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八戸国体アイスホッケー成年の部決勝 北海道対東京都

2020.2.2(日)北海道4-3東京都
(2-1、1-1、1-1)

青森県・八戸市で開催された冬季国体スケート競技(八戸国体2020)
そのアイスホッケー競技成人の部、準決勝と決勝を観てきました。今回は決勝戦のお話です。

【!】この記事は、観戦一年未満かつ北海道社会人B級以外全く知らないうつけものが、曖昧な記憶を二日酔いのせいだと主張しています。

その前日に行われた成年の部準決勝・北海道対埼玉県はこちら。
13-7という、なんとも目の回るゲームでした。

少年の部は北海道が17連覇

成人の部に先立ち行われた少年の部決勝は、北海道が埼玉県(実質埼玉栄高校)を3-1で下して17連覇を遂げました。
おめでとうございます!

おじいちゃん、ぼくアイスホッケーでゆうしょうしたよ

組合せと結果(ゲームシート)は国体公式ホームページからご覧いただけます。

決勝戦ダイジェスト動画(八戸テレビ放送配信)

この八戸国体アイスホッケー、開催地のケーブルテレビ局・八戸テレビ放送さんがダイジェスト動画を配信してくださっています。ラブ、リスペクト、ラブ。

チーム北海道

八戸国体2020アイスホッケー競技・北海道成年の部メンバー

GK 30 伊藤 優人(釧路厚生社)
GK 33 大澤 啓太 (DYNAX)
DF 13 佐藤 光(御影クラブ)
DF 16 横山 恭也(日本製鉄室蘭)
DF 17 川島 誠 (苫小牧市役所)キャプテン
DF 18 青山 大基 (明治大学2年)
DF 19 松浦 大貴(苫小牧市役所)
FW 7 上野 滉太(スケートハウス札幌)
FW 8 田川 聖(釧路厚生社)
FW 9 田中 孝太 (釧路厚生社)オルタネイトキャプテン
FW 10 阿部 魁(日本製鉄室蘭)
FW 11 池田 涼希(明治大学4年)
FW 12 村上 亮(日本製鉄室蘭)オルタネイトキャプテン
FW 14 小原 卓朗(DYNAX)
FW 20 山下 拓郎(スケートハウス札幌)
FW 21 古川 誠也(DYNAX)

元アジアリーガーの社会人選手を中心に据えた北海道。最年長は40歳の川島キャプテンとGK大澤選手。

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チーム東京都

GK 1 合田 聖(中央大学)
GK 61 磯部 裕次郎(明治大学)
DF 3 長岡 翼(中央大学)
DF 4 福島 勇啓(法政大学)
DF 8 三浦 大輝(明治大学)
DF 9 米山 幸希(中央大学)
DF 19 京谷 充洋(明治大学)キャプテン
FW 7 矢島 翔吾(中央大学)
FW 10 生江 太樹(早稲田大学)
FW 12 澤出 仁(早稲田大学)
FW 14 小澤田 匠(早稲田大学)
FW 16 小西 遼(法政大学)オルタネイトキャプテン
FW 17 石毛 力(中央大学)
FW 18 石橋 拓実(東洋大学)オルタネイトキャプテン
FW 21 加賀美 俊介(早稲田大学)

こちらは関東大学オールスターといった趣でしょうか。北海道出身の選手もたくさんいます。

第1ピリオド

GK:北海道 30伊藤優人 / 東京都 61磯部裕次郎

02:06 反則 東京都 4福島勇啓 ホールディング

04:14 北海道ゴール(1点目)
ゴール10阿部魁、アシスト12村上亮、21古川誠也

村上選手がくるりと回転しながら阿部選手へパス、最初のシュートはGKが防ぐも、阿部選手が通り抜けながら押し込んで先制。スロー再生でパスに惚れました。(ありがとう八戸テレビ)

05:09 東京都ゴール(1点目)
ゴール10生江太樹、アシスト18石橋拓実

客席から観ていて、GK伊藤選手の左に大きなスペースが空いたと思った瞬間叩き込まれた同点ゴール。
動画を見て、石橋選手のパスを半端にカットしてしまい、本来のパス先に備えようとした伊藤選手の対応できないところへパックが出てしまったのだと分かりました。(ありがとう八戸テレビ)

05:31 反則 北海道 18青山大基トリッピング
10:27 反則 東京都 10生江太樹 ラッフィング

13:09 北海道ゴール(2点目)
ゴール11池田涼希、アシスト13佐藤光、16横山恭也

池田選手がディフェンディングゾーンから単騎で運んでゴール。東京都のディフェンスが追いつくこと能わず、GK磯部選手も反応しきれなかったほどの、華麗な劇場でした。

北海道2-1東京都
1Pシュート数:北海道13 / 東京都6

第2ピリオド

26:02 反則 北海道 16横山恭也 ハイ・スティッキング

26:12 北海道ゴール(3点目、ショートハンド)
ゴール11池田涼希、アシスト20山下拓郎

ペナルティ直後のフェイスオフ、池田選手にパスが通るなりまたしても単騎で持ち込んでゴール。

26:47 反則 北海道 18青山大基 スラッシング
27:47 反則 北海道 10阿部魁 スラッシング

勝ち越しにどよめいたのもつかの間、そうだキルプレー中だったよ!5on3のピンチが長く続きましたが、守り切りました。

30:16 反則 東京都 7矢島翔吾トリッピング
36:02 反則 北海道 7上野滉太 スラッシング

39:10 東京都ゴール(2点目)
ゴール4福島勇啓、アシスト19京谷充洋、7矢島翔吾

GK伊藤選手が前に出たところ、その背後にパスを通してゴール。背後の観客(フリーブレイズファン?)が一斉に「優人はゴールに縛り付けておかないと!」…そういうことだそうです。

