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生きるとか死ぬとか父親とか〜第12話−最終回−〜(#107)

第12話 生きるとか 死ぬとか 父親とか 〜あらすじ〜

最終回にして、トッキーこと蒲原トキコについて深く掘り下げる回。
「生きるとか 死ぬとか 父親とか」という、このドラマの原作が発売される事をラジオで紹介されるシーンから始まる。
その後、プロデューサーから月〜金昼帯のラジオ番組を依頼される。
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【ドラマ】
金曜    19時〜21時 トッキーとひととき

月曜〜金曜 昼帯     番組名不明?
【現実】
土曜    19時〜21時 相談は踊る

月曜〜金曜 11時〜13時 生活は踊る
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ラジオ番組の話を父親へ相談する。
この時初めて「父親らしさ」を実感する。
そして、今まで「母親の存在」を通してのみ繋がっていた父親との関係が、ようやく「父親と自分」の関係性が出来上がることになる。

父親からのアドバイスを得て、月金の昼帯のラジオ番組の依頼を受けることにした。

感想

遂に最終回が来てしまった…
毎週観ていたいと思うドラマだった。

いつからか吉田羊さんとジェーン・スーがごちゃごちゃになってきて、吉田羊さんを見てジェーン・スーさんが浮かぶほどになってしまった。
ドラマでのジェーン・スーさんの再現度が高く、吉田羊さんが本当のジェーン・スーさんかと錯覚してしまうほど素晴らしい演技だった。
今までの吉田羊さんは
「パリッとしててデキる女」
のイメージが強かったが、今回のドラマを見てこういう役も出来るんだと改めて素晴らしい女優さんですね。

國村隼さんの演技も素晴らしかった。
前話までの
『周りを顧みない自由奔放な父親』
を演じ続けていて、
今話の
「周りの変化があろうが、同じことを繰り返していけば上手くいく」
という言葉はとても良かった。
一気に
『自分の考えの芯を持つ父親』
に変わった。
お母さんが好きだった店を父親からトッキーへ申次するシーンは、かっこよくて渋くてイイ男だった…。

また、田中みな実さんも、トッキーの若い頃を演じた松岡茉優さんも、出てくる俳優・女優すべてが良かった。

田中みな実さんは、ジェーン・スーさんの
「ちゃんとアナウンサーとしての技術がある方にやってほしい役」
という希望に最適な方だったし、この番組のラジオシーンが実際のラジオと錯覚するほどちゃんとした番組にみえていたのは、田中みな実さんなくしてあり得なかった。

昔のトッキーを演じた松岡茉優さん。
母親と父親との看病に振り回されて困惑している様子など、怒りや焦りや喪失感などの演技がとても良かった。
可愛いし綺麗な女優さんくらいのイメージしか今までなかったけど(失礼!)、今回のドラマで演技力に魅せられた。

このドラマを全話観て

このドラマはジェーン・スーさんが好きで観始めたけど、人生の色んな大事なことが詰まっていた。

相談コーナーの相談内容や回答もさることながら、

・家族との関わり方
・現実で置かれている境遇の異なる、同性の友人との関わり方
・家族の話を文字に起こして客観的に考えることが大切だということ
・「この人はそういう人」と諦めることも必要で、それをありのままに受け入れる寛容さ
・周りに頼ることは恥ずかしいことではないという事
・「知らない誰かに悩みを聞いてもらうこと」で自分をさらけ出せること
・みな人生十色でまったく同じ人生なんてない

これらのことを、
自分に落とし込んで、自分事として考えたい
と気付かせてもらった。

ホントに素晴らしいドラマ。
来週から観れなくなるのが寂しいなぁ。

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