【分業思考4】スタッフのモチベーションをどうあげるか

分業のデメリットは、モチベーションの低下です。

何が起因するかというと

「同じことの繰り返しで、飽きた」
「給料上がりにくいのでは」
「このスキル、将来役に立つの?」

です。

正直言って今は、どうしてもその事実を飲み込むほかありません。

僕は以前、そのようなBPO部署にいたのですが、表面的な言い訳がましい理由で従業員を納得させようとする、経営層が苦手でした。

本当はコストメリットがあるくせに、安心して働けるとか、雇用を守るとかそんなセリフばっかりで、はぐらかされていました。

なので、そんな言い方はここではしません。今いるメンバーとはもっと大きな事を成し遂げたいと思っているので、僕個人の想いを話したいと思います。

分業が実現できると、一つ一つはより簡単になり、その作業の熟練者を育成する事になります。しかし、そこだけやっていても価値が低いのは事実です。

そうした作業について、システム化もあり得るので、仕事が無くなる可能性だってあります。

同じことの繰り返し(ルーチンワーク)であり、給料が上がりづらく(低位賃金)、スキルとして将来がない(低スキル)、というのは事実だと思います。

ただし、システム化はそう容易では無いという事も知っていて欲しいです。

つまり、すぐにそうなるかというと、決してそうでは無いのです。強くいいますが、簡単に「ルーチンワーク」「低賃金」「低スキル」になることは無いのです。

僕らが分業を取り入れなくても、ライバルが現れると、いずれそうなりますが、それでも「いずれ」って点を強調します。

また、全てがシステムに置き換わったり、ルーチンワーク、低賃金、低スキルになる事もあり得ません。

例えば文字起こしは、システム化される可能性がありますが、お客さんとの交渉は簡易化されても、システム化されません。

ヒトがやって価値があるところは、残るしヒトが価値を上げていけるところなのです。

上流と下流という言い方をしますが、構成や企画や提案などのコンセプトに関わる上流工程に、スタッフみんなが集中する時間が増えることを目指したいと思っています。

下流については、ライン作業になるのでアルバイトを増やすのがいいと考えています。

言い換えると、仕事には売り上げを上げる仕事と、コストを下げる仕事があり、皆さんには売り上げを上げる仕事をして欲しいのです。

育成が楽で、誰がやっても一定のクオリティなら、アルバイト制度を導入して、コスト削減に努める事が出来ます。

削減して利益となった売り上げや時間は、次の投資に使えます。

新しいことへのチャレンジや、上流工程から生み出されるアイデアのサービス化、システム化にも投資出来ます。

ここで初めて、僕たちはコモディティ化戦略から抜け出し、より大きな事にシフト出来ると考えています。

コモディティ化は、通過点です。

そこから得られるノウハウや資金を、「こだわり」と「新規事業」に投下するのです。

とはいえ、これまた簡単な話ではありません。簡単なら全ての企業が儲かっているはずです。

実現には不確定要素がまだまだ多く、思っているスピードが出なかったり、計画変更を余儀なくされるかも知れません。

だから、皆さんの協力が必要なのです。組織でみんなで働いている理由と行ってもいいかも知れません。

今、僕がこうして書いている事は、僕一人の個人的な想いです。会社としては違う戦略に辿り着くかも知れませんが、いずれにしても全員で協力しなければ、実現は難しいでしょう。

戦略が決定される前に、こうして不確定な内容を皆さんにお伝えしているのは、皆さんの意見を聞きたいからです。

「俺は、この方がいい!」という方は、ぜひ話しかけて欲しいです。ぜひそのアイデアを聞かせてください。

もちろん、中には

「打合せや提案など、難しそうだし責任が重そうだし、嫌だなぁ」

と思う人もいるでしょう。慣れない仕事になり、新しい思考をしなければならず、時間も失われると思います。ストレスのかかる事なので当然、嫌でしょう。

そのような感情の方をムリヤリ上流にあげようとは思いません。給料は上がりにくいかも知れませんが、現状が満足という方はそのままでも良いという選択を残そうとも思っています。

もっと違う事がしたいと思った時に、興味を持ってくれれば良いです。みんなが居たい場所を選択できるようにしようと思います。

大事なことは、顧客の課題を解決しているか、であり、そこに貢献しているなら様々な働き方があると思います。

「こだわり」や「新規事業」には、諦めない精神力と行動力、それに勉強をとめない努力が必要です。それを成し遂げて、新たな顧客の新たな課題をクリアした時には、それなりの対価をもらっていいはずです。

お金を稼ぐ、という事もそうなんですが、顧客に喜ばれるって事がモチベーションになればいいなぁと。

組織が大きくなると、(今僕らは40名ちょっとなんですが、もうそろそろ)いろいろな問題が出てきます。多くは組織の内側を向いた姿勢から生まれるものです。

「顧客からより喜ばれる体制作りをして、次のステージに行こうぜ!」

というメッセージを、

「俺たちを奴隷にするための言葉だ!洗脳だ!」

と捉えて、反対派閥を作る人が僕の以前の会社にいました。信じられなくないですか?!でも、そういうケースもあったんです。

全会一致で価値観を揃えられるような事は、ありません。

また、100点満点の会社も存在しません。

必ず、価値観の違い、思想の違いから、ここのズレが生まれてきます。そしてそれがトラブルを招くでしょう。トラブルは皆さんや会社の成長を鈍化させます。

ただ、それは内向きの話で、集中すべきは顧客だという事です。

現場にいる皆さんは、僕よりも顧客とコミュニケーション取ってますので、問題ないと思っています。(以前の会社は、顧客とコミュニケーションとる事がなかったんです。)

これから起こりうる話として、ついでに記載しました。

あ、そうだ。アルバイトとして働く人の立場も少し話しておきます。

うまくいけば、このような階層になると思っています。

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上流で能動的に動く人
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今ある業務をきちんと動かす管理監督者
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業務をこなすオペレーター
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細分化された業務を支えるアルバイト
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今、この辺りの制度設計もしているところなので、あえてぼんやりした表現にしています。

顧客に喜ばれて得られた対価で、皆さんの給料を上げると話してきましたが、アルバイトの時給は上げないのか、という話。

今の僕の考えでは、こなすスピードが早くなれば上げる、という感じです。

スピードは価値なので、そこが高まればその分は上げたいと考えています。

アルバイトも含めて、顧客にとっての価値を意識してくれれば、そういう会社の体質になれば、金銭的にも精神的にもモチベーションが上がると考えています。

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