北海道3-2東京都
2Pシュート数:北海道14 / 東京都11

第3ピリオド

42:08 北海道ゴール(4点目)
ゴール21古川誠也、アシスト12村上亮、10阿部魁

46:26 反則 東京都 9米山幸希 フッキング

52:04 東京都ゴール(3点目)
ゴール18石橋拓実、アシスト19京谷充洋

自陣ゴール付近からのロングパスを受け、一対一に持ち込みゴール。

54:44 反則 北海道 13佐藤光 トリッピング

58:17 東京都 タイムアウト
58:17 東京都 GK 61磯部裕次郎 out

残り1:43を6人攻撃にかけた東京都。
対する北海道は3ピリ後半、疲れからかパックを取りこぼすようなひやっとする場面が増えていましたが、最後の力を振り絞り、守り切りました。

北海道4-3東京都
3Pシュート数:北海道9 / 東京都14
合計シュート数:北海道36 / 東京都31

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チーム北海道の皆様、国体優勝おめでとうございます!

ゆる雑感

いい試合でした。時間が経ってから動画を見て、なおさらそう思います。
北海道、東京都それぞれ個の技もチームワークも見応えがあり、とても濃厚な60分でした。

初観戦となった準決勝はメンバーを把握するだけで手一杯でしたが、慣れてくると、鎬を削るライバルの呉越同舟がたまらない。
とくに、DYNAX・FW古川選手、日本製鉄室蘭FW村上・阿部選手、DF横山選手、御影クラブDF佐藤選手のセットは強力で楽しかった。

古川選手と阿部選手が幼馴染で、高校大学と同じ道を歩んできたことをご存知の諸兄には何をか言わんやでしょうが、社会人で初めて敵同士となったところから観始めた私には、まぶしいぐらいに新鮮でした。
そういう発見の場であったのです。なんかいいな、と感じたものには、ちゃんと理由がある。

そして、「東京都だけど北海道出身者が多い」「北海道だけど東京の大学で肩を並べた仲間がたくさん」な対戦、1年後、2年後、彼らがまた相まみえる機会があるかもしれないと思うと、わくわくします。
(学生で選手人生を終える選手もいることは承知の上。それはそれで、尊重すべき選択です。)

社会人野球を観ていて、大学野球に親しんでいたほうがうんと楽しめるものだということはずっと感じていたのですが、それはこの世界においても同じ。高校大学と足を運び、成長を見守ってきた人達にとって、オールスターめいた国体の楽しさはきっと格別でしょう。
そして素晴らしい決勝戦。この場に立ち会った人達に、心のなかでそっとグラスを掲げたい、そんな気分になりました。

応援してくれてありがとう

テクノルアイスパーク八戸で行われた国体成人の部決勝戦には、1,700人弱の観客が詰めかけました。平日の試合でも、青森県と栃木県で争った準々決勝は、約1,000人の観客数を記録しています。

私は土日のどちらも北海道側にいたので、周りが北海道贔屓なのは当然といえば当然なのですが、地元の観客が多く感じられました。お国言葉で。
元フリーブレイズの選手を楽しみにしていた方が多かったようです。中でも、GK伊藤優人選手の人気は絶大で、第2ピリオドでスーパーセーブを魅せたときは会場がどっと沸き立ちました。

私の前方の役員席?には、応援用の旗が置いてありました。それを、地元の子ども達がねだりにくる。
うんうん、応援グッズは嬉しいよねえ。

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すると子どもはこう言うのです。「選手が入場するときに旗振って送り出したいんです!」と。
実際、選手入場口の上で一生懸命旗を振って、スティックでタッチしてもらって大喜び。道産子はこの光景にじーんと胸が熱くなりました。すごいぞ、君たち。北海道を応援してくれてありがとう。

大入りの会場、よいプレーには惜しみなく隔てなく贈られる賛辞、そして自分達の故郷を一生懸命応援してくれる人達。
ここで地域の名を背負いプレーするのは、きっとすばらしい名誉で幸せなこと。
そんな晴れ舞台を、少しだけど見届けられた私も幸せでした。

ありがとう、八戸国体。

次回国体は愛知県です!

次の国体スケート競技会のうち、アイスホッケー、ショートトラック、フィギュアスケートは、2021年1月27日~1月31日に愛知県で開催されます。

国体っていうとなんか堅苦しく感じるかもしれませんが、高校から大学社会人まで、その競技のすごい人達が全国から集って、面白くないわけがない。まして普段は観られないドリームチーム。

興味をお持ちになりましたら、ぜひ、足を運んでみてくださいね。