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『子どもの身体と心の発育について』②

私たちは人間であり、人間は動物です。
乳幼児期の子育て・教育においてはまずは動物としての基礎作りを第一としたいものです。
まずは動物として育てましょう。
歩き、走り、跳び、動き回る。
手足をよく動かす遊びや運動をたくさんする!
手足をよく動かすことで身体を支える体幹が自然に鍛えられます。
体幹は重心を安定させる部位です。
ここが鍛えられる。
重心が安定すると精神的にも安定する、というのはたとえ話ではありません。
学校教師としての実感でしたが、学力(広義での)にも相関関係があるようでした。
つまり体幹の鍛錬は、精神的に安定した聡明な人間へと成長する足掛かりになると考えられるのです。
(そんな子どもに出会ったり見たりするとハッとしてしまいます)
では、体幹の鍛錬のために子どもは何をすべきなのか?
●たくさん、これでもか!と遊びまくる。
●運動・スポーツを習う。
でも難しいですよね。
そんな場所も時間もない。費用がかかるという実状があるのも分かります。
ところがそうしなくても日常生活のあらゆる場面が体幹鍛錬の時間になりますよ。
●椅子に座る
●正座をする
●階段を上る、降りる。
●荷物や道具を持つ、運ぶ。
●歩く(特に舗装されていない不形成の道は効果的)
まだ重心の安定しない幼子たちを見ていると、これらの姿勢や動作でよろよろ、フラフラ、ヨチヨチ、エッチラオッチラです。
ついつい抱っこをしたり、手をつないだり、支えたり、手伝ってあげたりしたくなります。
でもそれは御法度と心得ましょう(事故や大けがにならない程度に)。
よたよた、よろよろ、ヨチヨチのそのときは、体幹を駆使してまさに重心を安定させようとしているときなのです。体幹部位にある筋肉と骨を使っているのです。発達します。
だから、その発達の機会を取り上げてしまうような助太刀は教育にあって教育にあらず、です。
「お背中ピンで座ってごらん」
「ほら、がんばれ、やってごらん」
「もう少しだ」
「よし、できたね」
心身共に健やかに育てるハウツーの1stSTEPは日常生活の過ごさせ方にありますよ。

シムは手伝わないのだ
与勇輝さんの作品写真を拝借します(_ _)
かつての日本の子どもたちは居ずまいを正すということを教えられていました

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