アメリ

映画、アメリを見た。
ビジュアルが好みでこれまでにも何度か見ることを試みたことがあったんだけれども、毎回「夜寝る前、ひとりで静かに見たい気分」のときにチョイスしてしまうため最後まで見れた試しがなかった。

寝る前に見るのはキケンなので、朝イチで見ることに。
アメリは空想が好きで上手なのだけど、アメリの世界はとても可愛い。幼少期から両親しかいない世界で生きてきて、愛されてはいるものの友達もいない、狭い世界で生きていたら、それは空想の世界が広がるばかりだろうと思った。

アメリの空想は毎日を楽しくさせる。小さくて可愛くて壮大でたまにちょっと怖くて面白い。
アメリは自分に対しての攻撃には柔軟というか、相手にしない、むしろ空想でかわす余裕があるのだけど、友達がだれかが攻撃されていて、その人が自分自身では反撃できない時は、直接的ではないけどなんだか嫌だな、と思わせる方法で報復する。映画だから笑えるけどほんとにやったら結構やばい。
とてもピュアで心優しい女の子だけれど、そういうただ善良ではない危うさがアメリの魅力でもあると思う。
ある意味やっぱり狭い世界というか、自分のルールみたいなものが強いところがあると思う。

アメリで心に残ったワードは
「人間には人生を失敗する権利がある」
「人は2度死ぬ。死んだ時と忘れられた時(これはニュアンス)」
「じっと待っていればチャンスは巡ってくる。そしてじっとしていればすぐに過ぎ去ってしまう。その時が来たら飛び込まないと(これもニュアンス)」
「アメリの骨はガラスのように脆くない。だからどこにでも走っていける。だけど、走っていかなければおまえさんの心はガラスになってしまう(これもニュアンス)」

骨がガラスのように脆いガラス人間のおじいさんの言葉が、アメリへの愛に溢れていて、いつも見守ってくれていて、とても愛おしかった。
アメリはちょっと変わった女の子だけど、みんなに愛されるのは、アメリが心優しくて、おちゃめで、みんなが幸せになる魔法が使えるからだと思った。
魔法というのはだれかを幸せな気持ちにしたいと考えて動ける力かな。
いつもだれかのためには動けるけれど、自分のことになると臆病になってしまうアメリ。
いじわるな見方をすれば、だれかのために動くことは幸せのお手伝いをして自分を幸せにすることでもあるし、それはだれかの人生のことだから、自分は傷つくことはなくて、ある意味楽なことかもしれない。
自分の幸せのために動くことは、直接自分へ全てが影響してくるし、動くのには勇気がいるし、時には傷つくこともある。
アメリほど「だれかのために動く」ということはできてないかもしれないけど、自分にもそういう所があるなと思った。

アメリの日常のなかに小さな楽しみを見つける、みたいなこと、私も好きだな。

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