ギュンター・グラス著「ブリキの太鼓」
来年のドイツ語小説の教材です。
グラスはドイツ出身の作家で1999年ノーベル文学賞受賞者。ノーベル賞作家の作品はお堅くて難しい内容なのかなと思っていたのですが、グラスの自伝的小説「玉ねぎの皮をむきながら」を読むと、グラス独自の風刺やユーモアや比喩が予想外に面白く、グラスの代表作である「ブリキの太鼓」を読んでみることにしました。
内容は「3歳で成長をやめることを決意したオスカルは、ブリキの太鼓を叩き叫び声をあげてガラスを粉々に砕くという不思議な力を手に入れる。時は1920年代後半のダンツィヒ。多くの民族が入り交じって暮らすこの港町は、長年にわたって近隣の国々に蹂躙されつづけてきた。台頭するヒトラー政権のもと、町が急速にナチズム一色に染められるなかで、グロテスクに歪んでいく市井の人々の心。狂気が日常となっていくプロセスを、永遠の3歳児は目の当たりにする。」というストーリーです。
グラスの文章は猥雑なところがあるのですが、そこが魅力で生命感があります。
注)2018年12月31日の過去投稿記事です。
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