ウイルス
ウイルス学の授業で、偉い先生がこういっていた。
ある1つのウイルスがきっかけで人が死ぬことがある。
大きさの点からいうと、ウイルス 対 ヒトの規模というのは、ヒト 対 地球の規模に近いんだよ。
これは余談で、その日の講義のテーマとはあまり関係のないことだったけれど、この話に夢中になってしまって、そのあとの講義は何も頭に入らなくなってしまった。
ヒトはあるウイルスに感染することで、体内環境が大きく変わることがある。
ウイルスは基本的に自己増殖できないから、ヒトの細胞の中で、自分のDNAやRNAを代わりに増やしてもらって、またその細胞から出ていって...というサイクルで生き延び繁栄していく。
そして、ヒトの身体の中にはきっと何かしらのウイルスがいたりするのだけど、ヒトの免疫機構がそのウイルスが悪さしないようにいつも調整してる。
けれど、あるとき、その免疫が弱っていたり、あるいは免疫力を上回るウイルスがヒトに感染したとき...
ウイルスは増殖して、時にヒトを死にいたらしめる。そんな影響力をもっている。
だから、光学顕微鏡じゃ見えないくらい小さな小さなウイルスを、ほんの少しだけだったとしても、私たちはすごく重要視して注意してる。
これと同じことが、もしかしたらヒトと地球にも言えるかもしれないよね。
あるたった一人のヒトが、地球という大きな大きな生き物の中で、なにか新しい挙動を示す。
そのヒトに影響された他の生命体が、同じようにその新しい挙動を示していく。
ヒトの宿主である地球は、そのたった一人のヒトをきっかけに、いつしかたくさんの新型のヒトによって、今までとは違う環境に変わっていく。
もしかしたら、誰しもそんなウイルス並みの力をもってるのかもしれない。
そうやって、ミクロとマクロを行き来してると、生き物としての自分や周りの環境を愛おしく思える。
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