ルービックキューブを6面揃えてしまった話

新型コロナ感染拡大は、大変深刻な問題である。

自宅自粛によって、僕の仕事も概ねリモートとなり、zoomやgoogle meetなどのMTGが増えたり、それらがない時はあっという間に仕事が終わったりする。

空いた時間というものは久しく、大学の授業で必要なマーケティングの勉強をしたり、動画配信の勉強をしている。これはプラスに作用している。

家には子供たちもいるので、一緒にランチをとったりというのも、コロナ禍の苦しい状況で見出せる喜びかもしれない。

先日子供たち一緒、というところでは、TV番組「ザ・ドリームマッチ2020」で、渡辺直美とハライチ岩井による、醤油の魔神と塩の魔神というコントを家族で観ることが出来たのもの面白かった。

「ここは私の出番だ〜♪ 醤油の魔神の出番だ〜♪」youtubeで、醤油の魔神と検索すると、あるとかないとか。

志村けんさんが亡くなってしまって、お笑いの力を改めて感じている今日この頃である。

コロナ禍以前は、土曜日も仕事であったがそれが無くなったので、家族と触れ合う機会が増えている事は間違いない。

しかし、子供たちと24時間遊べるかと言われたそうではない。子持ちでない人にはひどい人と言われるかもしれないが、ハッキリ言って子供たちと一緒に遊べる時間は、1日1〜2時間ではないか。体力的に。

子供たちと遊ぶのは大変なのだ。多くは仕事の方が楽である。ナメないでもらいたい。

相撲とかサッカーとかフィジカルな遊びは、体重比で勝るお父さんの方が疲れやすく、よじ登って来られた挙句、ブンブン振り回しながら移動すると、5分くらいで参ってしまう。

これを続けたら絶対痩せられる。

「子供と遊ぶダイエット本」をいつかだそう。

フィジカルな遊びを続けられないので、TVゲームは大変パフォーマンスが良い。やらせておけば何時間でも楽しむし、お父さんもそこそこ楽しい。

お母さんは楽しくないようで、フィジカルプレイを要求するが、一度ゲームプレイを味ってしまうと、麻薬のように虜になってしまう。時々、相撲をとるでいいではないか。

ただゲームプレイにも課題があって、大きな課題はリモコンが2つしかない事だ。ちなみに、我が家はニンテンドースイッチである。

ぷよぷよではお父さんが圧倒的な力で、子供たちを駆逐するが、フォートナイトでは子供たちにボコボコにされてしまう。

なんなんアレ。なぜみんな後ろから射ってくるの?何故こちらの玉は当たらないの?課金?課金なんでしょ!?

なかなか好きになれないフォートナイト。

僕、つまりお父さんは、子供たちと遊びながらも、フォートナイトは楽しめないし、ついでにマイクラもすぐ飽きてしまうから、子供たちが夢中になっている間、暇になる。

この暇な時間をなんとかしようと、思いついて昨日から始めたのがルービックキューブだ。6面揃えるスキルを身につけようと考えたのだ。

ルービックキューブを6面揃えると、子供たちから羨望の眼差しをうける。

「教えて教えて!」ということになる。

新しいフィジカルではない遊び、ちょっと頭が良くなりそうな遊びが増えるということだ。これは良い。

ルービックキューブで6面揃えることは、実は出来ていた。出来ない事はない。

6面揃えるには、「やり方」があって、それを覚えれば良い。

ただ、やり方は複数あって、自分がどのやり方を覚えていたか、曖昧になってしまっていて、上手く出来ないことが多かった。

これを機に、覚えてしまいたい。

ルービックキューブを揃えるやり方は、ルービックキューブを購入した時にも説明書がついている。でもそんなものはすぐにボロボロになって無くしてしまうので、youtubeアップされている動画で学ぶことにした。

まず1面揃える事については、問題ない。基本中の基本だ。ステップなどなくても出来る。1面揃えた上で、側面の1行目、つまり揃った面と隣合わせになる行の色も合わせておく事も出来る。ここはLv2の難易度であろう。

