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KIRINJI TOUR 2023 広島クラブクアトロ公演 感想とセトリ

前置き

2017年に行われた「赤坂ノーナ最高祭!!!」以来、なんと!6年ぶりにバンドセットのKIRINJIのライブを見ました。

(いまだにこれを超える最高のライブには出会えていません。)

頻繁にライブをやるミュージシャンではないので、なかなか予定が合わなかったのと、コロナ禍もあり、やっと念願がかないました。
コロナ禍の配信ライブはほぼ全てに目を通していた分、KIRINJIのライブに行きたい欲がどんどん溜まっていっていたんですよね。

先月「KIRINJI 弾き語り ~ひとりで伺います」島根公演を見に行ったので、高樹さん自体は1カ月ぶりにお目にかかりました。
(多忙過ぎて、島根公演のライブレポは書けずじまいでした……。)

バンドメンバー

堀込高樹(Vocals, Guitar)
千ヶ崎学(Bass)
シンリズム(Guitar)
伊吹文裕(Drums)
宮川純(Keyboards)
小田朋美(Synthesizers, Vocals)

ちがちゃんに関しては、坂本真綾さんの大阪振替公演を見に行ったので、こちらも1カ月ぶり。
※以後のライブレポを読み進めると丸分かりかと思いますが、私はちがちゃんの大ファンです。
他のメンバーの皆さんは、お名前こそよく拝見し、音源や映像でたくさん演奏を耳にしてきたものの、生でライブを見るのは初めてでした。

セットリスト

指先ひとつで
MC
nestling
時間がない
ほのめかし
薄明
MC
ただの風邪
説得
killer tune kills me
MC
悪玉
I♡歌舞伎町
明日こそは/It's not over yet
MC
silver girl
不格好な星座
「あの娘は誰?」とか言わせたい
The Great Journey
MC
Runner's High
アンコール
seven/four
千年紀末に降る雪は
愛のCoda
MC
Rainy Runway

感想

午後7時の定刻になるとすぐ、高樹さんとメンバーがステージに登場します。
各々ポジションにつくと、聴こえてきたのは楽器の音ではなく、指を鳴らす音
そう1曲目は、『指先ひとつで』からスタート!
あまりにもオシャレなライブの始まり方に、1曲目にして感嘆してしまいました。

ここで早速MC。
「KIRINJIは岡山の方がいいよ」という謎の人物からのアドバイスにより、10年以上広島に来訪していなかったと、高樹さんが明かします。
誰だそんなこと言ったやつ~~!怒怒笑

MCをサクッと切り上げ、続いて披露されたのは『nestling』。
序盤の曲はどうしても記憶が薄くなりがちなのが悲しいです……。

『nestling』のギターの残響が残った状態で、そのままシームレスに『時間がない』が披露されます。
何せ6年ぶりにバンドセットのライブを見たのでここまで気付きませんでしたが、この曲は想像の何倍も踊れますね……!
また、「君に愛を伝えておこう~ 愛をあるだけ~ すべて~」が最後にもう一度繰り返されるライブアレンジが大好きなので、これが聴けてうれしかったです。
KIRINJIもライブ音源をリリースしてくれないかしら。

続いて『ほのめかし』。
SE SO NEONのソユンさんパートは、もちろん
小田さんが担当します。
今回の編成は、小田さんにリズムくんに、しっかり歌えるメンバーが2人もいるのが贅沢ですよね。

そしてお次は『薄明』と、小田さんの活躍が続きます。
小田さんのささやくようなボーカルが、本当に美しかったです。

MC。
楽屋にはむすびのむさしのお弁当があり、夕食もむさしに行く案が出ていたとのこと。
ここで堀込高樹さんが一言。
広島ってむさし以外のお店ないんですか?
会 場 爆 笑

「あんまり不用意なことを言うと、最近はすぐにネットに書かれて炎上してしまうので、MCは早めに切り上げます」と言い(上記のジョークについては、KIRINJIファンなら温度感などが誤解されずにちゃんと伝わるはず……!と思い、書き残しておきます)、前作『crepuscular』から『ただの風邪』を披露します。
この曲は本当に、原曲より長めのアウトロが最高でした……!
特にちがちゃんのうねるようなベースね……ちがちゃん……大好きだ……。

お次は、『説得』。
この辺も記憶が飛んでしまっています……涙。

そして、小田さんメインボーカルの『killer tune kills me』。
バンドの時代の弓木ちゃんメインボーカル楽曲は、ソロプロジェクトになると封印されてしまうのではないかと危惧しておりましたが、全然そんなことはないのがうれしいですよね。
(余談:当時配信で拝見しましたが、2年前のライブで男だらけの『雲吞ガール』をやっていましたね。
ちがちゃんの『ホテル行こう』ヤケクソ絶叫が、いまだに忘れられません。)
高樹さんがYonYonさんパートのラップと女性キーの歌唱をキーを下げずに頑張って歌うところを、やっと生で見られてうれしかったです。

ここで3回目のMC。
高樹さんが、「僕は活舌が悪くて、人の名前がうまく言えないので、メンバーから自己紹介してもらいます」と言い、バンドメンバーが自己紹介を始めます。

