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感想:Club Q オンライン勉強会 「犯罪学者と語り合うVol.7 なぜ司法と福祉の連携が必要なのか?ー (2021-11-20)」はいかがでしたか?

「感想」
今回は、私の感想です。

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今回も、丸山先生のわかりやすいスライドでの学びの他に、参加者の方々の貴重なお話がたくさん聴けました。

この犯罪学で取り上げる犯罪者にまつわる話は、決して他人事などではなく、社会の中で生き必ず他者と関わっている限りは私自身の話でもあるんだなぁと毎回思います。

まさに「犯罪を通して社会を見る。社会を通して犯罪を見る」という会の大きなテーマそのものです。

私が勉強会に参加している理由は色々たくさんありますが、とにかくこの会に集まる「熱く優しい気持ち」が大好きだからです。私はそういう方々から知識だけでなく精神面でも良い影響をいただき学ばせていただいています。

お借りした言葉ですが私はいつも「自分を愛するようにあなたの隣人を愛せ」と自分に言っています。それから障害などで困っている人には「あなたの存在を見守っています」と笑顔で言えるように心がけています。

どちらも私には難しい事ですが、この2つが自然と出来ている(と私が思う)人達がこの会には集うので、別名「人が好きな人の集まり」だと思っています。

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今回は刑事政策暗黒時代についての説明から始まって、司法と福祉の連携や地域生活定着支援センター開始のキッカケになったと言われる「下関駅舎放火事件」を紹介し、その後の司法と福祉の連携の歩みや現状などにもふれました。(省略し過ぎの説明ですがご了承ください。)

「累犯障害者 (新潮文庫) 文庫 – 2009/3/30 山本 譲司 (著)」にも登場するこの「下関駅舎放火事件のHさん」が今お幸せかを調べようと思いましたら、参加者の方からの情報でホームレス支援などを続けるNPOの支援を受けていることがわかり安心しました。

私は存じ上げなかったエピソードもあって、Hさんが入居している施設は、DaiGoさんと言う方から「(NPOへ)寄付を呼び掛けることも出来ます」と話があったけど断ったという奥田氏が代表を務めるNPO法人「抱樸」です。

途中「そもそも働かないといけないのでしょうか?」という爆弾発言があえて投下されましたが、私個人の意見は「どんな人でも何かの仕事はする方が良い。」と思っています。ただし「今までの価値観の働くとは違っても良い」が条件です。私自身は人の役に立てると嬉しいですし、社会の為に良い事をすると「自分が良い人になった気がして」嬉しいので、他の人もそうかな?と思いました。

勉強会では、丸山先生が平成23年版の犯罪白書のデータから作成した様々なグラフからわかる事も示唆していただきました。

刑法犯の再犯者率は48.7%(2017年版「犯罪白書」)だそうです。罪を償った後に再犯せず人生をやり直せているのは2人に1人だけということで、出所者の方を社会的に孤立させない事がどれほど重要かよくわかりました。

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犯罪学者で大学教授の丸山先生以外の参加者様について個人名や詳細は書けませんが、とにかく素晴らしい方々が参加して下さいました。個人が特定されない程度に、最後に簡単にご紹介いたします。

精神疾患の方がご自分でつけた体の傷を診察する機会もある形成外科医の方、家庭裁判所の関係者、幅広い年齢の福祉に関わる行政の方、子どもの再犯を防ぐための教育的な働きかけに関わる方、大学院で法律を学んだ専門家、少年院を退院した少年少女と「ともだち活動」を通じてふれあうボランティア活動中の大学生、少年院ボランティアの大学生、法務省関係者、精神障害者の方達が暮らすグループホームの施設長、法務教官志望の大学生、LGBTQIA(+)の方、重度学習障害のお子様を育てている元キャリアウーマンで海外在住の方、獄窓記をキッカケに刑務所の在り方に疑問を持った方、保護司志望の方、大企業に勤めながら犯罪者を取り巻く政策に興味を持っている日本在住の外国人の方、大学職員の方、保護犬と暮らす方、依存症から回復した方、刑事政策を学んでいる大学生、高校生、超大型機械の設計士、ミスターClubQのお一人Iさん、京都の美しい竹林の中で友禅の染色をされている職人の方、その他にはド素人の私と同じく「同じ社会の中にいる生きづらい方のために自分には何ができるだろうか?」と集って下さった方達、今回はお仕事で参加出来ませんでしたが推薦図書や細かなアドバイスをたくさん下さった弁護士の田村誠志先生。

