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アプリ横断でのカード検索ビューとSPA組み込み機能を追加しました。

v2.3リリース

Essential Workwareの新しいバージョンであるv.2.3をリリースしました。App StoreもしくはGoogle Playを通じて更新可能です。今回のバージョンではグローバルナビゲーション設定周辺に野心的な機能を追加しています。また、テンプレートとカードの諸機能について仕様をリファクタリングして、汎化することにつとめました。

カードクエリー、組み込みブラウザ

Essential Workwareにはテナント毎にワークスペースの情報構造をカスタマイズする機能が備わっていて、ハンバーガーメニューとMaterial Desingでは"Bottom Navigation"と呼ばれる画面下部のタブコントロールを「グローバルナビゲーション設定」から変更することができます。これまではカード型データベースの定義を作って置くことで画面を増やしていましたが、今回のアップデートで、他に2種類の画面を追加できるようにしました。

「カードクエリー」と呼ぶ1つ目の追加は、管理者がワークスペース横断でカードを検索する条件を設定することで行います。新しくカード型データベースを定義するのではなく、既存の全てのデータベースを対象として検索を行い、条件に合致したカードを一覧表示します。たとえば、ブックマークを付けられたものだけ集めるとか、操作者が作成したカードを全て集めるなど、工夫しだいで様々な使い勝手を得ることができるようにしました。これまでアプリ組み込みで作られていた「タスク」はこのカードクエリーの機能を用いてタスクとして進捗を管理するものだけを集めた設定をワークスペース作成時に初期設定することで置き換えています。

「組み込みブラウザ」と呼ぶ2つ目の追加は、外部で用意されたWEBページやSPAをEssential Workware組み込みのWEB VIEWでホスティングする機能になります。これは端的にいうと「ホーム」の置き換え機能です。Essential WorkwareにはInfographicsで操作者の状況に応じた情報を示すダッシュボードとしてホーム画面を用意していますが、組織固有にカスタマイズされたダッシュボードをアプリを開いたトップ画面ですぐに見せたいという要件は多くあります。URLとCORSの設定などを行うことでSPAを組み込み、そのSPAとホストたるEssential WorkwareとはシンプルなAPIを通じてサンドボックスモデルを貫通した機能連携を可能としています。ハンバーガーメニューを開く、電話をかける、位置情報を取得する、などのWEB VIEWに引き込まれたゲスト単体では実現できない機能もSPAで実装できます。これまでの実践経験から組み込みSPAでやりたいことは大体把握できているのと、ホームには設定でグローバルナビゲーションから隠す機能も今回用意していますので、自由に理想のトップ画面を作ってみてください。
サンプルSPAのプロジェクトをGitHubに公開しました。

テンプレートとカードの汎化

地味ですが広範に影響するアップデートとして、テンプレートとカードについて仕様を見直し、前提の違いに束縛されずに全体的に共通した操作方法を実現するようにしました。これまではカードを作成する箇所や状況に応じてタスクとして進捗を管理する機能を追加できなかったり、カードに追加できる項目種類が限られていたりしていたのですが、今後は常にどこでも全ての機能を利用して、制限ないビジネスオブジェクト表現がカードで可能になりました。同時にカードの機能に密着した仕様をもつテンプレート機能の仕様も更新しています。

NEXT

8月末に次のアップデートを予定しています。次はタスク機能の改善として、担当者が複数人いたときに完了条件とその表示が曖昧だったところを見直し、タスクと担当者の作業との二層に概念を整理します。他のタスク管理ではサブタスクなどとして複数のタスクを組み合わせて一つの仕事を表現するところを、Essential Workwareでは組み込みの機能を磨いて高度化する一方で利用者視点ではシンプルになるよう工夫します。

リリースノート

v2.3で追加した新機能、アップデート内容

  • (全体に適用する一覧・フィルターの新仕様)

    • ブックマークON/OFFをフィルターに追加。

    • ROW表示の際に、行の縦余白を大きくして、行を明示。

  • (全体に適用する詳細画面・編集画面の新仕様)

    • タスク関連の設定と、共有範囲の設定をそれぞれブロックに囲った。さらにブロックの前後に余白を追加。

  • ホーム

    • 「担当者なし」タスクの表示ブロックを追加。

    • 「担当者なし」と「未完了タスク」の詳細画面をサブ画面としてホームに独自に追加。

  • ワークスペース設定

    • データベースの設計にはテンプレートの指定を行えるようにした。カードホルダーと改名する。

    • カードを検索して一覧表示するカードクエリー。ワークスペース生成時のデフォルトで用意されるカードクエリーで、従来からあったタスク画面を置き換えた。

    • 連携SIおよびOEM戦略を進めるにあたり、外部SPAを組み込みブラウザで搭載する機能を追加。

  • テンプレート

    • テンプレートとしての「タイトル」を持たせた。

    • テンプレートで設定する「カードのタイトル」と「説明」はデフォルト値としてだけの扱い。カードで編集できるようにした。

    • 「カードのタイトル」にはバリデーションを追加することができる。長さと正規表現。

    • テンプレートの丸を5つ並べたインジケーターを廃止して、別途参照回数をカウントして、表示する。

  • カード

    • タスクを特別にせず、汎用のカードに備わった機能として捉える。新規作成したカードにはいつでもタスク機能をON/OFFできるようにした。

  • 項目の拡張

    • 画像項目に追加する画像は、部分的に切り取られたものではなく詳細画面で全部を表示できるようにする。

    • 改行含めて入れられるテキストエリア項目を用意する。