小説の補足など

概要

 この記事では先にあげた小説「アングレカム」の補足をしていくものとなります。さくっと書き上げたかつ、文中で言及するには少々長すぎることなどをこちらで書いていく予定です。あとがきみたいなものと思って読んでもらえればいいかなと。

アーリィのいた村

 山奥の谷底にある寒村。春は訪れるもののその期間は短く、また周期が安定したため、レウイは毎年のように訪れてはそこで春を感じとり、アイリィに会いにも来ていた。
 レウイが来なくなったころから異常気象に見舞われるようになり、冬がずれこんで長引きだしていた。なおレウイとアイリィは一切関係していないが、レウイは自分が来なかったせいで村は雪崩に飲み込まれたのではと思い込んでいる。のちのちそれは他の地域にまで波及しているのを見て、そうではなかったのかと気づいてはいる。

アーリィ自身について

 いたってただの村娘、ただなんの偶然かアイリィそっくりな容姿であった。さらに15歳になったころはそのままアイリィが成長したかのような可憐さと豊満さをもった肉体へと成っていた。名前もただの偶然。
 しかし村が雪崩に襲われた際、死にかけた=臨死体験をしたことで霊力を身につけおよび霊媒体質のような状態になる。そのため最後にアイリィが彼女には見えた。なおレウイとの別れ際、あの周辺には春が訪れだしており条件が合致したからこそレウイのそばで泣くアイリィが見えた。

亡霊とは

 レウイが寒村から出て行ってから判明したとある企業の忘れ形見。星のあちこちにばらまかれた戦闘特化のクローンであったが、あるものは暴れ出し、あるものは自らがなんのために存在するかで悩んでいた。そのうちの一体をレウイは偶然見つけることになり、旅に同行させながら大陸各地にばらまかれたクローンたちを探しに行っていた。結果として保護できたクローンをのぞいては全てが敵対状態であり、撃破するしか手はなかった。保護したクローンはこの出来事を忘れないために、自らレイスと名乗るようになりとある街に住み着いて孤児院を手伝いながら、何でも屋として誰かの助けとなる道を選んだ。
 そしてレウイはこの事実をもってかつて自らが所属していた国へデータを送信。とある企業は完膚無きまで叩き潰されることとなった。

二匹の狐

 野生の双子の狐。狐と表記してあるがその体躯は大きく、成人男性なみの体躯をほこる。どちらも幼いころ野営をしていたレウイにじゃれてきたところで拾われた。むしろレウイというおもちゃを拾ったと思い込んでる節がある。それぞれトーレとクーラと名付けられ、狩をしてないときはしょっちゅう二匹で遊んでるか、レウイの腰へと体当たりしてじゃれている。またレウイの存在もあってか非常に人懐こい。

古い手帳

 レウイが旅をはじめてからつけ始めた手帳。一番最初のものであり、最初のページにはアイリィへの言葉が刻まれている。レウイはこれまでの旅で記した手帳をできるだけ捨てないで持ち歩いているが、さすがに持ちきれないときは燃やして処分してしまっている。ただ、最初の手帳だけは残して持ち歩いていた。彼が忘れないために。その手帳には、彼が愛する女性の似顔絵も記してある、何ページも何ページにもわたって。それはレウイがアイリィの姿を忘れないために、自らへと刻み込むためでもあった。新しい手帳でもアイリィの姿は描かれている、春に出会うたびに。

とある街

 レウイが移動拠点にしている街のひとつ。孤児院があり、そこの設立にレウイが関わっているため、彼が旅の途中で保護したこどもたちが住まわされていたりする。資金についてはたびたびレウイが送金してくるので運営には困っていない。なお最近になって若い少年が出入りしはじめたが、それはまた別のお話。

おばさん

 レウイに恋したことがある女性、ではなくてただの世話好きなご婦人。なお孤児院に連れてこられるこどもたちは皆してレウイに憧れることが多く、アーリィもその一人だと一眼で見抜いたのでただものじゃないかもしれない。旦那さんは製鉄所で働いてて、レウイの武器や工具などのメンテナンスをしてくれてる。


 補足は以上となります。なおこのあとアーリィはレイスと名乗る、どこかレウイにそっくりな少年と一緒に冒険活劇を繰り広げたあと、初恋をふっきってレイスとくっついてハッピーエンドを迎えます。
 レウイ?あいつは変わらず大陸を練り歩いて彼女へ出会いに行ってます。

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