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積み重ねる経験

さて、挨拶や「ありがとう」を言えない子が多いことが気になります。
そんな我が子に
「ありがとうって言いなさい」と耳打ちするのはまだ良いほうで
「緊張しちゃうみたいなんです」
「シャイなんです」
と苦笑いで擁護する親御さんが(最近)多いことがさらに気になります。
子どもは無言のまま……。

挨拶も「ありがとう」も習慣です。
習慣化するには練習、訓練が必要です。
ひとたび家を出ればそこは一般社会。その社会で豊かな体験や活動をさせてもらったりサービスやサポート、ご恩を受けたなら、そのお世話になった人に向けて「ありがとう」などを伝えるのは社会コミュニケーションスキルの基礎中の基礎です。
世の親御さんに僕は強く訴えたい。
これをきちんと実際の場面で練習させましょう。
訓練しましょう。
そして、それらがきちんとできたかどうかを1日の終わりに親子で振り返ってみてください。
まだ子どもなんだからそこまでしなくとも……、そのうちいつか身につくよ、との考えもあるようです。
でも果たしてそうでしょうか。

現代の子どもたちは我々の世代よりもはるかにたくさんの豊かな体験や経験ができる機会があり、そこにはたくさんの人たちが関わっているはずです。出会うはずです。
ところが、そこで必要とされるコミュニケーションを猶予されることは人に対する鈍感さを許されることになる。
人に対して挨拶をしないでも良い。
人に感謝の意を伝えなくても良い。
そんな経験を積み重ねていくのです。
身についてしまう。
何もしないでも良いという感覚、人に対する鈍い感性が。

豊かな体験や経験ができたなら、そこに関わる人に心のアンテナを向けさせましょう。
人との関わりがあったことを教え伝えましょう。
人に対して必要とされるコミュニケーションを教え実践させましょう。
それでこそ体験や経験が真に価値あるものとなります。
買い物、外食、レジャー、学校、塾、習い事、病院、クローバー牧場。
すべての場面が人との関わりを学ぶ、心の教育をするためのチャンスです。格好の!

こんにちは。
ありがとう。
言えたかな?

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