見出し画像

こんな時にも長男に事件発生

抗がん剤治療をお休みする事が許されて小躍りする日々はあっという間に終わった。
確実に腹水が毎日増えていってる。

あ、これ本気でヤバいやつだ。ウォーキングはできる。でも走ったりするとお腹の内臓が色んな所で結合してるのか引き攣ったりして痛いから走れないし、お腹押さえると痛みを覚える所がある。この痛みの原因は何?胃や内臓に痛覚はないはずだし、がん細胞自体が痛みを発したりはしない。内臓の周りの筋肉細胞とかに何か起こってる?

そしてこの腹水。いったい何者⁈液体が溜まるって事は火傷した時とかに一次的にじゅくじゅくに血小板の死骸とかで膿んだりするあの現象なのか?もしそうなら悪い事ではないはず。かなり不快だけど体が闘ってるサインとも受取れる。
ただ、こんな状態が進んでいって普通の生活が過ごせる気がしない。

恐る恐る腹水についてググってみる。
あーやっぱりね、寿命短いってでるよね。いや、それはいいからいったいどうしてこういう事が起こるのか知りたいのよ。
とりあえず、がんによる腹水の場合はタンパク質が多く含まれてるって書いてるサイト発見。それはがんから出てるタンパク質なのか正常な体からでてるタンパク質なのかイマイチわからん。

結局不安だけあおられて、腹水がどうしてでてくるのか、止める手立てがあるのかがわからなかった。
なので素人なりに仮説をたててみる。
腹水の中にタンパク質が多いって事は、タンパク質を食事から取らなかったら体の生きる力が不要な所から摂ってエネルギーに変えようとするのではないか?
なんか胃の動きも悪くなってるからお腹が鳴る音も聞かなくなっちゃってるし、食べるとお腹張って苦しいって今の状況で食べない選択は全然苦ではなかった。ただ、それでウォーキングとか歩けなくなってしまったら本末転倒だ。動くエネルギーを保ちつつ最小限のエネルギー量を推測っていこう。
とりあえず次の病院の診察までにやれることやって腹水へらそう!と1人ミッション発動していた。

そんな矢先、夫も最近私を心配して夜出歩かないようにすることにストレス感じ出したのか、結構予定組むようになって2日連続ワンオペの日が出てきた。次男のバスケの送り迎えもあるから夕方からフル活動で乗り切る。しかも温泉も行ってちゃんと温まりたいという欲求があったからあれやこれやで分刻みのスケジュール。
そんな二日間が終わろうとした夜、次男のバスケのお迎え行ってる間に長男から珍しく「帰ったら一つ話したい」ってLINEがきた。

なんか嫌な予感…
予感的中。
帰って顔見て、片方のまぶたとオデコにたんこぶができていた。野球部の先輩からやられたらしい。(え?長男卓球部なのに?)

しかもその話をしてる最中に三男がやってきて、「お母さんごめん」とお漏らししたパンツとズボンのまま2階からやってきた。しかもお漏らししたのは一階のソファの上。(え?なんで濡れたズボンとパンツで歩き回ってる?)「でももうソファは乾いてる」というわけのわからん弁護を聞いて、優先順位どれ?なにからすべき??と頭テンパる。

とりあえず、濡れたパンツのまま色んな所いかんといて!
後で手洗いするから洗面台に汚れたパンツとズボン置いてシャワー浴びてきて!

そして、確かにソファのどこが濡れてるかさっぱり形跡がつかめない!二階も状況確認しにいかねば!と思ってたら同じく2階から降りてきて話し出した長男曰く、私が帰ってくるギリギリまで一階でテレビみてたし、二階にいる時間はほとんどない。という事だったのでその言葉を信じてもう二階は放置。私が過ごす事ほぼないし、知らね!

シャワーから浴びてきた三男にソファのどこに座ってたか確認して、長男の話聞き終わったらカバーひっぺがしてとりあえず今日は寝ようって頭の中で段取る。

そうこうしてる間にも、次男から「三男のパンツがあって歯磨きできない!」とクレーム。「ちょっと横にどけて歯磨きして!」「嫌だぁ、触りたくない〜」「へいへーい」とこの時何度目だろう?というくらいに長男の話を中断して汚れたパンツとズボンをちょっと横にスライドさせに行く。

まだまだ論理的に話すのが難しい(のは長男だけなのか?とにかくいつも主語や説明語句が抜けてて解読に苦労する…汗)長男から聞いた話をかいつまんで説明すると、仲の良い卓球部の先輩の家に寄り道してた時に、後ろから部活バラバラな4人の先輩がストーキングのようについてきた。殴り合いになったのは1人だけであとの3人からは手を出されなかった。(つまりタイマン)
自分もやり返したけど大して当たらんくて向こうは無傷やと思う。(これはただ長男が喧嘩なれしてない…端的に言うと弱いという事に尽きるけど。)
A先輩が俺から手を出したら大会出られなくなるし、お前から来いよ!って言われて近づいてはいったけど手は出してないし結局向こうから蹴られて喧嘩スタートした。

と言う事だった。

話は逸れるが、この時最近の私の瞑想ワークが効いてる実感がすごいした。今までの私だったらテンパると大声で喚き散らして怒りを撒き散らしていた。それが、濡れたパンツとズボンのまま徘徊してるわけのわからん三男にも冷静に対応できた自分めっちゃ成長してるやん!と褒めてあげたい。(いや、今考えても三男の行動謎すぎる。気持ち悪くないんかよ。ってか乾いてるってどれくらい前にやってしまった出来事なんよ!!とツッコミ所満載すぎて逆にツッコメめん…_| ̄|○)

