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『VRChatワールド探索中に出会う鏡』が好きな話。

はじめに、

<挨拶>(おはようございます or こんにちは or こんばんは)。

この記事は、VRChatワールド探索部 Advent Calender2021の、21日目の記事になります。(下記リンク)

自分自身(もりのこ)は、VRChatワールド探索部(以後、ワ探)に参加してまだ1~2ヵ月の新人探索者なのですが、VRChatのワールド探索自体は3年くらいしています。今回このアドベントカレンダーがちょうど自己紹介にもなっていいかな? と思いながら、登録済み執筆陣の仮タイトルを矯めつ眇めつ(そんなには見ていない)、鏡の話がなさそうなのでお題目にして参加してみました。

以下、ワールド名記載の際は、「ワールド名:作者名」とコロンで区切って表記しています。

そもそも鏡ってなに?

鏡はVRChatではとても人気で、よくワールドに置いてあります。

VRChatにログインして初めに見るのはたぶん鏡(旧VRChat Home:VRChat)
いまのVRChat Homeの鏡(VRChat Home:VRChat

なりたい自分になれるバーチャル世界なので、なったあとは観測しないといけない。ログインした時に装着具合を確認したり、ひとりでみたり、集団でみたり。

新作アバター試着会の身体確認の様子(AvatarTesting!!:Mimi
機能性のある鏡*(Just三面図:bd_

あたらしくアバターにセッティングしたおしゃれを現状確認することもあれば、単にかわいい(or かっこいい)自分を眺めたいだけのこともあります。

VRChatはVRSNSということでコミュニケーションがいろいろなユーザ体験の基礎にあるのですけど、『なりたい自分になれる!』というのは強くて、普段基底現実*では鏡なんて朝の身だしなみチェックでしか見ない人でもVRではひたすら鏡をみる…フレンドと世間話をしているときでも相手ではなくてみんな鏡を見ている…?(鏡を通して、自分のアバターと、さらに相手のアバターを見ている) という時も。

会話しながらずっと鏡を見ている様子(Momoma Avatar Testing(更新前):momoma)

あんまりコンテンツとして強いので、せっかく楽しいワールドを作っても、みんな鏡に集まってしまってアバターばかり眺めてる…ワールドのコンセプトを遊んでもらえない~なんていう悲鳴も聞こえてきたりして、もしかしたら、ワールド制作者さんからはすこし? 嫌われていることもあるのかもしれない鏡ですが。

自分はワールド自体の魅力を感じるための要素として、ワールド探索中に遭遇する鏡が大好きです。次の項目から、鏡に遭遇したワールドとそれぞれの好きなところを思いつくまま紹介してみたいと思います。

以下、見出しタイトル「ワールド名:作者名(勝手に鏡分類)」


ワールドに置いてある鏡がすき!

雨端 Amahaji -Night- :お休みさん(物)

薄暗闇の旅館でふと遭遇したような幽玄さ

上の洗面台の写真は沖縄の古民家を再現したワールドで、昼・夜バージョンがあるのですがどちらもすき。

朝の身だしなみチェック

この写真みたいなシチュエーションも大好きで個人的にはゾクゾクしてしまいます。自分の実在性を感じるからかも。



Novelist Shierin's room:Shierin_Shiwasu(物)

化粧台の異世界感

四角じゃない鏡すき。ゲームシステムの映像であることを少し忘れられる。



ここまでの鏡はワールド内に実在のオブジェクトとして存在する、輪郭がある鏡への写り込みですが、もちろんVRCで標準的にみかける板の鏡もすき。

07:00PM:amanek(板)

これから寝るところ。靴を脱ぎたくなる色合い

内装のリアルさとデフォルメの適度なバランスがすき。もしかしたら現実にも設置できるかもしれないくらいの大きなサイズの鏡に写るライティングされた自分。



DoubleRoom:momoma(板)

