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~原材料から作る手作りの食事の力~「お店で買うもの」と「家で作るもの」


「おいしいはたのしい」で、小さい頃のある思い出がヒュンと頭に飛び出てきた。
小学校3年生くらいかなあ。叔母の家に遊びに行き、ご飯をご馳走になったときのこと。
「へー、すりみって家で作れるんだー」と、新発見をした日。


食のカテゴリーが壊れた日・・新しい食への思いが生まれた日


小学校低学年頃の私は、食べ物を、「お店で買うもの」と「家で作るもの」というカテゴリーに分けて考えていた。今思うと我ながら、笑ってしまう。

すりみは、「店で買うもの」に分類していた私。


叔母が、すり鉢で小イワシを力をこめてゴリゴリすって、塩やお味噌などで味付けをしているのを見たのである。たぶん、つなぎの小麦粉も入れていたと思う。
「えーー、なにーー?なにしてるんだー?初めて見る光景。これはなんになるんだ?!」。叔母の横でジーっと見ていた。叔母は、すり鉢で作ったものをお湯の中にポトンポトンと落としていき、お味噌汁を作ってくれた。

「へー、みそ汁になるんだ。よく似たもの家でも食べたことある(もちろん、すりみのみそ汁のこと。でも同じものととらえられなかった。)。どんな味なんだろう」

パクッ・・・ん?これはすりみ?ズズッ・・・汁を吸う・・・ああー、おいしいー、体にしみるー。うん、すりみのみそ汁だ。

でも、家で食べていた、正確に言うとお店で買ったすりみよりずっとおいしい。というか、ずっといい。
叔母のすりみは、色が濃いし、食べると小骨がコリコリと口に当たる。でも、痛くないし、それがかえっておいしい。小骨があるけど、触感は、フワッ、ホロッ、またフワッって感じ。すりみって家で作ると、こんなにフレッシュなんだ。磯の香りのみそ汁がグングン体の中に入っていき、お魚が体の中に入り飛び跳ねてるような感じだった。
今食べているものは、まさに魚から作られている、と分かる食べ物だった。

というわけで、この日は、私の中で「お店で買うもの」となっていた食べ物も、自分で作れる、本当は何でも作れるんだ、と発見できた日。
何からできているか分かる食べ物が私にとって信じられる食べ物そんな食べ物が好きだ。」と食への考えがつくられた日。

加工食品も時には使うけど、
原材料から作る手作りの食事の力を知らされた日だった。

叔母は90歳を過ぎた今もなお台所に立ち、手持ちの食材を使って、手早くメイン料理や箸休めの料理を数多く作っている。そして、おいしいのだ。

叔母、すごい!!  

料理の楽しさ、手作りの食事の大切さを教えてくれた叔母、ありがとう!
感謝!!

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