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私を形づくっているもの -家庭科ー


家庭科への思い

最近、中高一貫校で技術科・家庭科の免許を持っていらっしゃる教員の方が私をフォローしてくださいました。

フォローありがとうございます。同じ家庭科専攻で元教員の私に、何か共通するものを感じてくださったのかな、と勝手に思っています。

そして、久しぶりに「家庭科」という教科への思いがよみがえってきました。皆さんは「家庭科」にどのようなイメージをもっていらっしゃいますか?

実は、私自身、「家庭科」に開眼したのは大学2年の時。それまでは、なんで家庭科の授業が学校にあるんだろう。料理教室、裁縫学校にいけばいいんじゃない?なんて思っていたのでした。はっきり言って、バカにしていた、家庭科を。


家庭科を専攻した経緯

家庭科をバカにしていた私が、なぜ、家庭科を専攻したか。

昔、大学には、教育学部という学部があり、何となく流れで教育学部にいってしまいました。そして、中学校の先生は部活動が大変そうだし、私には中学校の教員は務まらないだろうと思い、安直に小学校教員養成課程に進みました。(でも、小学校の先生は、思っていたよりずっとずっと大変でした。小学校教員のほうが中学校より大変という人も多いです。)

どの教科も教えないといけない小学校教員の養成課程でしたが、大学2年の時、専攻教科を決めなければいけなかったんです。
その時、「家庭科って、もしかして一番大切な教科なんじゃない?!」と、急に、いきなり、頭にビビーーンと何かが走ったんです。「家庭科」って、人間の根本的なことに関係する大事な教科だ!と、

いきなり、

急に     頭にひらめいたのでした。
「家庭科!家庭科しかないだろ、私の進む道!」と、誰にも相談せず、自分で決めました。

自分に迷いはなかったし、それにね、家族に事前に言うと、絶対反対されるのは目に見えていましたから。なぜ家族に反対されるかって?昔は、今よりもっともっと男尊女卑だったし、私の住んでいるところは、すごい田舎だったし、できる先生っていうのは、数学や、国語、など四教科の先生。体育や美術、ましてや家庭科の先生なんて、できない奴というイメージがあったように思います。家庭科の先生は、ずっと下っ端、、みたいな、、、、、失礼ですよね!
でも、家族に一応言っておかないといけないし、事後報告したら、やっぱり言われましたよ。「なんで、家庭科なんかを専攻したの?バッカだなあ。」って。教育界に少し縁がある親戚までに言われました。「なにやっとるんだ。家庭科なんか専攻して。数学か国語とか専攻しないと。」ってね。

でも、私は、なぜか全然後悔しませんでした。家庭科を専攻したことに関しては、一度も後悔したことがない。今もそう。「家庭科を専攻して本当によかった。英断だった。」と自分を褒めています。よくやった!

私にとっての家庭科

家庭科は、単に調理をしたり小物を作ったりすることを目的としているのではありません。
実際、調理もしますが、小物作りもしますが、それだけで終わるのではありません。食を通して、物を作ることを通して、「生活」を考えていく、そして「生き方」「人生」を考えていく教科なのだ、と私は思っています。

フォーローをしてくださった”利休”さんという方は、専門は高齢者学習だそうです。私が大学の時もそのような分野はあったのでしょうか、わかりませんが。
そうなんです、家庭科って、「生活」「生き方」「人生」を考えていく教科なので、間口が、とーーっも広いのです。福祉、経済、環境、家族関係など多岐にわたります。最近、その方は、心理学を始めているそうですが、分かります。やりたくなります。やりたくなるんです。しかも、それぞれ、ふかーい。

「家庭科」は、人間に関するあらゆるものに興味が広がっていく、とーーってもステキな教科なんです。

大学2年まで、家庭科の良さが、奥深さが分からなかった自分、未熟だったなあ。もっと高校の時、勉強しておけばよかった。そしたら、家政科のある大学へもう一度受験しなおして、一からいろいろ勉強できたかも、と心から思ったのでした。(再度の大学受験なんて無理!と、すぐに諦める私でしたが。)

結局、小学校で高学年の担任になった時だけ、家庭科の授業をすることができました。自分の個人的な衣食住の思いと、教える立場としての学習内容で葛藤はありましたが、家庭科の授業はおもしろかったです。今、私がしゃべっていること、実験をしていること、が、将来子供たちの心にどう根付き芽を出すだろう、そしてどんな生活につながっていくのだろう、と、何十年後かの子供たちに思いを馳せていました。

教員をしていらっしゃる方へ

noteを通して、自分を形づくっている大事なものを、思い出すことができました。ありがとうございます。

そして、今、教員をしていらっしゃる方へ
大変な世の中ですが、未来をつくる子供たちの心に、何かずっと引っかかってるなあ、何回も繰り返し思い出すなあ、っていうものを残せたらいいなあと思います。
私自身、心に引っかかり、幾度となく頭をもたげてくる言葉が、なぜか家庭科の先生からのもので、子育てや生き方に大きく影響しました。だから、専攻教科を決めるときに、家庭科を選んだのかもしれません。(このへんについて、いつか書けたらな、と思っています。)


おもしろいですね。





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