【interview】Tock

Tock/DJ (Sunrise / Soda Float Diner / CONTRAST)

DJを始めたきっかけを教えてください

自分のDJのルーツは、ストリートダンスを元々やっていたことにあります。10年ぐらい前に地元のダンサーのショーケースも出たり遊び行ったりしてたのですけど、その会場がクラブで、DJさんがブレイクタイムを務めていたを見たのが初めてのクラブカルチャーとの出会いでした。

またそれと並行して、ダンサーは踊る曲を編集したりするんですが、その過程で作曲にも手を出し始めたのも音楽に触れるきっかけだったと思います。踊るためだけじゃなくて、作曲した曲を箱で鳴らしてみたいというのも、自分がDJを始めるきっかけの1つでした。


印象に残っている、または影響を受けたパーティーを教えてください

「TAKENOKO!!!」(2013/4/30)

中田ヤスタカ主催のデイイベントで、初めてダンスのショーケースじゃなく音楽のパーティーに足を運んで、また衝撃を受けてきたイベントです。
今思うと豪華すぎる出演者ですし、ハウス好きな自分からしてみたらたまらないイベントで、ずっとテンション上がりっぱなしでした。

また開催場所が東横線の渋谷駅跡地というのも面白くて、普段は入れないような所でパーティーをしているという特別感とか高揚感もありつつ、やはり廃駅なのでみんなで飛び跳ねると揺れて屋根からほこりが降って来たりして友人たちとはしゃいでいた記憶があります。


UNIFY vol.8 ~special~
(2019/2/24)

すみません、こちらはDJイベントではないです(笑)。
先輩が出演するということでお邪魔させていただいたダンサーのショーケースです。
まず多彩なジャンルのダンスショーケースがどれもクオリティ高くて楽しかったのですが、それだけではなく、ブレイクタイムのDJもとても良くて。お客さんもダンサーが多いせいか、チルめのHIP-HOPが流れているところ誰もがグルーヴに乗って自然と揺れながら、談笑している風景を見て、これが自分の理想の「ラウンジ」の形かと感じました。
自分もラウンジパーティーをやらせてもらっている中で、選曲やグルーヴ感、多くの面で勉強にもなったし良い影響を受けたパーティーでした。


KZJワンダーランド
(2020/2/6)

KZJさん生誕祭ということで、栄4丁目のラウンジミュージック界隈が集結したパーティーです。畏れ多くも自分も出演させていただいたのですが、この中でいちばん若かったのもあって、大好きな先輩DJさんに見てもらえるきっかけになったし、大いに勉強させていただきました。
JAZZ、HIP-HOP、HOUSE...etc.チルくてかっこ良い音楽は良い、そう再認識した夜でした。

今好きな3曲を教えてください

re:plus feat. 49ers - Imagine

自分がJazzy HIP-HOPというジャンルにはまるきっかけになった曲です。おそらく10年前、この曲を偶々CDショップで聴いていなかったら今作曲とかDJしていないかも、というぐらいには自分に影響を与えた曲で、今でも大好きな曲です。
哀愁漂うピアノとストリングスのメロディラインに、対して力強いオールドスクールなビートが乗って、それに心地よい49ersの2人のフロウがあって、そしてそれが全部マッチしているという奇跡。心地よい音楽ってこういうことをいうのだろうな、と感じさせる曲です。

Stetsasonic - Talkin All That Jazz (Dim's Respect For The Old School)

Old School HIP-HOPの名曲、Stetsasonic の「Talkin All That Jazz」を、これまたHOUSE、SOUL界のレジェンド Dimitri From Parisがリミックスを手掛けるという、どちらも知る人からすれば「ヤバイ」に尽きる曲。
特徴的なベースラインのサンプリングが光る原曲もカッコイイのですが、フルートやエレピを乗せたソウルフルなこっちもHOUSEらしいHOUSEで永遠聴いてられるグルーヴがあって好きです。
デジタル配信がラジオエディット版しかないのでずっとレコード探していたのですが、つい先日偶然見つけまして。最近DJでよくかけてしまっているのですが、結構反応が良くて嬉しい限りです。

SANOVA - Lady Luck


SANOVAは最近どハマりしているJAZZプログレッシヴバンドでして、どの曲聴いてもハチャメチャにカッコイイです。
ピアノの旋律が美しいのにアタックが強くて、爽快にぶっ飛ばしてくれる、音楽ってこんなに自由なのかと始めて聴いたときは衝撃を受けました。
ちなみに僕も元々fox capture planやSchroeder-Headz、JABBERLOOP等J-JAZZ、フュージョンは少し聴いていたところから入ったのですが、そのあたりが好きな人ならまず刺さるバンドかと思います。オススメ。

今後の展望について教えてください

こんなご時世なので何よりもまず、自分たちの居場所、文化を無くさないように、微力ながらもできるところを続けていくことが大事かなと考えています。
イベントで言えば、MiRAiさんで開催させて頂いている第1月曜日の「Sunriseと愉快な仲間たち」(通称:さんゆか)について、相方のToshさん(https://note.com/clubbersnagoya/n/na564e349d637?magazine_key=m9e7705789f19)が言いたいことをほとんど言ってくれていますし、「ラウンジミュージック」という枠組みを探求することは僕も変わらず続けていきたいと思います。その上で、少しでも落ち着いた音楽に興味持ってくれたり、色んな遊びに来てくれるような工夫も僕らなりに考えていきたいところです。

一方DJとしては、HOUSEのイベントは最近増えてきていますし、HOUSE DJとしても少しずつ認識されるようになって来たことは喜ばしいのですが、Jazzy HIP-HOPのDJとしてはまだまだ知られていないところもありますので…。僕らしい、「心地いい」選曲を武器に、出来るところから活動を続けていきたいと思います。

mixcloud

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?