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アメリカでPayPalを装った詐欺に引っかかり、8,500ドル失いました
2020年のアメリカThanksgiving直前にPayPalを装った詐欺に引っかかり、8,500ドル(約90万円)を失いました。皆さんには私のような経験をして欲しくないため、私がどのような手口でこの詐欺に引っかかってしまったのかをご紹介します。
詐欺にあった一連の経緯
私は仕事の関係でアメリカに駐在しています。以前より使用していないテレビがあり、それを売りたいと思いebayという個人間の売買サイト(日本でいうメルカリのようなサイト)に登録しました。
ebayではお金の支払いや受け取りをPayPal上で行うため、ebayの個人設定欄にPayPalアカウント(正確にはPayPalアカウントに紐付いているメールアドレス)を登録しました。
数日後にebayを通じて買い手(Joseph氏)から以下のメッセージが届きました。
Hello kindly accept my offer, I am buying the item for my cousin as a gift, I will be adding extra for shipping as well. Please text me at +1-260-216-5163
(日本語訳)こんにちは、私の申し出を受け入れてください。私はいとこのためにその商品をプレゼント用に購入します。送料も追加で支払います。+1-260-216-5163にテキストメッセージを送ってきてください。
上記の電話番号に連絡して欲しいと記載されていたので、言われるがままに自分のスマホからテキストメッセージを送付しました。するとJoseph氏から、「テレビの写真とPayPalに登録したメールアドレスを送付して欲しい」と言われました。
私はebayを使用することが初めてであったこともあり、少し違和感がありましたが、特に疑わずそのまま言われた通りPayPalに登録しているメールアドレスを送付しました。この時は「テレビがすぐに売れて嬉しい」という気分でいました。
その後、Joseph氏から「400ドルのApple Store Gift Cardを付属してほしい。いとこにサプライズとして送付したい」と連絡がありました。そしてPayPalからも、テレビ代金200ドル+Apple Store Gift Card分の400ドル+送料・手数料として 50ドル(合計650ドル)の振り込みがあったとメールが届きました。
皆さんは既にお気付きだとは思いますが、このPayPalからのメールは実際にはPayPalを装ったフィッシングメールでした。しかし私は完全に信じてしまっていました。
Fake PayPalからのメールを受け取った後、私は近くの薬局(Walgreens)に行き400ドル分のApple Store Gift Cardを購入しました。Fake PayPalからのメールには「振り込みのプロセスを進めるためにはApple Store Gift Card内記載のコードを送付して頂く必要がある」旨の記載がありました。
私はギフトカードの仕様をよく理解していませんでしたが、ギフトカードは物理的なカードに意味はなく、カード内に記載されているコードがあれば簡単にチャージ分のお金を引き出すことができる仕様になっています。
私は何の疑いもなく400ドルで購入したApple Store Gift CardのコードをFake PayPalに返信する形で送付しました。
その後、Joseph氏から「追加で700ドル分のApple Store Gift Cardが欲しい。手数料として100ドルを追加で支払う」と言われたので、先程と同じようにギフトカードを購入してFake PayPalメールにギフトカードのコードを送付しました。この時点で私はテレビ代・ギフトカード代・手数料でトータル1,450ドルを受け取る予定でいました。
数時間後、Fake PayPalからメールにて以下の連絡を受けました。
「Joseph氏に対して本来支払う額の1,450ドルではなくその2倍の2,900ドルを引き出してしまいました。手続きを完了するためには追加で1,450ドルのApple Store Gift Cardが必要になります。」
私はFake PayPalからのメールがフィッシングメールだと思っていなかったので、「PayPalの対応は本当に酷いな」と思っていました。ただし、私も早くお金を受け取りたかったこともあり、追加で1,450ドルのApple Store Gift Cardを購入して先程と同様にコードをFake PayPalに送付しました。
ちなみにWalgreensでは1日に購入できるギフトカードの金額に制限があり、わざわざ別のお店(私の場合はWalmart)に行き、1,450ドル分のApple Store Gift Cardを購入しました。
その後、Fake PayPalから「1,000ドル以上を振り込む際はPayPalをビジネスアカウントにアップデートする必要があり、追加で1,950ドル分のApple Store Gift Cardが必要」と言われました。
