ネットでつるっと失言してしまうこと
何年かに一度、ひどい失言をしてしまうことがある。今回も久し振りにそれが来た。
詳細は省くが、SNSのコメント欄で礼を失する発言をし、そのウォール主から「これ関係者も見えるけどいいんですか」と確認が来て初めてその内容のひどさと影響の大きさに気付いて削除する、ということがあったのだ。
その発言は幸い関係者が見ずに済んだのか、見逃してくれたのかは不明だが、その後問題なく過ぎている。しかし本人的には自己嫌悪でどうしようもなかった。ニュースの公式アカウントなどに実名を出してひどいコメントをする人達に対して「なんであんなことができるのか」と思っていたのだが、まさに同様のことを自分はしてしまったのだ。
その時の自分がなぜ歯止めが効かなかったのかを考えると、書き込んだらどうなるかという想像力がなかった。ではなぜ想像力がなかったのかというと、含まれるキーワードが自分にとって強いネガティブな感情を引き起こすものだったから。認知資源がそちらでいっぱいになって、客観的な視点はまったくなくなっていた。あとは何かうまいこと言って認められたいという卑小な自尊心。自分は正しいことを言っているという、実は根拠のない自信と正義感。自分の能力を過信していたのだ。(あくまで自分自身の話で一般論ではないことを付記しておく)
ネットに限らずこういうことは起きるが、ネットは発言の敷居が低く感じられるためリスクはかなり高くなる。本当に「つるっと」言ってしまうのだ。しかもデジタルコピーされてしまえば発言はほぼ永久に残ってしまう。ではどうしたらいいのか。
自分なりの結論としては、「自分の専門外の地雷ワードが含まれる話題はスルーする」「関係者に見られて困ると思うことは発言しない」というごくありきたりなものとなった。何が地雷かは自分でもある程度わかっているので、それに関しては目に入っても見なかったことにする。専門外なのだからデータや情報はどうせ足りないのだし、それで意味のある発言ができるとは思えない。なのに何か言わずにいられなくなるのは強い感情が伴うからだ。であればその感情を起こさせない、起きた時点で危険対象物件として避ける。そして本人に届くと困ると思うことは言わない。小学生みたいで恥ずかしい限りだが、いい大人になってもこんなことを自分に何度も戒めているのだ。情けないが仕方ない。
そんなわけでオチのない話だが、人間は忘れやすいのでまた時間が経ったら同じことをしでかしてしまいやすい。自分はそういう人間なのだということを忘れないために、恥をしのんで記録しておく。
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