鏡の前でとりあえず踊る

先ほどよりもさらにシンプルなお部屋。

鏡開くとき、スイッチがっちゃんって上げるのすき

白とライティングだけの部屋に鏡とプールがある。ワンルーム好きには癖になる空間。



温室庭園Alma_Rose -After the Rain-:あーるまーる(板)

腕だけ動かして見えて、この微妙な腰のひねりは全身フルトラッキングじゃないととれない

鏡から広がる視界が、ワールド作者さんのポストプロセス設定を通して自分にかえってくる。鏡越しに見える物の空気感がすき。

おまけの足組み。椅子があるので

フルトラでカメラを持てるのに、あえて鏡に向けて撮ることもあります。

よくある板の鏡の構成。鏡+存在表示+ボタン



終末駅 夕 - post apocalyptic station sunset -:tiwa(水鏡)

そこにいるひとが写ってる

水鏡も鏡の仲間に入れたい…!。幻想的なワールド空間の反射のなかに自分が揺らめいていると不思議な気分になります。

どこまでいってもすべて鏡合わせでみえるワールドクラスの大きな鏡



Vket4 Nursery Rhyme [Torus]:VirtualMerket3(物)

えびなチャンネルさんのブース

これはちょっと鏡に入れたら怒られちゃうかもとも思いますけど。これは逆に鏡ではないのに特定の瞬間だけ鏡の機能が起きる、ワールドに設置してある透明マテリアルの光の屈折効果ででてくる自分の画。

鏡としておかれているわけではないので、どこにあるかもわからないからワールド探索しているとき宝物探しのようにふと探してしまう。

メタ的な鏡になってしまうけどVket4のこのコンセプトワールドは不思議・鏡の国のアリスモチーフ的なワールドなので、鏡に思いを馳せられる(※鏡はありません)



Invisible:momoma(無)

自分のアバターが見えなくなるけど影がおちる

これはちょっと鏡ピックアップじゃないのでは? 繋がりでもう1ワールド、ひと(アバター)が見えなくなってしまうInvisible。鏡に写る人がない…不思議な世界。でも影はいる。(※鏡はありません)



Shader Fes 2021:ShaderFes(物)

水銀鏡に手を埋め揺れる光

Shader Fesは2019も2021も鏡天国!

磨りガラスの先に浮かぶ

多種多様な鏡(Shader)に触れられる。ワールドは各作品の展示室なので鏡の先に写るべき世界は展示用の物になってしまうけど、ShaderFesのワールド自体がすごい作りこみなのでたのしい。機械学習でマークされる鏡なんかは新しい鏡としておもしろいかも?(※鏡ではない)

あるときは傘



chloma Virtual Store in GHOSTCLUB(物)

みんな試着中

限定公開ワールドなので名目上の作者表記は確認できなくて省きました

これは今年(2021年)の夏にあった限定公開店舗での試着風景。
個人としてアクセサリーを試着する体験も、集団が1つのアバターを試着しているような体験もVRChat上で日常的に体験するけど、ワールド中で全員が思い思いの鏡にそれぞれアイテムを合わせて試着しているのが不思議な感覚でした。

ちなみに当日気付いてなかった気もしますけどここの鏡厚みがあったんですね…?
chloma Virtual Store in GHOSTCLUBについては下記ワ探記事に詳しくあってとてもおもしろかったのでおすすめです。

泡のように集まって個人ずつ自分の試着をしている

なぜワールドに置いてある鏡が好きなのか…?

アドベントカレンダー的ワールド紹介は上まででだいたい役目を果たしているはず…? 以下は、とくに学問的・繋がり的裏付けはない、感じたことの個人的な覚書

アバターの没入感?

