生産者から見た「まあるい急須」④ 井村園

井村典生氏からは2種類です。

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金谷和紅茶ももかAutumnal 2020 20g
金谷和紅茶ももかPremium Golden Tips 32g

井村くんは私が何も書く必要がない位、お茶と急須を語ってくれていますので、ほぼそのまま載せたいと思います。

⚫︎金谷和紅茶ももかAutumnal 2020 20g

いままでの「ももか」とは一線を画す白ぶどう系のフルーツ香を放つ、清涼感のある、手摘みの紅茶です。べにふうきではあまり見ない発酵の浅い紅茶ですが、試作したなかでもうまくできたロットだと思います。
わずかに柑橘の皮を思わせる酸味がありますが、果汁を口に入れているような爽やかな風味を感じられると思います。何煎か抽出できて煎を重ねるごとに柑橘の要素が入ってきます。

⚫︎まあるい急須を使った淹れ方 

茶葉2.5g
湯量180m 濾し網のやや下
抽出時間3分

この急須には浅い発酵の紅茶が合っているような気がします。渋みが気になる場合には蓋を開けて抽出させてみてください。3煎ぐらいまでは変化を楽しめると思います。

⚫︎金谷和紅茶ももかPremium Golden Tips 32g
べにふうきセカンドフラッシュの芯芽だけを選別したロットになります。チップ特有の香りがすぅっと伸びて心地良く感じられ、製造当初よりも熟成を経て多層的な風味を感じるようになってきました。目分量で茶葉を計ると抽出が濃くなってしまいがちですが、そうなってしまったときにはミルクを足すといいかもしれません。

⚫︎まあるい急須を使った淹れ方

茶葉2.0g
湯量180m 濾し網のやや下
抽出時間3分
べにふうきの特にセカンドフラッシュの渋味を感じやすくなるので、普段よりも茶葉量を減らしてみてください。

⚫︎急須の感想

この急須はまず、こだわったいい土を使っているので艶があり持つ人をにんまりさせてくれます。持ち手が特徴的で少し短いので、人差し指と中指で挟む持ち方がいちばんしっくりきます。注ぎ口が洗練されていてとてもシャープな形をしています。お茶を注ぎ分けるときも液だれをぴたっと止めてくれるのに驚きます。
緑茶や紅茶のファーストフラッシュなどはおいしく淹れられる気がしますが、セカンドフラッシュは香りが丸くなり渋みが目立ってしまう傾向ですので茶葉の量を減らすなどの対応が必要になるかもしれません。



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