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職員研修「障害福祉制度の変遷と法人理念」

今年は、3人の新しい支援者を雇用することができました。3人とも障がい福祉サービスが初めてです。その分、他の情報や技術を持っているので助かっています。

9月の終わり、新規雇用の支援者3人と一緒に研修を開きました。今回のテーマは「障害福祉制度の変遷と法人理念」でした。

福祉のパラダイム転換

今から20年前、福祉サービスは大きな転換がありました。約50年続いた、措置から契約に変わりました措置は、行政処分です。福祉サービスが必要な人は、行政に相談をすると行政が適切なサービスを決めてくれました。それに対して、契約は、福祉サービスを使いたい人が自分でサービスを選んで自分で決めることができます。大きな転換です。

また、この転換前の福祉サービスは、タテの関係でした。提供されるサービスは、訓練とか更生と呼ばれていました。しかし、今はヨコ関係です。提供されるサービスは支援です。

指導員のような支援者

私がこの仕事に就いたのは、1985年です。まだ転換前です。そのころ、私たちは「先生」と呼ばれていました。それがやがて「指導員」に変わりました。今は「支援者」です。

しかし残念ながら、福祉の現場には、いまだに「指導員」が存在しています。時代や制度が変わっても「自分は変わらない」「このままがいい」と思っている人たちです。そこでは「経験」が邪魔をすることあります。

また、福祉の現場全般を見ると、今、第一線で頑張っている人たちは、転換前の教育を受けて育っています。古い下地が沁みていて、なかなかバージョンアップできません。

利用者の思いと支援者の願い

福祉サービスにおける支援は、支援計画に基づいてサービス提供がなされます。相談業務等にかかわると、いろいろな事業所の支援計画を目にします。そこには、支援者のこうあって欲しいという思いや願いが書かれていることがあります。支援者の思いや願いは大切です。しかし、その意識が「こうしたほうがいい」になり、「こうしなければいけない」に変わると人権侵害になります。

支援の基本は、利用するご本人がどうありたいかです。

自分自身にはたらきかけること

私も、措置の時代にこの仕事を始めました。そのため、まだまだ古い体質が抜けきれないでいます。だからこそ、新しい時代、新しい制度を常に口にしています。気を抜くと逆戻りしてしまいます。定期的に研修を開いて、自分に自身に言い聞かせています。


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