参加者様同士の貴重な対話を聴きながら、今ここで参加者様同士が交わす心優しい言葉や温かい気持ちを感じられるような場所が、生きづらさや障害が原因で犯罪を犯してしまった人達にはあったのだろうか?と考えていました。

軽度の知的な障害だけでなく、子どもの頃に受けた虐待、育った家庭の貧困、いじめ、差別、そういうマイナスの記憶が積もり積もって犯罪という形になってしまう事もあると思います。私はこれからも、そういう人が出来れば犯罪を犯す前に福祉につながれるような社会を望みます。

また「痴漢にあった何人もの女子学生が、学校に来られなくなってしまっている」という問題も聞きました。個人的にも今年9月頃に、遠方の女子高生から「通学で使うバスの運転手からの痴漢」を相談されたばかりで、こんなにも卑劣な大人に傷つけられた子ども達がいる事が悔しいです。個別犯罪として必ず「性犯罪」も今後取り上げようと思いました。

丸山先生、参加して下さった方、この感想を読んで下さった方、ありがとうございました。うまくまとめられなくて申し訳ないです。

次回は2021年12月18日(土)20時からです。内容は薬物シリーズです。

初回投稿日:2021/11/25

http://bbs-japan.org/activity/tomodachi/

https://hanzaigaku8-clubq.peatix.com/view

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■ミスターClubQのお一人、井ノ上裕之さんからのコメント

適切なまとめである以上に、Maiさんの思いが伝わるハートフルな文章だと感じます。そのうち一度、Maiさんの心の裡をお聞かせ願いたいものだ思っています。

「同じ社会の中にいる生きづらい方のために自分には何ができるだろうか?」

なぜ、Maiさんはこのようなことを考えるようになったのでしょうか? この問いはごくごく当たり前のことであるよう思えるのに、実際は全く当たり前ではない現実があります。

なぜ、こんな社会になったのか? どのようにしたら、このような現実から脱却できるのか? 犯罪学の勉強会では毎回この課題を突きつけられるように感じて、実はとてもシンドイのですが、そう思いつつもなお勉強に参加をしたい〈私〉がいます。

この文章はそうした〈私〉を再確認し、肯定してくれるものだと感じられて、とても嬉しく思います。

また次回も参加させていただきますね。ありがとう。

■あしたば法律事務所 田村誠志弁護士からのコメント

Maiさん、当日の熱い状況が伝わるレポートをありがとうございます。

全体の犯罪の件数が少なくなっている中なので、再犯者率が上がるのはある程度仕方ないにしても、約半分が再犯者というのは、社会復帰や福祉がうまくいっていないのではないかと思ってしまいますね。

そういった問題意識を共有できる仲間が、色々なバックグラウンドで増えてきているのは、頼もしいです。

Maiさんの縁の下仕事の賜物ですね。

仕事は・・・やりたい人がやれば良いかな、と思いつつ、多くの人がやりたいと思えるような伝え方も大事なのかなと思いました。自分は弁護士の仕事を魅力あるように伝えているのか、自戒も込めて。

次回もどうぞよろしくお願い申し上げます。

■Katsueさんからのコメント

なんて素晴らしいご回答!Maiさんのお人柄そのままの包容力があり前向きなお考えに、当日が改めて思い起こされて揺さぶられました。

答えが見えているのにままならない日々に、同じ目線で考えている仲間がいる心強さ。この機会を与えて下さったMaiさんに改めてお礼申し上げます。この勉強会で新たな発見や考えがまとまっていく過程が楽しみで仕方ありません。

ありがとうございます!!

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回答は以上です。勉強会の開催予定はコチラ↓です。

https://peatix.com/group/10403533/events

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