(横を行と呼び、縦を列と呼んでいます)

Lv3の難易度は、側面2行を揃えることだ。覚える手順は、一つで難しくはない。

しかし、自分でも驚いた事に「覚える」という事が大変難しいのだ。

40にもなると、老眼と記憶喪失が激しい。

「老い」とは、こういうことなのか。

1日かけてステップを一つ覚える事に成功。体力を要したが満足だ。
ちなみに、ちゃんとサッカー(3密を避けて)したし、ゲームもした。

なんなら、料理もした。僕にとっては、奇跡的な働きをした日だ。

とはいえ、あと4つのステップを覚えなければならない。

翌日、つまり今日、残り4つに挑んだ。

子供たちは、ゲームしようと言うのだが、優先順はルービックキューブだ。

ルービックキューブを覚えさえすれば、子供たちと少し賢くなる方向で戯れる事が出来るからだ。

ゲームは適当にやっておきなさいと、彼らを無視してルービックキューブとyoutubeに向き合う父。世のお父さんというのは、熱中するとこういう生き物なので、女性の皆様には勘弁してもらいたい。

ルービックキューブの覚え方は、大変難しい。

何度も繰り返すことは基本なのだが、なぜそのステップを踏むとそうなるのか、理解しようとすると三次元の大学入試問題を出されているようで、かなり混乱する。

昨日は、仕組みを理解しようと思ったから時間がかかったのだ。

仕組みは後でも良いから、記憶に止める事が今日の目標。

ちなみにこんな感じである。

1. 前の面を右に回転させる
2.右列を上に一つ回す
3.上行を左に一つ回す
4.右列を下に一つ回す
5.上行を右に一つ回す
6.前の面を左に回転させる

これが一つのステップである。ステップ意外に、その時の向きがあり、向きのパターンは最大6種ある。つまりややこしいのだ。

頭の中で、上のようなリストを叩き込んでも、ステップが7とか8とかあるから今自分が何をやっているか分からなくなる。

この覚え方をもっと単純にしなければならない。

そして驚くべきことに、この話の本題はここからなのである。

動画をよく見ると、右列を上に回すことを「R」と名付け、右列を下に回すことを「R'」としている。同様に、上行を左に回すことを「U」右に回すことを「U'」としているようだ。

RとはきっとRightの意味で、UとはUpの事だろう。そして上と左に回すことを基準にしていて、その逆には「 ’ 」がつく。ハハーンなるほどね。

それで上のリストを書き直してみるとこうなる。

1. F
2.R
3.U
4.R'
5.U'
6.F'

つまり、こう。

F R U R' U' F'

なんとスッキリしたことか!これは覚えるのに大変効率が良さそう!

「F R U R' U' F'、F R U R' U' F'」

口に出して何度も覚える。ただ「ダッシュ」と言うのは面倒なので、「ダ」と呼ぶことし、こう唱えた。

「エフアールユーアールダユーダエフダ、エフアールユーアールダユーダエフダ、」

よーし、覚えたぞ!と、ルービックキューブを手にとって、いざ回転!としたところで、あれ?アールってなんだっけ?RightのRだから右?lightで天井?上?いや、lightだとLだから右だ右、右をどっちに回すんだっけ?基準はえーっと・・・

こうなるのである。

混乱しているうちに、さっき唱えた呪文も忘れるのだ。

40才越えると怖い。

これじゃぁ、だめだ。

全然覚えられない。

せめて日本語にしよう。

よく見ると、手順は上行と右列を主に回すようだ。これを基準にした上で、こうしよう。

1. 前右
2.上
3.左
4.下
5.右
6.前左

こうすれば、覚えられそう。またこの手順を呪詛のようにブツブツ唱える。

子供たちは不審な目で見る。不審な目で見られても、長い目で見れば君たちの為だし、君たちもそのように唱えれる日が来るかもしれないので、覚悟してほしい。そして父のテストに付き合ってほしい。

長女に、リストのメモを私、僕は目隠して、手順が当たっているかテストしてもらう。良さそうだ。

いざ、回さん!

