう思いながら、それでも重い防具を背負って、道場へ向かう。

色々考えると、自宅へ引き返してしまいそうだ。
音楽の音量を上げて、道場に向かう電車に乗り換える。

あれ?私って、なんでこんなに頑張っているんだっけ?
時々ふと思う。
頑張っている先に何があるんだろう。

そんな風に、ぐちゃぐちゃしたどうしようもないことを頭で考える。

道場につくと、今度は重いキャスターバッグを開けて、胴着に着替える。
このころには、もう剣道モードスイッチが入っていて、アドレナリンが少しづつ脳内に分泌され始めているのを感じる。

竹刀を出して、蹲踞するとそこは無の世界。
とにかく相手の一挙手一投足を捉えるために、集中する。

剣道が終わると、死ぬほどの達成感があって、良い一日だったなぁ。
そう思って終われる。

全力でやってないと、生きられないようになってしまったみたいだ。
結局自分にとっての幸せは、「日常を一生懸命に生きている」ということであって、華やかな喜びは何もいらないのだと感じる。

自立、成長。

そして来週もこんな1週間を私は過ごす。


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