「打点の実質的な価値」の期待値をまとめました(①東発編)【歌舞伎ルール東風戦】

ども、くろっくです。

今回から「打点の実質的な価値」を期待値表にまとめて出していきます。

期待値表の第1弾は東発verです。

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僕のやり方を言うと打点を祝儀に換算することで打点の実質的な価値を把握するというものです。

今までだと「祝儀を打点に換算する」というのが主流でした。(10000点相当の祝儀とか)
そうではなくて「打点を祝儀に換算する」で考えては?と思ったわけです。

このやり方なら「この状況でのこの打点はチップ何枚相当の価値である」と把握できます。それにより押し引きの境界線のヒントになるはずです。


例えば東発で8000点を放銃したとします。
この8000点の実質的な損失量はチップ換算すると何枚なのか?

平たい東3の微トップとします。
ここで1000点和了った場合はチップ換算すると何枚の価値になるのか?

こんな感じで打点の期待値をチップ期待値によせて統一化してみました。


とりあえず数字のほうからご覧ください。

数字を見ても「???」となるかもしれないが、詳しい説明はその後にやります。


東1局(西家スタート)
全員が25000点持ち
半荘開始時の期待枚数=△0.69枚

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シミュレート条件

・東風戦(南入はなし)
・1着=+7000P・2着=+1500P・3着=△3500P・4着=△7500Pと想定
・チップ1枚あたり1000P
・半荘期待値は麻雀順位予想機というツールから
・麻雀順位予想機に100%依存した半荘期待値は「期待値A(左から1番目)」とする
・完全順位制の場合は「期待値B(左から2番目)」を参照に
・完全順位制でない場合は打点補正0.35倍が加わるので「期待値C(左から3番目)」を参照に


具体的な説明

ここから数字の説明に入ります。

例えば「1000点ロン和了=+0.74枚(期待値A)」とあります。
これは「東1局の1000点ロンは祝儀換算すると+0.74枚の価値である」ということです。

東1局で子に8000点の放銃であれば、△4.18枚の損失と同じ価値です。
そして子に8000点+祝儀2枚の放銃であれば、△4.18枚に△2.00枚が加わるので△6.18枚の損失と同じ価値ということですね。

あと「東1の流局1人テンパイ=祝儀1.99枚の価値」というのは少し驚きですね。


これを応用すると相手リーチへ放銃した時の実質損失もおおよそ把握できます

子のリーチ
・20% = 1300点(A△0.90枚・C△0.72枚)
・30% = 3900点(A△2.48枚・C△2.00枚)
・40% = 8000点(A△4.27枚・C△3.48枚)
・10% = 12000点(A△5.29枚・C△4.39枚)

上の仮定ならば、東1で子リーチへ放銃した時の実質損失は「A△3.16枚+手牌祝儀」「C△2.58枚+手牌祝儀」となる。

なお「相手リーチ時における相手手牌の祝儀平均枚数」などは後日にまとめます。(巡目や自分の赤牌数によって違ってくる)


麻雀順位予想機から

この数字をどうやって計算したか?というと麻雀計算予想機というツールを使っただけです。

計算したというよりも、自分でポチポチ入力して総括しただけですね。


全員25000点持ちで自分が西家とします。

そして1着=+7000P・2着=+1500P・3着=△3500P・4着=△7500Pと想定します。

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南1局というのは東風戦の東1局です。そして西家なのでCさんが自分です。

1位=+7000P×0.235・2位=+1500P×0.263
3位=△3500P×0.260・4位=△7500P×0.242

これらを総合すると「東1局開始時点での半荘期待値は△685.5円=△0.69枚である」となります。


東発で自分が2000-4000をツモ和了るとします。

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1位=+7000P×0.560・2位=+1500P×0.287
3位=△3500P×0.116・4位=△7500P×0.036

なので「東1で満貫ツモった場合は東2開始時の半荘期待値は+3.67枚である」となります。


ということは・・・

東1で2000-4000ツモ
→東1開始時の期待値=△0.69枚
→東2開始時の期待値=+3.67枚
東1で2000-4000ツモった場合の実質価値は+4.36枚である

あと歌舞伎町はドラ枚数が1~2枚多いので下方修正する必要があります。麻雀順位予想機はおそらく赤3前提なので。

+4.36枚を×0.75倍で調整すれば+3.27枚(=期待値B)。
+3.27枚にさらに「打点×0.35」を加えれば+3.55枚(=期待値C)。

僕としては、期待値Cを参照にするのがベターだと思います。

そして、これらの様々な点棒移動ごとにまとめたのが先ほどの表です。


点棒を祝儀換算して「完全一局精算」として考える

今までの形式では「祝儀を点棒換算すると何点相当なのか?」と考える視点がほとんどでした。

例えば歌舞伎ルールの祝儀1000Pのことを「10000点相当の祝儀」とよく表現されますよね。
そして天鳳南研究所というブログでは「祝儀500Pのルールであれば点棒換算すると1枚1000点ほどの価値である(東発前提?)」という記事もあります。

しかしそうではなくて「打点を祝儀換算すると何枚相当になるのか?」と考えるほうが良いのでは?と思ってnoteを書いたわけです。


打点を祝儀換算するメリットとしては「半荘期待値とチップ期待値を統一できる」「麻雀は完全に一局で精算されている」という解釈がしやすくなること。

・1000点は+0.74枚の価値がある(リー棒付きなら+1.37枚)
・3900の赤1のアガリ価値は出和了が+2.43+1.00枚、ツモ和了は+2.55+3.00である
・親の12000に振るとたとえ祝儀0枚でも△4.78枚の損失になってしまう
※全て東発の前提です

このように「麻雀は完全に一局で精算されている」という視点を持つことで押し引きのラインが作りやすくなるのではないでしょうか。

もしこれが「祝儀を点棒換算する方式」となると打点期待値とチップ期待値を別々のものとして考えてしまうので、押し引きの基準が不明瞭になってしまいますからね~。

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今回は東発想定でした。

今後のnoteで他の状況下での期待値表も出していきます。
「東2-17000点持ち(全局8000放銃)」「東2-43000点持ちトップ目」「東3の超平たい場での3本場」などなど。

あと麻雀順位予想機は絶対に正しいとは限りません。
あくまで「目安程度」として考えてください


では、ここらへんで。

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