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25歳までに一度考えて欲しいこと。#2 ―資産形成が必要な理由

資産形成が必要な理由


みなさんが今は持っているけれど、いずれ失っていくもの。
『時間』です。

それとて本質的に儚く、本当に持っているかどうかも危ういものです。

しかし、だからと言ってこれを浪費する行動は、結局なにも生み出しませんし、みなさんにとって最も大事な『生き方』を見失う原因にもなりかねないのです。


なぜ、資産形成が必要なのか。

みなさんが思う『資産』に対するイメージ。
それはそのまま資産形成が必要な理由になりえますし、たぶんそのとおりなのでしょう。


好きなものを好きなだけ食べたい。
自己研鑽のためにもスクールやセミナーを受けたい。
海外旅行にも行ってみたい。
素敵な洋服に身を包んで街を歩きたい。
友人とレジャーを楽しみたい。

そしてそれらにはお金が必要不可欠でしょう。
資産があれば、それももしかしたら制限なくできるようになるかもしれません。



けれど、僕が伝えたいことはそういうことではありません。


僕が思う資産形成が必要な理由。


それは、

みなさんひとりひとりが
『自分らしい人生』をおくるためです。


社会の理想と現実の矛盾を物ともせずにグングン泳いでいくこと。
何者にも「私が私であること」を阻まれない、誰にも邪魔をされることなく『自分軸』をもって生きていくこと。

これらを可能にするチカラの一つとして持っていて欲しいのです。

私たちの世界は自由で平等なものです。
しかし、社会の本質がそうであっても、私たちの社会はまだその仕組みを100%利用できるようにはなっていません。

純粋にそのことを信じてしまえば、痛い目にあうこともしばしばです。


私たちは、自分が居ても良い場所、自分が居たい場所、そういうコミュニティへの『貢献すること』を強く欲しています。
意識していないかもしれませんが、誰しも貢献し、自分は誰かの役に立っていると感じたいのです。


自分らしい自分が、たくさんのひとへの貢献となり、自分がここに居てもいい理由をしっかりと感じられるのなら、私たちは本当に幸せなのです。

しかし、これらのバランスは簡単に崩れます。

コミュニティのために自分を殺してしまえば、幸せにはなりません。
自分のために周囲に迷惑をかけてしまえば、これも幸せにはならないでしょう。



大人にとって仕事をするということ、職場というコミュニティ、人生の多くの時間を捧げ、ほとんど人生そのものであると言っても大げさではないかもしれない時間。

果たしてこの大切な時間を私たちは自分らしく、かつ職場や仕事への貢献をバランス良く行っているでしょうか。

あるいは、組織というのは、これを理想的に成し遂げるシステムになっているでしょうか。


社会という大きなコミュニティの中でも、とりわけ仕事をするための組織の多くは、年功序列の仕組みを表では否定しつつ、一方で組織に属する人たちの内側には、決して変えることができないヒエラルキーがしっかりと根付いているのです。


組織というものは、同じような考え方、同じような感じ方、いわば同種の人材が集まっていても発展、イノベーションは起きませんから、異なる考え方をする者、異なる属性のひとたちが集まることで、本来のチカラを発揮する集合体です。

同じ所に同じひとが長く居続ければそこに慣習が生まれます。
これに埋もれてしまわないように、組織の新陳代謝や、同種他社、異種業界からの血を取り入れることでそれまでになかった新しい考え方や新しい常識が生まれ、やがて大きなブレイクスルーに発展していくものです。

これがすなわち相乗効果というものです。

相乗効果を生まない組織は、組織であるメリットは半分です。
元来の組織がもっていた、得意をそれぞれ受け持つことで、生産性を高める『分業』という世紀の大発明は、実はとてつもなく大きなメリットなのですが、しかし、今や言われたことだけをトップダウンで実行するだけの組織は、組織である必要がなくなってしまいました。

ただ得意を分業するだけであれば、何も大きな組織である必要はもうないのです。トップが創ったアイディアを、どこか実行だけしてくれる会社へ投げてしまえばいい。その方が安上がりで、品質も保てるでしょう。

