【80】 1年ぶりにハイスペくんと長電話。まるで水を得た魚みたいだ…
このお話はセフレだった男女が
結婚するまでの1000日間を
赤裸々に綴った超絶ドロゲス
ノンフィクションエッセイです
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前回までのあらすじ
アラサーにしてセフレの"イケチン"に沼った私は、どうにかこうにか交際まで漕ぎ着けるも、度重なる彼の不誠実な言動に嫌気が差し、自ら別れを選ぶ。その後、条件最高で性格のいいハイスペくんと出会うも、彼のあまりにも残念なセックスに告白を断り、未練を感じていたイケチンと復縁する。その後、数多くの喧嘩やトラブルを乗り越え、婚約関係に至るのだった。
「ハイスペくんからも連絡が来たので、どっちと結婚するか迷ってる」という正直な気持ちをイケチンに伝えた私は、2人の男をガッツリと比較するターンに入った。
まずは、1年ぶりに連絡をくれたハイスペくんと電話で話をしてみることにした。(念のためイケチンに「ハイスペくんと電話するけどいいよね」と報告したところ、盛大に凹んでいた)
私はこうして現状をすべて伝えた上で、「そんなときにあなたが連絡をくれた」という状況まで含めて、自分の迷いをガッツリ伝えた。
だってそうしないと、もしも最終的に彼を選べなかったときに、すごく傷つけてしまうと思ったから。
ハイスペくんは私の現状を聞いてもなお、「なるほどなぁ」と受け入れてくれて、
と、ものすごく安心できる感想をボソッと呟いていた。
やっぱり私はこっち側だよなぁ。
そりゃクラブだって昔は散々行ってたけど、正直あの <酒×音楽×その場限りの交友関係> 的な空間にはもうそこまで興味が持てない。
私には、もうドーパミン的幸せは魅力に思えないんだ。
そうではなくて、オキシトシン的幸福を望んでいる。
だとしたら、やっぱりハイスペくんなのかなぁ…
彼との電話はほんの1時間だったのに、私は水を得た魚のようにグングンと元気になって、楽しくて、まるで漫談師にでもなったかのように自分がうまく喋れている気がして、自己肯定感もぶち上がり、「あぁそうだ、こんな感覚をくれる人だった」と思い出すことになったのだった。
そして私はその感覚を、すぐさまイケチンに伝えた。
彼はすぐさま「底辺高卒でごめんね…」と返してきたけれど、それが問題ではないということは彼本人が1番分かっていたと思う。
私にとって、学歴なんかどうでも良くて、それよりも地頭の良さとかコミュニケーションの円滑さとか、日々の生活の中でストレスを与えてこないということが、魚のように気持ちよく生きていくために重要だったから。
しかし、こうして本格的にハイスペくんが私の心に入り込んできたことを知ったイケチンは、どうにかして挽回しようと、毎日様々なメッセージを連投してくるようになる。
中でも多かったのが【物件情報】で、彼は私が気に入りそうな賃貸物件のURLを毎日いくつもLINEで送ってくるようになった。
おそらくそれは2人で住む部屋を積極的に探しているという未来見せアピールだったと思うけど、私はそれらのメッセージをすべて無視した。
だってまだ、婚約は保留状態で、物件とかそんなものを選ぶ段階ではなかったからね。
でもきっと、彼なりに私の気を引くにはそういう地道な草の根活動(?)的な方法しか思いつかなかったんだと思う。
夜飲みに行かないことや真面目な生活を送ることは当然として、それ以外に何か出来ることはないかと必死で考えた結果、私が気に入りそうな物件情報を探して毎日送る、という方法に行き着いたんだろう。
そんな中、ハイスペくんも負けじと私に次のアプローチを繰り出してくる。
受け身の流されマンかと思ってたけど、こんな行動的な人だったんだ…
私は見たことのない彼の行動に、魅力を感じ始めてしまうのだった。
次回へつづく
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-【81】へつづく -
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