今回は反時計回りに、「ギターと歌の人」(©堀込高樹)から。
リズムくんは、朝伊吹さんと一緒に博多ラーメンを食べたそう。
そのためおなかがいっぱいで、楽屋のむさしは食べずにキープしているとのこと。

続いて、「3台のキーボードに隠れて何も見えない人」(©堀込高樹)
※本当に見えない時間が多かったのが、残念でした……。
宮川さんは、せんじがらが大好き。
数カ月前広島へライブに来た際、終演後楽屋にビールとせんじがらが置いてあり、大喜びしたそう。
せんじがら、おいしいですよね。
みんなでせんじがらをつまみに楽屋でビールを飲み続けた結果、スタッフさんに「タクシー待たせてるんで!!!」と怒られたそうです。

お次は、「僕の影に隠れて何も見えない人」(©堀込高樹)
※私の位置(3列目若干上手寄りの真ん中)からは、一番よく見えたと言っていいほど、伊吹さんのドラムプレイがばっちり見えました。
伊吹さんは、ウニクレソンがお好きとのこと。
ウニホーレンではなく、ウニクレソンの方を推しているのがなんかいいですね。
リズムくんと一緒に博多ラーメンを食べた伊吹さんですが、しっかり開演前にむさしのお弁当も平らげたとのことです。
また福岡公演の夜には、二人で活イカを食べたそうです。
店の閉店時間が迫っており、駆け込むように食べたとのことでした。

そして「おなじみの人」(©堀込高樹)
ちがちゃんは、2週間前に玉置浩二さんのツアーで広島に来たばかり。
その際打ち上げで中華料理屋さんに行き(店名は忘れてしまいました……涙)、粉もの以外の広島のご飯の良さを感じたそうです。

最後は、「おへそを出している人」(©堀込高樹)
今ツアーでは、バンドメンバー紹介でご飯の話をする流れができているようですが、小田さんは「ウニクレソンを伊吹さんに取られてしまった」とのこと。
福岡のライブはステージがかなり暑かったらしく、上下ヒートテックを着ていた小田さんは体温調節にかなり苦労したそうです。
一方、広島は空調が効いていて逆に寒いとのこと。
「リハでは風のチェックも大事だね」by堀込高樹。

終演後コメントでも、空調の話をされていましたね。

「10年前に来た時もやったかもしれない、古い曲をやります」という高樹さんのMC後に披露されたのは、「悪玉」!!!やった!!!!!
最近またちょくちょくセトリに入るようになっていますよね。

そしてそのまま「I♡歌舞伎町」へ。
この流れ、めちゃくちゃいいですね!!
キャリア初期の楽曲から新譜の楽曲へと、20年以上も隔たりがあるセトリですが、めちゃくちゃしっくりきました。

お次は、「明日こそは/It's not over yet」。
この3曲の流れ本当に良過ぎます~~~!
ライブを配信で見ている頃から、「いかにもライブ映えしそうな楽曲だな~」と思っていましたが、もうすさまじく最高でした。

ここで再度MC。
このタイミングだったかどうかは自信がありませんが、広島駅がめちゃくちゃ新しくなっている話を高樹さんがしていました。
この辺も記憶が薄くなっていますね……。

そして、『silver girl』。
私の位置からだと、高樹さんが自ら足元のエフェクターで、ご自身の声にエフェクトをかけているのがばっちり見えて、うれしかったです。

お次は、『不格好な星座』。
これもライブ映えしますね~~~!
高樹さんが苦慮の末、音源ではシンセベースがメインで使われ、ちがちゃんがレコーディングしたものはあまり使われなかったようですが、ライブではちがちゃんのグルーヴィーなベースをめちゃくちゃ堪能できる楽曲になっていました。
やっぱり大好きだよ、ちがちゃん……。

そして、このダンサブルな流れで来ました『「あの娘は誰?」とか言わせたい』!
聴きたかった~~~!うれし~~~!
Aメロは高樹さんだけではなく、小田さんパートも割り振られていました。
女性ボーカルを加えたアレンジは、楽曲の世界観に合っていて良いですよね。
また何より出色だったのは、アウトロの宮川さんのキーボードソロ!!
最高過ぎてめちゃめちゃテンションが上がりました!!!
会場からも歓声が上がり、大盛り上がりのキーボードソロでした。

このまま一息する間もなくぶち込まれたのは、『The Great Journey』。
ここまで各々身体を揺らしていた観客たちも、この曲ばかりは手を挙げたり、手を振ったり(いわゆるワイパー)して、さらに大いに盛り上がります。
いやーーーー楽しい!
そして、宇多さんヴァースとDさんヴァースをめっちゃ頑張って歌う高樹さん、音源では楠さんが担当していた語りをカンペガン見で担当するリズムくん、どちらもほほえましかったです。
(「ミミズだって  オケラだって……」のくだりは小田さんが担当するのかな?と思っていましたが、該当部分は鍵盤メインのアレンジになっていました。)
ちなみに次週の日曜日、同じ箱でRHYMESTERのツアー広島公演があります。
もちろん私は、チケットを確保しています。

楽しい時間もあっという間に過ぎて行き、高樹さんから次の楽曲が最後とのアナウンスがあります。
本編最後に披露されたのは、アルバムリードトラックの『Runner's High』。
長尺のアウトロは絶対にライブでさらに化けると確信していましたが、やはり最高でした!

