見出し画像

胃癌について私のイメージ

手術で転移が見つかり胃と膵臓の摘出ができなかった事を知って、「あぁ私はもうすぐ死ぬんだなぁ」と思った。
でも胃癌というか胃の事を嫌ったり恐れるような気持ちはない。
そもそも胃癌を知った時に自分の生活を振り返って思った。

あぁ、私ってば胃にとってブラック企業の社長だったな


食事などはほどほどに気を遣って、できるだけ添加物の多いものは使わず、麹の料理教室で知った方法で調理するのでほぼ麹で味付けし、白米ではなく100%玄米のご飯を食べている。
だから食事とかにも気を遣っているのに…って癌の事を伝えた友人からも「なんで…」というように言われたりした。
けれど私には思いっきり思い当たるふしがある。

お腹がぐぅっとなるような生活をしてなかった。

自宅ネイルサロンで自由に働いてる事もあり、ちょこちょこ間食して多くはなくても常になんか口に入れて内臓たちを働かせ続けていた。私が寝る時以外胃は働き続けていた。そして癌が見つかって他に転移が見つからなければ切除する予定だった。胃からみると私ってばブラック企業の社長やん。休みなく働かせて使い物にならなくなるってなったらクビ切って。我ながらめっちゃひどいやつ。

手術まで胃に「静かにがんばってくれてたのに何も気づかず働かせ続けてホントごめん」と何度も語りかけたりしたけど。結局バイバイするつもりなんだよな私。ホンマひどっ!

だから、なんとなくイメージ的に臓器たちから見て、社長である私が胃を切除して「さぁ他の臓器たち大切にしてがんばるぜ!」なんて言っても他の臓器たちが反乱しだすんではないか?手術後に癌が広がるという話もよく聞くし(実際には目視できるほどではなかった癌が育ってるだけって話かもしれないけど)、使い物にならないからってポイ捨てするような雇用主に他の臓器達が大人しくついてきてくれるだろうか?ストライキ起こすんじゃない?そんなイメージが私の中にあった。

手術が未完で終わって最初ホントにつらかった。「死」が目の前にせまってる感じですごく慌てふためいて残された時間にやる事リスト作らないと!とか終活せんと!とか色々と頭に浮かんだ。
だけど徐々に手術の傷が癒えて心も前向きになってきた今、胃がまだ私の体に残ってるっていうのは結果オーライなんだなって感じてる。
家族と一緒に美味しいもの食べて楽しい時間がすごせる。
もし、手術ができて胃がない生活になんとか慣らしていっても結局転移が見つかって抗がん剤効かなくて…なんて可能性もあったし、そう考えると普通にすごせる時間が長くなる今の状態の方がよかったんだって感じる。
たらればなんて考えたらキリがない。でも私は今が最善。そう思って過ごしていきたい。

この記事が参加している募集

今こんな気分

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?