以上、自分が好きな鏡のある(あるいはないけど)ワールドの写真をピックして紹介してみました。紹介するにあたって必然的に、鏡に写ったり、鏡に向けたり、鏡の場所にレンズを置いたりしたアバター自撮り写真での紹介になったわけですが、では、だから、やっぱりアバターばかり見ていたのでは…? となるかもしれません。

たしかに即効的にはそういう面もあって、ワールドにjoinして人と会う前に鏡で動作のプリフライトすると没入感が高まって落ち着くとか、あるいは上記までの写真をみればわかるように、自分はアバターをTPOや気分によって切り替えるタイプなので、そのための憑依の導入にあると好きなのかな…? というのもあります。が、

ワールドの身体性?

でも実際には、アバターのことを鏡で眺めるとき、アバターの輪郭を超えてワールドの方まで体感している気がとてもします。よく、「深淵をのぞく時深淵もまたこちらをのぞいているのだ~」ってTwitterでもコピペが回りますけど、元のニーチェの意味ではなくて、字面の通りのほうの意味で、鏡を見るとワールド側からアクセスされている気がしてなりません。(ShaderFesなんかでは魔術に晒されますし)

ここで日曜日に見ていた動画ですけど、

上記基調講演の豊田先生の講演で『ワールドの身体性~』という話を聴いて、鏡があるとワールド側に没入しやすいのかなあなどと感想を持ったりしました。(ちょっと自分はぜんぜん学術的にはわかってない人なので、無関係のところからの連想なのかもですけど)

ワールドの目になって、アバターを貫いて、自分の中に帰ってくるような、客観視ともまたちょっと違った感じ。

なのでまとめると、好きなワールドに鏡があると、好きなワールドにさらに一体化できるのですき…! ということかなと思います。

ワールドの用途によっては人流を妨げることもあるかもしれないけど、鏡自体は嫌われずにいろいろなワールドに置かれるといいな。

豊田先生の基調講演とてもおもしろいので、バーチャル学会2021の動画、VRやってる人にとてもおすすめです。

光画と写真の写真?

あと、余談として、先日、基底現実の方のインスタ(Twitter)映え写真のレタッチの是非の話題がTwitterを駆け巡っていたころ、写真クラスタのほうの方から『もりのこさんはVRChatでどんな写真を撮られているんですか~?』と聞かれることがあって特に答えられなかったんですけど、上の鏡のような写真ばっかりなんですよね。これは写真なのか。自撮りではあるけれども。

また、同じ流れで、Photograph=写真と訳されてしまった悲劇の話なども聞きました。別に真実を写しているなんて英語はつかわれてないでしょ? というやつ。

でも、VRChatの鏡に思いを馳せながら考えてみると、これはむしろ写真なのでは…? という気もしてきます。アバターとワールドとに対する視線が写してある。

カメラを自分向きにして常時手鏡にしている(MomomaSmallRoom-Wa:momoma)

実際、鏡のないワールドでは、カメラを自分向きにして常時手鏡にしていることも多いので、これはカメラが手鏡なのかワールドの鏡が特大の大判写真機なのか?

さらに余談ですけど、どうして3D空間を2D平面で写し撮らなきゃいけないのか問題も時々TLで拝見して、これも鏡と写真につながるかなと思い久しぶりにドッペルゲンガーワールドに行ってきました。

あなた、だれ? (Doppelganger2019:momoma)

鏡合わせに、自分と全く同じ立体モデルと向き合うわけですけど、鏡とは違って全く自分事とは思えない気がします。これこそ客観視点というか…。この辺はまだまったくちょっとわからなくてまた考えたいです。(旧人類だから2D平面にしか親しみがないのでしょうか?)

おわり。

以上、好きなワールドに鏡があると、好きなワールドにさらに一体化できるのですき…! という話の紹介でした。あと単純にワールドリンク集として使いたいです。

補足の自己紹介

おまけで自分の自己紹介も書いておきます。
ふだん小さな会社のデジタルラボに勤務中の一般もりのこです。

フォトグラメトリすきなので、年末か新年かVRChatで集会とか開いてみんなの苦労話とかきたいなあと思いながら日々暮らしてます…。(実行に移せ)

どこかのワールド探索でお会いしたらよろしくお願いします~!

ー本当におわりー

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