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日本を知るだけで結構いいんじゃん、と言う話。

愛しのジェニファーという本と、日本再興戦略という本はどちらも日本を礼賛する本だった。

日本は、唯一他国だったことが無い国であり、国境が無い。

天皇ほど権威の続いた一族はいないし、文化の歴史も非常に長い。

そういう国だし、アイデンティティなんだよ、ということを僕らは忘れてしまっているどころか、西洋の文化を大切にしようとしている、という事を二つの本は指摘している。

確かに僕はまだ日本の事を知らない。

二冊を読み終わって、日本を知りたいと思った。

きっと一生かけても100%には達しないんだろうけど、一つ、最優先で知りたいことがある。

それは、拝金主義以前の日本の豊かさはどのようなものだったのか、ということである。

国頭に行って、海を眺めてやんばるの山を眺めた。

どんどん自分の中にあるビジネス脳のようなものが薄れていき、何も考えない「ボー」っとした時間に染まっていくのを感じた。

これをリフレッシュというのかどうか分からないが、短い時間だったので、もっと染らなければいけないんだろう。

子ども達は、ぼーっとする事が出来ない代わりに、その辺にあるものですぐに遊びを作り、ゲラゲラ笑っていた。彼らの方がよっぽど豊かなんじゃないだろうか。

ビジネスで豊かになることは、お金と時間を手に入れる事だと思うんだけど、西洋的な考えはそこに、消費を持ち込んでいるように思う。

よりリッチに、より優雅に、より羨ましがられるように消費しろと言う。

消費するとお金が足りなくなるから、またお金を稼いで経済を回す。

欲しいと思わせる事で相手に消費させ、自分は稼ぐ、と言う複雑なマネーゲームを持ち込んだ西洋文化は、核爆弾よりも効果的に日本を骨抜きにしたんじゃないかと思う。

アダムスミスなのか、ケインズなのか、彼らをどう評価すべきだろう。

日本は、うまく他国の文化を取り入れ、地方は地方で価値をちゃんと生産しているそうだ。

東京中心に日本を考えがちだが、地方のコミュニティは、実際のところ魅力的で、コロナ移行移住者も増える予想だ。

僕は地方にはあまり課題はないんじゃないかと思う。

お金は多くないが、使うシーンも多くない。

時間はたっぷりあって、人々が旅人を暖かく迎えてくれるのは、お金を落とさせようとか、他には行かせないでおこうとか打算的な考えよりも、純粋に出会いが楽しいからだ。

少し足りないのは、若手と病院かな。総合病院は一つ欲しい。

さて、東京のみ国際化し、地方はもっと土着の文化を大切にし、他の地方に発信するようなローカライズされた国のあり方はどうか。

ちょっとソ連のCOMECONに似た思想だが、それぞれの地域の強みをもっと打ち出して、互いのないものを保管し合うのだ。

コメが得意な地域はコメを。サトウキビが得意な地域は砂糖を。である。

小さなコミュニティがそれぞれの強みを活かすなら、競争によって互いを消耗させる戦いにはならないに違いなく、歴史や文化もこれまで以上に守られるのではないか。

そう言うところに、西欧主義ではない豊かさがあるのであって、日本は他国よりもその点で先進国なのではないか。

日本の在り方をどうするかは偉い人たちに任せるが、若い人には日本を旅して欲しいと思う。

そう言う意味でワーケーションは、どんどん行われるべきだろう。

自分の価値観を会社に預けてはいけない。そこには西洋拝金主義が待ち受けているのであり、手に入れたお金と時間は豊かさをもたらしてはくれない。

会社を利用して、どこか地方にワーケーションし、地域の人と交流したり、山を見たり海を見たりしてみても良いのではないだろうか。


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