本番直前になってメンタルがやられてくるひとたちのための応急処置。
入学試験本番が近づくとメンタルがやられてくる生徒がたまにいて,本来の実力なら楽勝なのに,やたらとネガティブな気持ちが先にたってしまって,実力の半分も出せなかったなんてことがあります。
気持ちの切り替えが大事だよ,なんてことは本人も重々承知していてなんとかスパッと切り替えていきたい想いはあるけれど,でも気が付けば,できなかったらどうしようか,時間が足りなくなったらどうしようか,とまだ起きてもない事実に対して過度に心配をしてしまうわけです。
じゃぁどうするか。
できれば,そういう不安がなくなるまで,何がどうなっても不安にならないレベルまで鍛えることで自信を身につけてしまうのがいい。
何が来たって私は大丈夫と思えるまで,これ以上もうやりようがないと自信をもって言えるレベルまで追い込んでおけば,これでできなければ仕方が無いという境地に立つことができます。
というのが正論。
ところがそういう不安に早くから気が付いていて,なんとかしなくちゃと考えられる生徒さんは,しっかり対応していて,試験本番前にメンタルが落ちてくるなんてことはないのだから,実際に問題になるのはそうじゃないひとたちなんだよね。
要するに,直前になって事の重大さに気が付いて,今さらながら弱気になってしまうひと。
もっと準備しとけばよかったーという気持ちをぐっと飲み込んで,どうしようどうしようと不安だけ反芻するひと。
もう開き直るほかないのだけれど,これがなかなかうまくいかない。
じゃぁどうするか。
方法は2つあります。
1.できなかったらどうしようという不安な気持ちを遠くへ置く
2.大丈夫,私ならできるという気持ちを強く持つ
1の方ができそうだと思った人
これまでに同じような経験が必ずあるはずです。そのときの気持ちを具体的,詳細に思い出します。嫌な気持ち,嫌な汗,焦り,パニック感,より具体的,鮮明にです。臨場感溢れすぎて,動悸がしてきて,息が苦しい感じも思い起こします。
その気持ち,その臨場感を,今度は遠くへ遠くへ置きます。
主観カメラではなく,客観カメラに徐々に切り替えていきましょう。
自分の視点での想像から,ゆっくりと「自分が出演していて,ピンチになっている映画の1シーンを観ている」イメージに切り替えていきます。
映画かなにかを遠巻きに観ているイメージに変えていくのです。
同時に,カラーから白黒にイメージを変えていきます。
ヒトゴトではもちろんないのですが,あたかもヒトゴトのように観ることで,不安感やパニック感は薄れてくるのが実感できると思います。
段々落ち着いてそのシーンを観られるようになってきますよー。客観的にそんな自分を眺めて,いやこんなことがあっても自分は今,フツーに大丈夫だよ,そんなに焦んなくって大丈夫だよーというイメージが持てるまで,客観的に眺めましょう。
苦手なイメージを遠ざけることができたら,2にすすみましょう。
2ができそうだと思った人
ポジティブなイメージの方がしっくりくるひとは,ポジティブな気持ちで満たしてそれをどこかに紐付けてしまいましょう。
アンカリングというテクニックです。
これまでの人生の中で,最高にうまくいった試験やイベント本番のイメージを強く,鮮明に,具体的にイメージしていきます。
今まさにそのことが起きている気持ちになれるレベルまで臨場感をもってイメージをつくっていきます。心が躍って,自分が無敵になったんじゃないかと錯覚するレベルでうまくいっている自分をイメージしていきましょう。
この状態なら失敗なんてするはずないし,仮に失敗したってそんなのどうってことないぜーと感じるまで最高の自分をイメージしていきます。
気持ちが高揚して,ウキウキワクワクしてきます。
笑顔があふれ,これ以上にないような自信が湧き上がります。湧き出てきます。
その状態をしばらく味わって,楽しい時間を過ごしましょう。
そのときたとえば,右手で左手首をしっかりと握ってみてください。左手を握ると,その状態が思い起こせるようにスイッチをつくっておきます。
この音楽がかかると,あのときのこと思い出す。
みたいなことありませんか?
そういうのは音楽と出来事,気持ちが紐付いているから起こることなのですが,アレと同じ事をやります。
左手の手首を握ることと,無敵な自分,圧倒的な自信を紐付けます。
繰り返し繰り返しイメージすることでより強く結びつきますから,スイッチがしっかりできるまで続けましょう!
毎日,5分ずつのトレーニングです。
ダメもとでやってみよう!
サポートいただけると燃えます。サポートしすぎると燃え尽きてしまうので,ほどほどにしてください。