9巻 没ネタの遍歴

錆喰いビスコ9巻が書き上がるまで長かった。
没稿もいっぱいだ。以下、その遍歴を記すものである。

◇没ネタ①
時ははるかな未来、菌神シュガーの加護のもと宇宙は目覚ましい発展を遂げていた。
とある脅威に立ち向かうため、はるか前世をビスコたちに持つ新たな世代の戦士たちが集う!
◆没理由
ビスコの因子を受け継ぐ戦士たちという設定だったが、本人が出てこないことで全くアガらず没に。

◇没ネタ②
時ははるかな未来、人類の生活圏は宇宙へ飛び出していた。
地球なる古い星に胞子とかいう危険因子を発見した宇宙連邦は、エージェント猫柳に地球爆破の命令を下す。そこに居たのは、ひとり強靭なパワーで地球を守る「キノコ守り」の老人(ビスコ)で……
◆没理由
まあわからんでもないが小さくまとまりそうで没。

◇没ネタ③
はるか未来、書いたことが本当の歴史となる秘宝「ソルティック・ノート」を集める「怪盗シリウス」! 
その正体はビスコから不死を受け継いだミロその人である。
シリウスの孤独を知った現在のビスコは、歪んだ未来を救うため、老人となった自身「アンタレス」に連れられ未来へ! 二人のビスコはシリウスを救うことができるのか――
◆没理由
けっこう惜しい要素があって「ビスコが二人」「自分を肯定する」とかのテーマはここから受け継いでいる。また未来にアクタガワの子孫が出てきたりしてそれもなかなかカワイイ。

等々たくさんあるのだが3つぐらいにしておくか。
没を出すというのはなかなか勇気がいるけど、
こうして書き出してみると没にできてよかったなと思う。
それを階段にして、一番いい形で結実できたからね。
没となったアイデアたちに愛を込めて……
合掌


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