観客がアンコールを求めている間、ローディーさんが本編では使われることのなかったちがちゃんのアップライトベースのサウンドチェックをします。
アンコールの拍手に応えてメンバーが再びステージに戻り、ちがちゃんがアップライトを手にして披露されたのは『seven/four』。
アンコール一発目で、インスト曲を持ってきますか!

そのまま印象的なドラムのフレーズが聞こえてき始め、ちがちゃんのベースはアップライトのまま披露されたのは、やはり『千年紀末に降る雪は』。

新作を出したばかりなので、『Steppin' Out』からの曲が中心になるんですけど、キリンジ時代の曲もやる予定です。
時期的にクリスマスの曲もやろうかなと。

KIRINJI、新レーベルを設立し メジャーデビュー25年目にしてまた新たなフェーズへ ニューアルバム『Steppin’ Out』を巡るストーリー

無事伏線が回収されました。
当たり前のことを書きますけど、本当にめちゃくちゃいい曲ですよね……。
生で聴くと特に染みます。
そしてアウトロでは、高樹さんとリズムくんが見つめ合い、最高のギターソロの応酬が!!!
こういうのを、「エモい」と呼ぶのでしょう。

あくまでもアンコールですし、「この次に、まだ新譜から披露していない『Rainy Runway』をやって、ライブ終了かな~」と、私は完全に油断していました、完全に。
千年紀末の演奏が終了してからほどなくして聞こえてきたのは、「チャンチャンチャチャンチャン~♪」という印象的で美しい鍵盤のフレーズ
(果たして文字だけで伝わっているのでしょうか……。)
そう!!!!『愛のCoda』!!!!!え!!!!!!!本当に!!!!?いいんですか!!!!?????
思わず実際に奇声を口に出してしまった私。
千年紀末からの愛のCodaなんてセトリは反則技!!!ですよ、本当に……。

ここでアンコール後初のMC。
「大事なことを伝え忘れていました。汗をかいたと思うので、タオルを買ってください」と宣伝する高樹さん。
タオルのロゴデザインを見て、「YAZAWA……」と、ボソッと広島を意識した(?)発言をなさいます。

グッズのスウェット、タオル、リストバンド
金欠なので、グッズはリストバンド以外買う予定がなかったのですが、高樹さんのYAZAWAMCに影響されてしまいました……YAZAWA……
スウェットのタグ
メガネのデザインがかわいいスウェットのタグ

そして、やはり最後の曲として『Rainy Runway』が披露されることが、高樹さんの口から告げられます。
加えてなんと、「広島公演は久々なので、皆さんにプレゼントがあります」とのこと。ん……?
「皆さん、スマートフォンはお持ちですか?」と、高樹さん。
これは……!もしや……!!
そう、そのもしや。
なんと、ラストの『Rainy Runway』は、動画撮影およびSNSなどへのアップロードが可能とのこと!!!
「韓国のフェス・ペンタポートに出演した際、観客がスマホでライブを撮影したのが印象的でした。日本でも、撮影可能な時間を設けてもいいかもしれませんね」みたいなことを、ご自身のラジオ番組NNキョウトでおっしゃっていましたが、まさかこんなにも早くそれが実現するとは……!

最後に素敵なプレゼントまでいただけて、本当に最高のライブでした!!

総括

各曲アウトロが最高

アウトロについては、ライブ用に長尺アレンジがほどこされた楽曲が多く、各曲アウトロを聴くのが本当に楽しみでした。
繰り返しになりますが、個人的にはぜひバンドセットのライブ音源をリリースしてほしいなと、改めて思ってしまいます。

新譜の曲が総じて最高

新譜の『Steppin' Out』がとにかく捨て曲なしの名盤なので、定番曲より何より新譜の楽曲のお披露目が本当に楽しみでした。
もちろん旧譜の曲は当然ながら最高なので、つまりは全曲最高なのです。
KIRINJIは、兄弟時代の曲も、バンド時代の曲も、ソロプロジェクトの楽曲も、総じて最高なのです。

ドラムの伊吹さんについて

ライブ中に数回、スネアドラムをご自身で交換していらっしゃったのが印象的でした。
楽曲によって使い分けているのですね。
こういった部分はなかなか配信ライブだと見られないので、現地に赴いたからこそ分かる発見ですよね。

ベースの千ヶ崎さんについて

ちがちゃん……やっぱり好きだ……。

結論

就活やらコロナ禍やらがあったとはいえ、さすがに6年もKIRINJIのバンドセットのライブに行けなかったのはキツ過ぎました。
来年もKIRINJIのライブに行きたい!!!

広島PARCO1階エレベーターの掲示
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ライブハウス入り口に掲載されていたポスター
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