電車で音読、やばすぎる
12月16日、土曜日。東京は忘年会シーズン。
俺も、昨日は仲間たちと忘年会だった。
幹事が予約してくれた店は満席。みなポストコロナの世を楽しんでいる。
オンラインで会うことの多い仲間と、こうして直接会うことができるのはありがたいし、楽しい。
俺は、その帰りの電車で衝撃の光景に出くわした。
ターミナル駅を定刻に出発した電車の中に、突如、ハングル(韓国語)が響き渡ったのだ。
隣の隣の席からだった。
家路を急ぐ人たちを乗せて郊外に向かう電車。
そこに、念仏でも唱えるかのように朗々と響き渡るハングル。
隣の若者は、そそくさとワイヤレスイヤフォンを取り出し、耳をふさいだ。
声の主の方を見ると、会話をしているわけではなく、本を見ながら同じ発音を繰り返している。
語学の教本のようで、変化を繰り返し唱えている。
ハングルは詳しくないのだが、英語で言えば
I my me mine とか
go went gone みたいなやつかもしれない。
声の主の「俺はこの言葉を習得するのだ」という確固たる決意が伝わったのか、
「うるさいよ」とか「静かにしてください」
という声は出なかった。
声の主の決意は、「ご迷惑をおかけしてすみません」
とかいう感じではまったくなかった。
「俺は、今月中にハングルをマスターして、年末に韓国に行くのだ」
くらい、明確なものだった。
その切迫感は、
「電車の中だとか、人に迷惑だとか、そういうこと言ってる暇ないんだよ、俺には」と言ってる感じがした。
あと、8ヶ月で英検1級レベルの英語を喋らなくてならない英検4級の俺は、ガツンと頭を殴られたような気がした。
時間がないとか、間に合わないとか言ってるわりに、切迫感薄いんじゃない?
切迫感があるというなら、この電車の中で今朝聞いた「英会話タイムトライアル」のスキットを音読暗唱してみろよ!
出来なかった。
俺は、テキストを持ってさえいなかった。
肌身離さず持ち歩いて、ボロボロになるまでページを開いてるか?
俺は、電車でスマホを見ていた、、、、
まだまだやれることをやってないじゃないか!
出かける時はテキストを持って歩け!
スキマ時間を見つけて、試験の1時間前だと思ってテキストを開こう!
電車の中のハングルおじさんは、俺にそう教えてくれた。
電車に乗った時ですら音読暗唱に勤めましたが、間に合いませんでした。
電車ではスマホを見ていたので、間に合いませんでした。
いや違う。俺は必ず間に合わせるのだ。
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