私はこのとき、PayPalという会社に対して怒りを感じていました。ただ、私も早くお金を振り込んで欲しかったので、言われるがままに追加で1,950ドル分のApple Store Gift Cardを購入し、コードをFake PayPalに送付しました。
そして再度Fake PayPalから連絡があり、「Joseph氏から必要以上のお金を引き出してしまったため追加で4,000ドル必要」と言われました。
Fake PayPalの言われたままに行動すると気付いたら8,500ドル分のApple Store Gift Cardを購入していました。
これが全て詐欺だと分かったのは、PayPalアカウントの問い合わせページから今までの手続きに関して苦情の連絡をした際です。PayPal担当者からは、「PayPalからはそのようなメールを送った事実は存在しません。また、ギフトカードの購入を指示することは決してありません」と言われました。
そして私は悟りました。
「ああ、全ては詐欺の手口だったのだな・・・」
詐欺だと分かった後の対応
詐欺だと分かった後に、警察に連絡して事情を説明しました。どうやらギフトカードを使用したこの手の詐欺は、毎日のように被害報告を受けているようです。また、犯人を特定するのは非常に難しいとも言われていました。
ちなみに、警察に報告すると以下写真のようなReference Numberを取得します。またFraudは「詐欺」という意味です。
警察への報告が終わった後に、ギフトカードの支払いに使用したクレジットカード(AMEX)のサポートセンターに連絡して事情を説明しました。残念ながら詐欺にあった分のお金は返金はできないとのことでした。
ギフトカードを購入したのは私自身であるため、このような場合はクレジットカード会社の保証対象外とのことでした。
この記事を書いている2020年12月5日現在では、犯人は見つかっていないため、失った8,500ドルも取り戻せていません。警察もトレースするのは非常に難しいと言っていたので、おそらくお金を取り戻すことはできないと思います。
以下は私が購入したApple Store Gift Cardになります。チャージしたお金は全て引き出されているので、ただの紙切れですが、苦い思い出として残しております(笑)。
詐欺に引っかからないために
私のように詐欺に引っかからないために、以下のことに注意してください。
①イレギュラーなことが起こったら詐欺を疑う
②ギフトカードの購入を指示されたら詐欺を疑う
③お金の振り込みを急がせる場合は詐欺を疑う
④トラブルに巻き込まれそうになれば、一旦冷静になり周囲に相談する
⑤商品の売買等は個人間で行わず、プラットフォームを通じて行う
また、ネットには様々な詐欺のケースが紹介されています。実際にギフトカードによる詐欺も事象として紹介されていました。普段から「どのような詐欺の手口があるのか」を理解しておくことは非常に重要だと身にしみて感じました。
このnoteが参考になった皆様へ
もしこのnoteが参考になった方は、SNSで拡散頂けますと幸いです。皆さんには私のような経験をしてほしくないです。
正直、まさか自分がこのような詐欺に引っかかるとは思いもしませんでした。今でも、「何でこんな詐欺に引っ掛かってしまったんだろう?」と思っています。
また、宜しければ私のツイッターをフォローして頂けると励みになります。アメリカ生活、語学学習、長期投資に関する情報発信をしております。
流石に詐欺に気付いた昨日は相当落ち込んだけど、こんなところで僕は負けていられない。僕はもっともっと稼げるようになる。8500ドルなんてちょっと高額な勉強量だし、すぐに取り戻せるはず。僕は常にポジティブなのさ。人生をより良くするため頑張るぞ! https://t.co/Aiszk8gSBE
— Taka🇺🇸🇲🇽 (@taka0819_lab) November 25, 2020
Instagramでは私のパートナー(メキシコ人)との写真をアップしております。こちらも宜しければフォローして頂けると嬉しいです。以下の写真は、詐欺にあった直後にメキシコのサンルイスポトシに行った際の写真です。
パートナーのサポートもあり元気になったので、今では詐欺をネタにしております。
僕のツイッターはリア友も見てるから先に言っとくけど、当分の間は「家族に詐欺の注意喚起した2日後に自分が8500ドルの詐欺にあった」ことをネタにするんでよろしく!!!
— Taka🇺🇸🇲🇽 (@taka0819_lab) December 2, 2020
また、詐欺とは少し意味合いが異なりますが、過去に中国の上海にてボッタクリの被害にあいました。こちらもネタとして経験談をアップしているので、読んでみてください。皆さんに元気を与える記事だと自負しております(笑)。
今回は非常に苦い経験をしてしまいましたが、これからも前に向かって進んでいきたいと思います。皆さんも詐欺には十分にお気を付けください。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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