5.スポーツとダーツと飲酒〜問題解決のために①〜

前回の、ダーツの問題点として、
・大会規模の問題
 →プロとアマチュアが同時に大会をしなければならない
 →飲食の売り上げが収益を賄っている
・プロ選手の問題行動
と言った点を挙げました。
また、その他にもスポーツの最中に飲酒をすることに対する印象についても記述はしました。では、ダーツをスポーツとするために私の考えを書いていきたいと思います。


プロとアマチュアの大会を分ける

 一番わかりやすくスポーツとするためにはこれが必要ですね。
 プロの大会なのにアマチュアの選手と同じ会場で、同じ雰囲気で試合をしているというのはプロスポーツを謳うには不十分な点が多すぎます。まずはプロの大会はプロのみが会場で試合をする、というのが理想だと思います。
その上で、
 ・入場料の徴収をする
 ・飲酒は禁止とする
 ・試合中は運営の用意した水またはお茶のみとする
の3点を提案したいと思います。
また興行としても成熟していくことを期待することが出来るのではないかと思います。


○入場料を徴収することへの懸念点

 入場料を取ることは多くのプロスポーツにおいて観戦をするためには一般的なわけで、これ自体は問題になりにくいでしょう。(競馬や競輪などの場合、一般入場は無料、特別シートは有料などの差別はありますが。)ダーツに関しては、アマチュア大会と同時開催が多く、文化的にも歴史的にも入場料を取られることに抵抗があったり疑問を持つ声も多々あります。

 問題は入場料を徴収した上でそれに見合うだけの十分な興行として成り立つのか、ということです。
 現在でも一部ではプロのみで大会を行い、入場するのに入場料を徴収している大会はあります。それが興行として成立しているのか、観客や実際にプレイするプロからの不満などがないのかというとやや疑問符がつきます。しかし少しずつでもこのような運営をしていき、ゆくゆくは全ての大会をこのようにするのが理想だと思います。

 またプレイヤーもタダで観れる現在が当たり前ではなく、スポーツとして盛り上げるために入場料を取られてもそれが時代の流れと受け入れる気持ちは必要になるでしょう。
 運営側も入場料を取るのであれば(もちろん取らなくてもなのですが)、それに見合う興行として成立する努力をしなければならないと思います。それは運営をする人だけではなく、試合に出場する選手にもマナーなどの徹底などをし、それに反することがあれば厳しい処分をすることを厭わないようにすべきだと思います。


○飲酒は禁止とする(→実際には無理なことが想定される)

 また飲酒に関しては禁止とするのが理想です。が、あくまで理想であって多分無理でしょう。文化的にも幼少期からのダーツが根付いているイギリス・PDCを観ればわかると思います。しかし第3回の記事で書いたとおり、スポーツの最中に飲酒をすることはやはり特異であり、そうなると世間的にスポーツとして認識されるのは難しいのではないかと思います。

 そうであるならば、試合中の飲酒だけでも禁止とし、お客さんから見えるところでの飲酒(ついでに喫煙も)を禁止としてしまえばいいと思います。
(PERFECTでは指定されたエリア外での飲酒・喫煙を禁止としてますが、そこの適用を厳しくすればいいと思います。)
(JAPANでは試合中は指定されたタンブラーでのみドリンクを飲んでいいとされており、一般参加者が使用するプラカップを使用してはならないとなっています。)

 また試合会場の写真などにお酒が写らないようにするのも必要でしょう。
 建前でお酒は飲んでいないとしても、写真等に写ってしまうのはよろしくないですから。
 そういうところから徹底していくことでスポーツとしての側面を持たせることが出来てくるのではないかと思います。

○試合中の飲み物は運営の用意した水またはお茶のみとする

 PDCのテレビマッチでは試合中は水差しとコップを置いて、選手はそこから水を注ぎ飲んでいます。これをプロの大会においても採用してはどうでしょうか。

 具体的には各テーブルに水またはお茶を入れた大型のペットボトルと紙コップなどを用意しておき、試合中はそこから注いで飲むようにする。試合が終わったらグラスを捨てて、次の試合の際にはまた新しいカップを使う。
 こうすることにより、少なくとも試合中は完全にノンアルコールドリンクの摂取になるので飲酒については大きな問題になりにくいでしょう。

 懸念点があるとするならばやはり衛生面でしょうか。
 試合中は常にその場にボトルは置きっぱなしになるため、蓋をしたところで何かしらの異物が入る可能性はゼロではありません。(まぁ常識的に考えて自分たちの立場が危うくなるのでそう言ったことは無いとは思いますが。)
 しかしスポーツダーツを標榜する上で大切なことは、中に何が入っているかわからないタンブラーからドリンクを飲むことで試合中にお酒を飲んでいるという疑念を払拭することでは無いでしょうか。


 ということで、今回は長くなったためここまで。
 次回は「問題点その2〜飲食の売り上げが収益を賄っている」ことについて書いていきたいと思います。

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