高円寺小さな缶詰工場設立計画 その2

 では、実際に缶詰工場をつくるにはどんな設備や要件が必要なのか、というところから話を始めたいと思います。まづは「缶締機」という缶詰に蓋をする機械。いろいろな種類があります。 https://www.ipros.jp/cg1/巻締機/ その中で私が選んだのはこちらの機種。 https://www.ipros.jp/product/detail/2000315045?hub=146+1+巻締機 大きさはコーヒーメーカーくらいと場所もとらず、さらに高性能で従来の機械と比べて低価格と、まさに三拍子そろってます。とはいえ、最低でも50万円から、性能の良いのは100万円以上と、ちょっとした中古車くらいの値段はしてしまいます。

 カレーの缶詰をつくると仮定します。熱したカレーを缶にいれ、この缶締め機で蓋をします。温度によって、中は真空状態になり、これだけでもそれなりに保存できますが、市販の缶詰はこの先が肝心の工程に入ります。そこで登場するのがこちら、ミニレトルト窯!お値段およそ200万円!  

https://www.webshiro.com/syouhinsetumei5/MB1RT-161AT.html 窯に入れ、100度以上で一定時間熱して、カレーの菌を殺します。これによって、長期間の保存に堪えられる缶詰になるのです。熱する時間は多ければ多いほど中の菌は少なくなり(この値をF値といいます)、F値が少なければ少ないほど消費期限は伸びることになります。災害用に保存する食料はF値がとても少ないのです。では長時間熱した方が良いか、というとそうとも言えず、高い温度を加えると中の食品が煮崩れを起こし、場合によっては溶けてなくなってしまいます。さらに、長時間の高温でカレーが独特の味になります。レトルトカレーがよく似通った味になるのは、この工程の所為だと言われています。

 窯に入れ、高温で熱し、缶が冷めるまでおよそ1時間半ほどかかります。窯から出せば、出来立ての、新鮮な缶詰の誕生です。この二つの機械を導入し、さらに保健所から「缶詰または瓶詰食品製造業」の許可をもらう必要があります。当店が今設けているような「オープン型のキッチン」はダメで、完全独立した閉鎖的な厨房を設ける必要があります。これが結構な工事になると予想され、費用はおよそ150万円ほど。もちろん、自分たちで出来るところはやった上での金額です。ガスや水道など、どうしても業者にお願いしなければいけない工事があります。

 さて、これらの金額を足すと、最低でもおよそ450万円ほどのお金が必要になります。細かいものや、予想外の出費を考えると、これ以上になることもあるでしょう。これを三つの手段で集めたいと思っています。ひとつめは助成金。ふたつめはクラウドファンディング。最後に借り入れ。すでに様々な準備を進めていますが、スケジュールとしては7月、8月と資金集め、9月から1ケ月ほどかけて店内改装工事。10月半ばから半月ほど試作期間。10月半ばから下旬にかけて工場が完成です!

 

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?