ホントなんか、

「死ねんな」

って1番思った瞬間やったよね。
こんなん夫1人に任せたら逆に祟られるわ(汗)夫が不憫すぎる。

長男に怪我をさせた先輩の、悪口を散々いって(ここらへんまだまだ修行たりてない…笑)で、長男はどうしたい?って聞いた。全然が考えが及んでなかったらしく「え…。」と止まる長男。(そこらへんまだまだ中学生だねぇ。普段は親から自立してますって顔でおるけど、こういう時には親の判断や手を当てにしてる。)
でももう小学生じゃないし、そこは自分で判断させたいと思う私は、お母さんたちができる事で今考えられる事は、

  1. 担任の先生に相談する

  2. 弁護士に相談する

1.に関しては長男自身が自分でもできるし、親から言ってもらいたいか、自分で言うかも考えて。
どちらにしても「お前チクったな」って言われるやろうし、関係ないやつでも「チクリ」って囃し立てる奴も出てくる可能性がある。民事訴訟にしても、ことある事に「訴えられる〜」をネタにされる可能性がある。それも踏まえてどうしたいか考えて。
お父さんに相談したら他の選択肢もあるかもしれんし明日の朝早起きして相談しよう。

そして何より心配だったのはたんこぶありながら夜ご飯を食欲ないと言って全残ししてる点だった。今すぐ救急に連れて行くべきか否か…?話聞くと精神的なもののような感じでもあるし本人ももう寝たいというので、もし夜中少しでも吐き気感じる事があったら躊躇なく叩き起こして!病院いくよ!と伝えて先に寝かせた。

さて、私にはソファカバーひっぺがして、汚れたパンツとズボンを手洗いするという任務が残っている…涙。

夫にも事情メールして明日朝に話させてほしいとお願いして床についた…と思ったらすぐに夫帰ってきたから、夫と話し合い開始。(早朝ゆっくり話する余裕なさそうだし。しかし、ね…眠い…)

酔っ払ってるせいもあるが、夫の意見として、そういう時は病院で診断書とって刑事事件にするのが1番手っ取り早い。って斜め上からの意見言ってきた。普段菩薩のように優しい人だけど、敵に回すとホント怖いなぁっていつも思う。
次同じようなことあったら…ってチラつかせる程度でいいのでは?と思いつつ、朝どう長男に伝えるか見てからにしようとその日は終えた。(やっと眠れる!)

で、次の朝、夫は刑事訴訟については全く触れずにできれば自分で先生に相談させようとし向ける感じで話進めていた。休みたいという意見にも反対で学校行ってこいって感じ。
で、私はこんな機会めったにない!一緒にカラオケ行こうぜい!とズル休みさせる気満々でいて、しぶしぶ同意してくれた。(がん患者パワー炸裂!)

と言うわけで、先生に相談したい事があるのでお時間都合いい時にご連絡くださいと学校のメッセージアプリで連絡して、いざカラオケ!と思ったら長男から歌う気分になれんからカラオケは嫌やって拒否られてしまった。それなら子供達のパジャマ買いたいしついてきて!と無理矢理ショッピングに連れ出す。
家の中でウダウダいたところで気分転換なんてできないし、レッツラゴーだ!と私のゴリ押しで出かけた。

ショッピング中とかも特に昨日の出来事に触れる事もなく、ただただ私が長男とショッピングを楽しむという感じで時間が流れた。早々にパジャマ買って、長男の夏服いる?ってきいたらいるっていうし、じゃあそれも探そうってなり、ついでに私のサングラス買いたいと付き合わせ何個も試着するのに根気よく付き合ってくれて、さっきのがいいって長男が結構的確にアドバイスや顔の表情で示してくれて、長男買い物付き合うの上手だなって意外な一面を知ったり、普通に楽しい時間だった(笑)

あと、長男のお小遣いは本よんで感想文書くと1冊につき¥1000というシステムにして、なんとか本を読める人間にしようと四苦八苦してるので、こういう時こそ本だ!と言う事で本屋にも行く事に。

長男が選んだのはこれ

いや、画期的とか面白いとか聞くけど、今これ??
と思って、私の我がでてさらに追加で2冊購入。


食欲ないし外食はいいっていうし、じゃあ時間も早いし弁当買って帰るかって言ってたけど、はま寿司はどう?って聞くとそれなら食べたい!って言うので、食べられなくなってる私としても無理しなくて済むのでお互いにいいね!ってなって帰りにはま寿司よった。

もりもり注文して「食欲ない」発言どこいった?って長男を微笑ましく見ながら、初めて長男に私の病気の話を振ってみた。
「お父さんからお母さんの余命の事とかも聞いてるんよね?」
「…あ〜。成人式までは生きられないかもしれんって聞いた」
(え?そんな感じやったんや(汗)半年と大違いやぞ、話振ったけどどーすっかなぁ…と1人焦る。)
「まぁ、人はいつかは死ぬ。で、母さんは死ぬ間際一瞬まで生を諦めないって決めてる。(長男)には2人っきりの時間長くて、お母さんが厳しくて辛い思いもいっぱいさせてしまって悪かったなってホント思ってる。病気になって、お母さんがやりたい事はあんた達がそのままでいいんやよって応援する事やなってわかった。だから少しでも長く応援し続けるために生きる!今回のことで本当に死にたくないなって思ったし、母さんの仕事しなければ!って思った。色んな嫌なことあって、色んな人から色んな事言われるかもしれんけだ、あんたはお父さんとお母さんの宝物で否定されるような人間じゃないよ。それだけは忘れんといて。いつも応援してるからな!!」

いい顔して笑う長男の顔みて、まだまだ色々あるやろうけど大丈夫って思えた。
今回の神様からのノックもえれぇ大変やったけど、終わりよければ全てよし!私にとっても長男にとっても必要な壁だったんでしょう。(三男はようわからんが…)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?