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5月15日の大敗後、8月15日までの3ヶ月でリーグ11戦9勝2分(#129)

明治安田生命J1リーグ 第24節
横浜F・マリノスvs大分トリニータ
5-1 完勝

開始フォーメーション

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久しぶりに仲川輝人を右ウイングで起用。オリンピックから戻って以降さらに調子を上げている前田大然が左ウイング。エウベルは珍しくベンチスタート。

選手交代1(58分)

OUT:マルコスジュニオール IN:天野純
OUT:仲川輝人 IN:エウベル

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仲川輝人で相手を疲れさせて、追い打ちでエウベル。エウベルが途中から入ってくるのは相手からしたら厄介だろうなぁ。途中出場でも結果を出すエウベルは、アイデア溢れるプレイが魅力。強引に突破もすれば人を走らせることもできる。こんなにオールマイティに素晴らしい選手だとは知らなかった。

選手交代2(73分)

OUT:レオセアラ IN:水沼宏太
OUT:岩田智輝 IN:喜田拓也

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前田大然をワントップに据えて喜田拓也を中盤底へ。この時点で3-1リードのため改めてプレス強度を高めていこうという意図の交代か。

選手交代3(81分)

OUT:扇原貴宏 IN:松原健

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これぞ和田拓也と小池龍太のユーティリティーさよ。中盤底の扇原貴宏を下げて右サイドバックの松原健を投入。右サイドバックに松原健が入り、右サイドバックから左サイドバックへ小池龍太が移動。押し出されるように左サイドバックにいた和田拓也が扇原貴宏のいたボランチへ。

和田拓也はボランチもできるため、少しでもボランチでの実戦感覚を取り戻させるための交代か。いやはやなんともたまらない采配。ケヴィンマスカット監督はボス以上に勝ちにこだわるタイプかも。

全体の振り返り

---大分のプレス

4バックと5バック(3バック?)を時間帯によって変えてはいたものの、原則は同じ。
ボールを保持するCBまたはGKに対してプレッシャーをかける。サイドに振らせて、サイドの受け手に対して複数人で囲む。
合わせてボランチにもマンマークを付けて、そこも狩りに行く。
そのためサイドとボランチのところでうまくかわせれば一気にチャンスの局面が作れた。
序盤こそプレス対応に困ったものの時間が経つにつれうまくいなせるようになってきた。

大分のプレスが上手くハマっている時は、サイドへの展開を諦めてチアゴマルチンスから前線の仲川輝人へ縦パス(ロングホール)を入れるも、ここはうまく繋がらず、ボールを狩られることが多かった。

そこで扇原貴宏が中央に降りて3バック的に回すことも増やした。

---攻撃時の優れた連動性

11分
ボール保持を続けて、左でボールを受けたマルコスジュニオールがアーリークロス。
右ウイングの仲川輝人が右サイドから左ハーフスペースへ走り込み、マルコスジュニオールのクロスをダイレクトで落として、ボランチの岩田智輝がシュート。
上手く連動したシーンだったが、ここで思い切りシュートを打ってしまうのがまだ改善できる点。
例えば川崎の家長などを見ていると、ああいうシーンで冷静にコースへ流し込んでいる。
その冷静さが持てれば岩田智輝も一皮むけるだろう。

29分
右サイドからボールを回し、マルコスジュニオールが1列降りたところで絡みにいき、岩田智輝がマルコスジュニオールのスペースに入る。
小池龍太から岩田智輝へのパスを岩田智輝がダイレクトでハーフスペースへ。
ハーフスペースへ飛び出していた仲川輝人が冷静にパスタイミングをはかり、中央にいる前田大然へパス。ゴールに繋がったシーン。

54分
左サイド側でボールを持った岩田智輝。
タイミングを見計らって左サイドから中央の裏スペースへレオセアラが動き出すもパスが出せず。
この時点ではレオセアラはオフサイドポジションにいる状態だが、これによってディフェンスとしてはサイドとレオセアラ側と両方ケアするために意識が向いてしまう。
岩田智輝が近くにいた扇原貴宏へスイッチした瞬間に、前田大然がレオセアラの作ったスペースへ走り込む。
タイミング良く扇原貴宏がスルーパス。
フリーで受けた前田大然の左足でのグラウンダーのパスからレオセアラが冷静にシュート。
ボランチ2枚と前線の2枚から崩した素晴らしいシーン。(いちおうサイドに張ってる選手が囮になってはいますが)

74分
この時点で3-1でマリノスのリード。
相手のクリアボールをキーパーまで下げたとこへ大分は前線からプレス。
GKとCBで回しながら右サイドの水沼宏太へ。
相手がプレスしてきてるため水沼宏太はチアゴマルチンスへ戻すと相手もそっちへつられて体重移動。
すかさずチアゴからまた水沼宏太へリターン。
前を向いてボールを持てた水沼宏太から前田大然の裏へ抜けるロングボール。
前田大然の絶妙なトラップからループシュート。
前田大然のループシュートが上手いのはさることながら、チアゴと水沼宏太の絶妙な相手のプレスのいなし方が素晴らしい。

---個人の素晴らしいプレイ

畠中槙之輔
全体を通して今節は素晴らしかった。
畠中槙之輔の良さは後方からのビルドアップ時のパス精度だが、パスではなく
「トラップが常に逆足(右利きのため左足)」
であることに注目してほしい。

右のチアゴから来るボールを右足でトラップするとその後のパスコースが限定されてしまう。
左足で受けることでオープンな形で前を向けるため、利き足の右足で出す時にワンテンポ早く出せる。
注目しないとわからないが畠中槙之輔のボールの受け方を1試合ずっと追ってみてほしい。
ほぼすべて意識して左足で受けて、オープンな体勢で左右両方にパスを出せるように常に意識している。

エウベル
79分、5点目のシーン。
右サイドの松原健からロングボールを胸でトラップ。
ここからのボールタッチが全部右足。
相手DFを抜きにかかる時だけ相手からボールを隠すためにインサイドでタッチするが、それ以外は全部アウトサイドでボールタッチし、深くまでえぐって浮き球のクロスまで右足のアウトサイド。

左足の精度が低い訳ではないと思うが、あそこまで右足にこだわるプレイもなかなか見れない。
素晴らしい。

最後に

久々に仲川輝人が右ウイングで先発。
やはり仲川輝人は右の方がやりやすそうだ。
だがチームでの序列はエウベルの方が優位に立っているのは間違いない。
次節またエウベルが先発するだろうが、仲川輝人はまだまだここで終わるような男じゃない。
今節もアシスト決めたし、左サイドでも右と同じように動ければチャンスは必ず巡ってくる。
がんばれ、仲川輝人!!

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