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Open Lab 2024を終えて

2024年2月24日 土曜日。

東京 西新宿にある会場で、私が所属する未来デザイン研究会(以下、未来研)主催の、オープンラボが開催された。
学生としては最後のオープンラボとなり、思うことや、考えたことなどがあったので、noteに書き留めようと思う。

※ 会場は、株式会社ビビビット様


新しい交流

来場者は50名を越えた。

来てくださった方々は、卒業された先輩方を始め、未来研と関わりのある大学教員の方々、プロジェクトや外部のイベントなどで知り合いの関係となった企業の方々、他大学の学生など。

当たり前に、毎日、大学の中だけで生活をしていると、こんなに多くの方々と関わりを持てている、ということに実感を持つことは、なかなかに難しかった。

様々な方が、会場に集まって、対話をする

毎年来てくださっている方々から、初めての方までいたが、何より嬉しかったのは、今年度関わりを持った方々が、興味を持って来てくださったこと。

2月には、慶應義塾大学・加藤先生の研究室による「フィールドワーク展」と、千葉工業大学の学生との就活にまつわるワークショップがあった。
そこで知り合った学生が、今回のオープンラボにも足を運び、私たちの研究や活動を、関心を持って聞いてくださったことが嬉しかった。分野や実践の形は違うけれど、各々の目線で意見を交わせたあの時間は、良い空気が流れていたと思う。


自分の研究

私は4年生の期間で行なった、卒業研究を公開した。

詳しい研究内容は、ここでは語り切れないが、来場者の方々とはこの場で、自分が今、持っている問いについて話したいと思った。
そこで、"ディスカッションボード"を作って、机に置いてみた。
(他4年も同じく)
"ディスカッションボード"には、私が研究内容を整理する上で作ってみた図解と、問いを載せた。

この研究は、自分で進めていくと、どうしても踏ん切りがつかない瞬間が、いくつもあった。それは、自分で進める道を選んで決めるという怖さと、「こんなに早急に答えや意味を求めてしまうのは、どうなのだろう」という自分に対しての不信感が重なった時に、よくあった。
正直なところ、私の研究は、まだ結論らしいところには至っていない。表立って人からグイグイと意見を引っ張り出せるような質でもないだろう、とも思っている。

この場では「問い」を見せてはいるものの、この「問い」に対して、所謂、模範解答的な答えが出てくるとは思ってもいなかったし、期待もしなかった。


私が図解をしてみたこと、それに伴って気になったことなどを、来場者の方は真剣に耳を傾けてくださった。先輩方は特に、社会人が考える視点と、研究者として考える視点と、織り交ぜながらお話してくださった。

先輩方と図解しながら話せたことが、嬉しくて泣きそうになった

話していると自分の研究が、先輩方に「応援したい」という気持ちを芽生えさせていたということが分かってくる。
「この研究に、少しでも関われて良かった」
「自分が日頃やっていたことに、ちゃんと意味を持たせてくれた、気づかせてくれた」
「やっぱり大事なことだったんだね」

私がクヨクヨ悩んでいた時間も、決め切れない自分に嫌気がさした時間も、丸ごと包んでくれるような言葉ばかりだった。

もちろん、私だけでなくて、色んな人たちの助言や協力がなければ、続かなかった研究だったけれど、どうしても、大学の研究室の椅子に座って、パソコンを打っているだけでは、この研究の"良さ"が、実感できなかった。

気づけばボードに一緒に図解したり、図解を指差しながら新しい言葉を紡いだり、あの時間は、私の研究が真ん中にあって、それを纏う言葉で溢れていた。こんなに贅沢な時間はないと思う。

まだ、そこで放たれた言葉たちは整理途中だが、研究に関わってくれた人数や支える言葉があの時、確かに増えた。
私はその言葉たちを、大切に拾い集めて、解釈して、今度は自分の言葉で、研究に価値を持たせてみたい。


”オープンラボ”という場

このオープンラボは、未来研の学生全員が作り上げたものとして、来場していただいた方からも、多くの賞賛の言葉をいただいた。

私が初めて参加した1年生の頃に比べて、このオープンラボの内容は、年々変化を遂げていった。

デザインが持つ役割が広くなっていく中で、「足元を見つめる」という、人々の生活を丁寧に見つめていく、関与していく、一緒に創っていく…
そんな活動に入っていくようになった。
最近では、この"オープンラボ"という場自体も、社会の中で大切な場として位置付けられてきたとも感じる。

複雑化していく社会の中で、私たちが本当に眼差していきたいことを、未来研では、たくさん見つけることができた。まだまだ分かりきっていないことも多いし、これから先も、どんどん新しい言葉や考えは増えるだろうと思う。私や4年生が今回、研究した内容も、歴代の先輩方が編み出した知恵や知識を引き継いだからこそ、ここまで進められた。

1年1年、矛盾や葛藤が色濃くなっていきながら、自分たちが人々に対して持つ愛情や慈しみは、未来研を離れても持ち続けたい。
今回参加された先輩の言葉にあったように、「帰れる場所」として、このオープンラボがあったのなら、私も帰ってきたいと思うし、新しく創ってみたい、とも思う。


1~3年生も、自分のブースで対話をして、何かを発見する


最後に、支えてくださった方々へ

このオープンラボは、何より、後輩たちが誠実に頑張ってくれた。

昨年から対面だったとはいえ、約1年、会場には足を運ばなかったし、何より、1年生は不安なことが多かっただろうなと思う。

4年生として掛けてあげられる言葉は少なかったが、上手くいったのは、当日が近くなるにつれて、1人1人が、自分のやることに向き合い始めた結果だろうと感じた。不安を吐き出してくれたことも、先輩として、嬉しい気持ちになれた。
私が今回のオープンラボで感じたように、今度は、私が社会人になったら、後輩の実践を応援し続けられる先輩でありたい。

そして。

会場を貸してくださった、株式会社ビビビット様
トークセッションで登壇してくださった、パーソルキャリア株式会社様
全体の統括をしてくださった先生、
未来研の仲間として、研究室の仲間として、できないことを補い合いながら一緒に走ってくれた4年生、
ずっと私たちを見守ってくださっている卒業生の先輩方、
授業や、外部のプロジェクト、イベント、研究を進める本などでお世話になった企業の方々や大学教員の方々、
学生と交流してくださった他大学の学生の方々、
たくさんの方々に支えていただいたおかげで、オープンラボは無事に終えることができました。心から感謝を送ります。
ありがとうございました。


緊張の準備風景
当日は、ドリンク・フードサービスも行なっていました。
準備が大変な中、後輩たちが頑張りました。

載せている写真の一部は、当日、後輩が撮影してくれたものを載せています。良い仕事をしてくれました。どうもありがとう!


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