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終わってゆく

また夜がきて、終わりが近づいて、僕は焦っている。

ああもうこのタイミングしか無いと、これ以上此処に用は無いと、あれほど終わらせる気満々で、終わらせる為に始まりを探して、やっともうすぐ終われると、そう思っていたにも関わらず、人間というのは不思議なもので、いざ終わりが近づいてくると、寂しくなって、時間がない時間がないと、焦りを感じる僕がいる。

なにに焦っているのかと聞かれると、何だかよく分からなくなるが、とにかくこの世は無常であるなぁと屡々感じ、また無常であるからこそと思い耽る。

住めば都とはよく言ったものだが、1人で住んでも都であるはずがなく、人があっての都なのだと、辞書に載せてはどうだろうか。

いつも終わりは始まりで、始まりは終わりの始まりで。

あぁ、そんなことを考えていたら、また太陽が昇ってきた。

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