ということで、やってみると、さっきよりも覚えている!これは素晴らしい!!40才の為のルービックキューブの覚え方としてyoutubeにアップしようか!?

Lv4とLv5とLv6はこれでクリア出来た。向きを覚えるのは大変だが、繰り返し何度もやっているうちに感覚で覚えてしまった。コツはやはり何度も繰り返すことに変わりはない。

次はLv7だ。Lv7は、、、、Lv20,000くらいの難易度であった。

ちょっと手順を書き出してみよう。

1.上
2.左
3.下
4.右
5.下
6.前右
7.上
8.上
9.右
10.下
11.右
12.上
13.左
14.下
15.前左

横にしてみるとこう。

上左下右下前右上上右下右上左下前左

あの有名なコナミコマンドはこう

上上下下左右左右BA

認知心理学には、マジックナンバー7±2というのがある。

一度に覚えられる数字は、5〜9というものだ。

コナミコマンドの場合、BAを除くと、8でおさまるし、上上などセットで覚えやすくなっているので、実際には

(上上)(下下)(左右)(左右)( BA)

という事で、5なのだ。

Lv20,000のルービックキューブ手順は、15なのだ。

無理なのだ。

それでも、覚えている人がいて、youtubeで教えてくれているのだから、不可能ではないのだろう。僕だって、円周率は、3.1415926535897932384626まで言える。

訓練だ。訓練あるのみだ。

というわけで、またしても念仏のように、

「上左下右下・・・」

と繰り返す唱える。

横で見ていた子供たちが、面白がって、同じように

「下右上右前右下・・・・」

と唱え始める。

数字を数えているときに、別の数字を言われると分からなくなってしまように、混乱が混乱を呼ぶ。

「やめろーっ!!」

と叫んでも、退屈な子供たちにとっては、お父さんが一生懸命ルービックキューブに取り組む様はちょうどいい遊び道具だ。

「上上上上、右右右右、前後ろーっ!」

とかいい加減な事を言ってくる。それでも中1の長女はお父さんより先に覚えたとか言い出すし、6歳の長男は、

「ここは私の出番だ〜♪ 醤油の魔神の出番だ〜♪」

とか行って、渡辺直美の真似をしだす。

思わず笑ってしまって、全て忘れてしまう。

これではダメだ。。。醤油の魔神に殺されてしまう。。。

そこで、コナミコマンドのようにパターンはないか観察してみることにした。もっと覚えやすくしないと。

よく見ると、このように分けられる。

上左 下右 下前右 上上 右 下右 上左 下前左
   A         B          C                               B         A          C'

すると、こうなる

ABC上上右BAC'

ギリギリ、マジックナンバー9だ!

Aは、上左

Bは、下右

Cは、下前右

これとセットで覚えれば。

繰り返し繰り返し、醤油の魔神と戦いながら唱えると、さっきよりも覚えやすい!やったー!!Lv20,000だー!!

最後のステップは、独特だがもっと単純で分かりやすい。これでLv20,008になれた。

終了だ!ルービックキューブを支配した!!

完璧に覚えることが出来たのだ!しかも、Lv7のところで何故かイメージに醤油の魔神がくっついてきて、渡辺直美が上上右を回してくれるから、より印象付けられて覚えやすくなっている。

一生忘れない気がする。これはすごい体験だ。

例えば年号を覚えるときに語呂合わせしたりするが、これと同じ考えか。

学習する事で脳が喜んでいるのがわかる。子供たちも、出来るようになった父を見て、やりたくなっているようだ。

学習を楽しくやろうと、仕事柄考えていたが、工夫すると楽しくなるのかもしれない。

学習は工夫すると楽しくなる、を信じてこれから勉強しよう。

明日は、どんなスキルを身につけようか。


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