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競馬学校が舞台のオリジナルアニメ『群青のファンファーレ』のスタッフ陣の人選と『疾走のファンファーレ』との共通点

競馬学校が舞台のオリジナルアニメ『群青のファンファーレ』が、2022年春から放送されるそうです。

ティザーPVの公開とともに、主要スタッフ陣についても情報解禁されたので、いちアニメファン・競馬ファンとして感じたことを書いていこうと思います。

アニメーション制作会社

アニメーション制作を担当するのは、Lay-duce

個人的には、『荒ぶる季節の乙女どもよ。』の印象が強い会社です。
2022年春クールでは、『ヒロインたるもの!〜嫌われヒロインと内緒のお仕事〜』でも元請けを担当することが発表されています。

監督

監督を務めるのは、加藤誠さんです。
これまで監督を務めたのは、
『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』
『やがて君になる』
『ロード・エルメロイII世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Gracenote-』

の3作品。

加藤監督は以前出演したラジオで、オリジナルアニメーション映画を制作予定だったものの、コロナの影響で企画がとん挫したとお話しされていました。
これまで監督を務めた作品は全て原作があるもので、個人的に「加藤監督のオリジナルアニメが見られるのは、もう少し先かな…」などと考えていましたが、うれしい誤算でしたね。

キャラクターデザイン

意外だったのが、キャラデザがかんざきひろ先生だったことです。
かんざき先生と言えば、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない。』『エロマンガ先生』を始め、美少女キャラを描くことに定評がある先生です。
一方で当作品は、現在情報解禁されているキャラは全て男性であり、題材を鑑みても女性キャラより男性キャラの方が多く登場すると見受けられます。

私はいわゆる男性向け作品を好んで視聴する女オタクなのですが、理由としては女性向け作品のイケメンキャラのキャラデザがあまり好みでないということが挙げられます。
女性キャラが多く出てくる作品の男性キャラの方が、ビジュアル的に好みなんですよね。
そのため、かんざき先生が男性キャラが多く出る作品のキャラデザを担当するのは、とてもうれしかったです。
(俺妹の赤城兄のビジュアルが特に好きなので…。)

音楽

音楽を担当するのは、澤野弘之さん。
こちらも意外な人選でした。

ご本人もTwitterで言及されていましたが、澤野さんと言えば『機動戦士ガンダムUC』、『進撃の巨人』、『アルドノア・ゼロ』、『甲鉄城のカバネリ』、『Re:CREATORS』、『プロメア』などなど、これまで劇伴を手掛けられてきたアニメは硬派なものばかり。
それゆえラブコメとギャグ作品ばかり見ている私は、超売れっ子作家である澤野さんが劇伴を担当した作品を1作品(『プロメア』)しか見たことがなかったんですよね。
青春系の作品に澤野さんがどんな楽曲を描き下ろすのか、今からとても楽しみです。

声優陣

主要キャラ3人の声優陣も発表されていました。

主人公・有村優を演じるのは、矢野奨吾さん。
『アイドルマスター SideM』、『ツルネ』、『ギヴン』、『number24』、『美少年探偵団』などにメインキャストとして出演されているそうです。
(申し訳ないことに、私はどれも未視聴なのですが…。)

この有村優というキャラですが、

15歳、東京都出身。
有名アイドルグループ『Mr.ドクター』のセンター。
幼いころから芸能界で活躍していたが、仕事で訪れた競馬場で初めて見たレースに心を打たれ競馬学校を受験、入学する。
芸名は音無優。

と、競馬学校に入学する前はアイドルだったようです。
「アイドルが競馬学校に入学するなんて、話盛り過ぎでは…!?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、現実には釣りバカ日誌に出演していた元子役騎手もいるので、トンデモ設定ではないんですよね!

続いて風波駿を演じるのは、土屋神葉さん。
個人的には、『荒ぶる季節の乙女どもよ。』典元泉役、『BURN THE WITCH』のバルゴ・パークス役の印象が強いです。
今季だと、『白い砂のアクアトープ』に仲村櫂役で出演されていますね。

土屋は、奇しくも姉・土屋太鳳がJRAのCMに出演している。
「姉をきっかけに競馬が近い存在になったので、今作に携わることは本当に嬉しいです」。
本人も学生時代に馬術部に入っていたことがあり、「馬術部の先輩たちがこの作品を見てくれて、僕のことを思い出してくれるかなって楽しみです」と話した。

スポーツ報知の取材で、神葉くんは上記のように語っています。
お姉さまのことはもちろん存じ上げておりましたが、馬術経験があるのは知りませんでした!

そして、天音・グレイスを演じるのは、花江夏樹さん。
今は竈門炭治郎の声優として世に名を知らしめていますが、初レギュラー作の『TARI TARI』では、ウィーンという帰国子女の役を演じていました。
ウィーンは帰国子女なだけで外国人ではありませんが、外国人風の名前を見てウィーンのことをちょっと思い出してしまいました。

ちなみに『TARI TARI』には、高校卒業後競馬学校への入学を目指す長身の女の子がメインキャラにいます。
競馬をやっていなかった視聴当時はなんとも思っていませんでしたが、今振り返るだいぶ無謀な挑戦ですね…。

疾走のファンファーレとの共通点

競馬ファンの皆さんは、2020年の有馬記念の前に『疾走のファンファーレ』という仮想アニメが公開されたことを覚えていらっしゃいますでしょうか。

『群青のファンファーレ』を制作するLay-duceが『疾走のファンファーレ』のPVの制作も手掛けており、今見返すとキャラ設定が『群青のファンファーレ』に似ているんですよね。

『疾走のファンファーレ』のキャラクター
・有馬ユウ
・中山シュン
・美馬アマネ

『群青のファンファーレ』のキャラクター
・有村優
・風波駿
・天音・グレイス

と、別名ながらもかなり似た名前になっており、キャラデザも各キャラ『疾走のファンファーレ』の面影を残しています。

さらに、中山シュンの
・離島出身
・ラジオの競馬中継を聞いていた
・乗馬経験がなかった
という設定は風波駿に、
美馬アマネの
・父親はイギリス人
・父親は現在オーナーブリーダー
・実家は裕福
・エリート教育を受けてきた
という設定は天音・グレイスに受け継がれています。

『群青のファンファーレ』の製作は、『疾走のファンファーレ』に引き続きアニプレックス(ソニー傘下)なので、主題歌も引き続きASIAN KUNG-FU GENERATION(ソニーの社内レーベルであるキューンミュージック所属)だと私が喜びます。

(余談)アニメーションの"制作"と"製作"の違いについては、こちらのサイトで分かりやすく解説されています。

最後に

加藤監督は前述のスポーツ報知のインタビューで、

あえてスポーツものの泥臭さより、今回は美しい方に振ってみようという意識があります。
少女マンガ+スポーツもののような感覚で、いい化学変化が起きたら…。

と語っています。この報知の記事には、

競馬学校に集まった様々な経歴を持つ少年少女が時には支え合い、時にはライバルとして切磋琢磨(せっさたくま)しながら騎手を目指していく青春ストーリー。

という記述もあるので、女性キャラも出てきそうですね。

またTVアニメを作るには数年単位での準備が必要なため、当作品の企画段階ではまさかウマ娘がこんな人気コンテンツになるとは、おそらくスタッフ陣は思いもしていなかったでしょう。
ウマ娘にヒットでアニメファンからの競馬に対する注目が高まっている今だからこそ、この境遇を追い風に『群青のファンファーレ』が素敵な作品になることを期待しています。



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