もうこの時代、ただ作業をするだけの組織に発展はありません。モノやサービスが売れなくなれば廃れていきます。
バブル崩壊以降の日本はまさにそんな感じなのです。



熟練の技術や経験を持つベテラン社員。
若く力強い肉体と斬新な発想、新しいテクノロジーに素早く順応できる新入社員たち。
それらを両方をある程度ずつ持ち、しかし一方で組織に染まることでできる「思い込み」を少しずつ身につけ始めている中堅。

これら多くの層のひとたちがそのチカラを結集してひとつのミッションを達成していくことが組織のあるべき姿だと僕は考えています。


これからの30年は、コレまで以上に組織の変化は加速していきます。

目指す先は、自律分散型組織。
個々の特性を十二分に活かし、個と個の足し算以上の成果をあげる集団です。協力という単純なものでなく、相乗効果をあげるのです。

そして一方で個は自由であり、平等です。
役割はそれぞれに異なりますが、それに上下はありません。

各々の意見が、平等に扱われる世界です。

そうしなくては組織は生きていけなくなるのです。


しかし現実はどうでしょうか。
先に述べたとおり、上っ面は同じようなことを言っているかもしれませんが、その実、中を見渡せばヒエラルキーの上の層にいる年寄りたちの声は、そうでない者たちに比べ圧倒的に大きく影響を与えるのです。


あたかも「経験」こそがもっとも有効な指標であるかのように振る舞うのです。

これはもはや組織を有効に利用できているとは言えません。



ここでひとつ考えてみて下さい。

みなさんはなぜその組織で働くのでしょうか。


その答えこそが、『貢献』に繋がる大切な想いではないでしょうか。

たとえば気に入らないことがあったとして、だから即座に「仕事を辞める」ということになるでしょうか。

ならないとすれば、そこにある想いはどんな想いなのでしょうか。

(もしも即座に辞めるという選択肢が選ばれるとするなら、それこそ直ちに辞めることをおすすめします。)



組織への想い。
自分の役割への想い。
自分らしく、組織へ貢献し、このコミュニティでの居場所を見つけること。

自分はここでも役に立つことができるという喜び。

そいういう崇高な想いが必ずどこかにあるはずです。

誰かの役に立ちたい。
目の前の困っているひとを助けたい。
そういう自然な想いが、きっと仕事には繋がっているのです。



しかし一方でその想いは、組織には簡単には伝わりません。

その歯がゆい想いをみなさんはこれまで感じたことがあるでしょうか。

もしかしたらこれから感じることになるのかもしれませんし、そういったことにしっかりと注意を払って創られた組織なのかもしれませんが、もしもあなたの組織が潜在的にこのような「ひとりひとりの想いを阻む仕組み」を内包する組織だとすれば、あなたにはなんらかのチカラが必要です。

単なる能力ではダメです。
他を圧倒する能力だけでは、自分の想いを貫くことはできません。

自身を自由にするチカラが必要です。

何者にも邪魔をさせない自由。
自分を縛らせないためのチカラです。

そのチカラのひとつが『資産』です。
資産は、選択する自由を生みます。
その自由こそが、みなさんにもっとも重要なものです。
みなさんが想う組織にとっても必要なものです。

自律分散するために、個々の自由は不可欠です。理不尽な壁や無意味なハードルはこれからの組織には必要ありません。しかし、現実はそれを簡単には許しませんから、みなさんはそれに対抗するチカラが必要なのです。


みなさんが持つ『時間』のチカラ。
資産形成に圧倒的に有利なチカラ。
これを『資産』に傾けてみてください。
すぐには手に入りませんが、みなさんが最もそれを必要とする頃、10年先か20年先かわかりませんが、その頃に十分な資産が形成できるよう、しっかりと計画してみてください。

みなさんの時間はそれを可能にするでしょう。
それが我々にはない、圧倒的なアドバンテージなのです。

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