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早くも詰んだ。なので只今入院中

食べられなくなったら終わる。そう思って必死に食べてるって投稿してから数日後に夜中に吐き気止まらず吐き続ける夜を明かした。それが一日で終わったらよかったけど、3日続いた。
不思議なのは日中は込み上げてきてもおしとどめられる。
だけど夜中になると緑色の液体を吐き続ける。
フラフラになりながら考えた。
日中はフルーツくらいなら少しは食べられる。水分もとってる。でも夜になるとその水分すら吐いてる気がする。
これは胃からきてない。どっから??どこが悪くなってるの?

今思うと待つ必要ないやんって思うのに、当時の私はフラフラすぎて判断能力ゼロ。木曜日に診察予約あるからそれまで踏ん張ろうと頑張った。
そして木曜日。やっとの診察。フラフラしつつ、何度も吐き気に襲われて数人の看護士さんから度々ベッドでまつ?って聞かれつつ横になると込み上げてくるんで…と丁重にお断りしつつ、いつものように驚異の診察待ち時間を耐え、やっとこさ先生と会える。

CT検査してみないとわからないけど、みどり色の吐瀉物って事は十二指腸らへんの壁が厚くなって通れなくなってるかも?それか小腸とか奥の方で逆流してもどってきてるのかも?

先生から出された提案
◯ステント
 網目状のチューブを塞がってるところに差し込んで広げて通るようにする。
◯ステロイド
 内臓の腫れを抑えるために

化学療法は私が以前やりたくないと言ったからもちろん提案なし。でも私がゲェゲェ吐いてた時に思ったんだよね。自力回復って思ったけどこの状態もう詰んでる。これ末期の症状じゃないか?と…。だって点滴からしか栄養とれない状態だし、吐き続けて体力どんどん落ちて行ってるし、もう今やトイレとお風呂がギリ!それすらも1日1日難しくなってきてしまってる…。
そして化学療法の事ググったよねぇ。そしたら体力なかったら、化学療法ワンチャン狙って使う事もできないって。なので、一か八か先生に聞いた、化学療法はまだ使えますか?って。そしたら
「数値的にこれ以上体の状態が悪くなるとドクターストップになりますが、今なら対応できます。」

ステントしたら化学療法はオススメできない。化学療法の効果が出てしまったら取り付けたステントが外れて体のどこかに移動して奥の方にいってしまったら取り除くための手術が必要になってしまう。

栄養足りてない私にどれを選択するかすぐに判断できずその日は持ち帰り。でもフラフラな私としてはすぐにでも入院したい。心配なのは夫とか子ども達の事。その対策を取る時間を取らせてあげるべきでは?さすがに金曜日からすぐに入院したいっていって夫が対応できるか心配だった。あとその週末は三男と夫の合同誕生日会の予定。もう三男へのプレゼントは渡してしまっているけど、ケーキのロウソクふうってする顔みたりお祝いしてあげたい。もうその時点の私に来年の誕生日を考えられなかった。「最後かもしれない」そう思うと入院を少しでも先延ばしでいたかった。

検診の次の日の金曜日、前から夫に仕事休んで一日デートしてほしいってお願いしていた岩盤浴デートを決行してもらった。
病院から胃腸が動きやすくなる薬を貰っていたけど、やっぱり夜中吐いてた。だから夫はデートはないと思ってたみたいだけど、もう私の心の中は「最後かもしれない」のオンパレード。
栄養不足でフラフラなのと吐き気との闘い。入院して栄養不足はなくなっても吐き気がなくなる保障はない。もしかしたら退院できないかもって覚悟もしてる。
行きの車の中で病院へ電話して月曜日から入院したいこと、化学療法をしたい事を伝えた。すぐに対応してくれて月曜日から入院が決まる。
そして今まで夫へ心配かけまいと伝えてこなかった私の気持ちを伝えた。

「病院の先生はそんな言い方しないけど、きっとこれは末期の症状だと思う。このまま家にいても死ぬしかないからワンチャン狙って化学療法する事にした。でも効果がなく自力で栄養とれるようにならなかったら退院する事なく終わると思うからそれは覚悟しておいてほしい。」

「わかった。でも俺は大丈夫やと信じてる。一緒に不安になったり悲しんだりする事もできるけど、そんなんしてもお前がよくなるわけじゃないし、俺は大丈夫やと言い続けて信じ続ける事しかできない。化学療法する事に負けたとかそんな風に思ってなかったらいいなと思う。よくなるための選択やから。」

「うん、大丈夫。今まではイヤイヤやってたけど、今度のは私が望んでするし、きっと効果もでるって信じてる。あきらめてない。生きるために選択する。」

そんな感じで話して岩盤浴デート。っていっても夫は普通のサウナ派で、ほぼ単独行動。でも岩盤浴は、数日前のキャンプの帰りに行ってからすっごく体にいい感覚があったからそういう点でもきたかった。そうだ!キャンプ!!先週行ったばかりでその時は少量でも固形物食べてた!それなのに帰って2日くらいで嘔吐の日々…。岩盤浴へは1週間ぶりくらいに行ったのに、大きな鏡にうつる自分の姿に驚愕した…。

羅生門の挿絵にでてくる餓鬼やん

自分の体が1週間でこんなにも削げ落ちるのかと…
お尻の下がたるんたるんにシワできてるとか…ばあちゃんやん…。

ただ、嬉しかったのは岩盤浴のおかげかこの夜から吐かずに眠れた。久々に眠れた。それが嬉しかった。

CT検査の画像を見て5月に撮った画像と比べて内臓の膨らみがすごくてショックだった。腹水が溜まっているのもあるけど、それ以上に内臓ふくらんでるって感じた。腹水抜いてもお腹凹まないはずだ。私のガンはコブができるのではなく広く散らばって皮膚を硬く硬化させて厚みがでてくるものらしい。そう考えると2ヶ月でこんなにも進むのか!ってくらい進んでた。
なんか呼吸するのもつっぱる感じがして浅くなってたし、ヨガもお腹大きいのを理由に休んでたし自分でもしなくなった。でもそれがよくなかったんじゃないか?それが癌に負けてるって事なんじゃないか?って思って、お腹突っ張って痛いけど大きく深呼吸してお腹を動かすように、すこしでも内臓たちが動きやすくなるように外から呼吸でサポートする気持ちで意識して呼吸するようにした。それも吐かずにすんだ効果がでてるんじゃないかと思ってる。ちゃんと体は生きようとしてるんだって薬使う前に感じられた事は大きかったと思ってる。

そして、無事に誕生日会をすごし、夫のはからいで庭で家用プール広げて遊んでる子どもたちを眺めながらすごす休日を終え、月曜日に入院した。金曜日から吐かずに夜を過ごせたのはすごく自信にもなった。薬だけじゃなく自分にできる事はまだあるって感じたから。

入院してからは次回に!

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