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ひさしぶりに行けたよ。

きのうはいろいろ考えて思い切って、昔から好きだったギタリストのライブを聴きに行ってきました。

夫が大学生の頃からジャズギターをやっているので、家にはCDがたくさんあるのですが、とりわけジャズギターのアルバムが多く、その中でも好きなアルバムが多いのがこのジョンスコフィールドというギタリストです。

今回は、ドラムのビルスチュアート、ウッドベースのヴィセンテ・アーチャー(今回初めて知りました)のトリオでのライブでした。

会場がブルーノート東京ということもあり、清水の舞台から飛び降りる気持ちで予約をしたのですが、当日またしても過敏性大腸か減薬の反応なのか、下痢になってしまい。行き帰りの負担を減らすため、会場ではアルコールは取らないことにして、駅まで車で向かいました。

会場までは1時間半ほどかかり、5時開場だったので夕方の通勤ラッシュに遭うこともなく、途中から座ることもできて、ちょっとほっとしました。

表参道につくと超ひさしぶりで道を覚えていなくて、とりあえず根津美術館方面から行くことにしました。どこかでちょっと小腹を満たそうと話していたのですが、プラダのあのビルがある通りには飲食店はなく(帰りに通った骨董通りにはあった)道を挟んでブルーノートの前に来たときに空が泣きだして、どしゃぶりの雨の中そのままブルーノートに向かうことにしました。

さて、時間もちょうどよかったか少し待つと入場開始です。今回は腹痛が起きたときに周囲に迷惑をかけずに席を立てるように、ステージ向かって左側のボックス席を取りました。コの字型のシートは4人掛けなのですが、2人×2で使えるように座席の間にシートと同じ材質のパーティションがあります。テーブルは2つ並べて置いてあるという不思議だけど心地よい空間でした。

ステージまで1時間弱あったので、夫は白ワイン、私はノンアルコールのリンゴのジュースみたいなの(名前覚えてない)季節のフルーツ盛り合わせ(これがお腹にやさしかった)スウィンギンポテトを注文しました。

飲食費だけで普通のライブに行けちゃう値段なのですが、大雨の中うろうろするよりも、ずっと落着いて過ごせました。そしていつも思うのは、ブルーノート東京は、デート目的のカップルも目立ったりして、客層は微妙なのですが、お料理飲み物は高いだけあって美味しいです。

以前夫の務めていたCD/DVD製造メーカーメモリーテックが隣の南青山似合った頃は、社員会のイベント(福利厚生費が支給される)で、8人くらいでカウントベーシー楽団を聴きに行ったこともあります。

ジャズ初心者の方たちは、ヴォーカリストの女性の歌声に圧倒されたといって感動していましたが、ジャズばかり聴いている私たちにとっては、そうね。って感じだったのを覚えています。

そして、注文した飲み物とフルーツ盛り合わせが届き、私たちは美味しいものを口にしながら、話していたのですが、夫が私をつついてあっちを見てというのです。夫がさした方向には、短髪で白髪のさっぱりした身なりの男性がいて、店のスタッフから挨拶されていました。

「ピーターバラカンさんだよ。挨拶に行ってきなよ。」夫の声に背中を押されて、私はおそるおそるバラカンさんに近づいて、「ピーターバラカンさんですか?」とたずねると、男性は「はい、そうです。」と答えてくださいました。そして私がいつもラジオ(ワンツーサンシャイン)を聴いていることを伝えて、握手してもらい。席に戻ったのですが、バラカンさんの気さくさに甘えて、持っていた手帳とペンを持ちまたバラカンさんのところへお邪魔して、手帳にサインをしていただきました。

バラカンさんは、私の名前を聞いてくれ、岩渕さんへと日付入りのサインをしてくれました。これはもう家宝!

そして、しばらくするとアンクルジョンズバンドのステージが始まり、ジョンの軽快なテンポのよいギターとビルスチュアートの迫力あるドラム、そしてお初のヴィセンテアーチャーのベースが、驚くほどよかったです。

今回のステージは、ECMから出ているアルバムからの選曲なので、割と静かめの客席でしたが、帰り際に誰かが「ライブが録音と同じくらいクオリティが高い」と話していましたが、内心、そもそもジャズはライブで完成される音楽なのだから、いい意味で緊張感、そしてリラックスして演奏できるミュージシャンは、みんないいステージを見せてくれるものだよ。とおばさんは思ったのでした。

そして心配していた腹痛も起こることなく、帰りは電車も普通に乗れて、最寄り駅から私の運転で家に戻ったのでした。

ステージ脇のモニターにこれからスケジュールされているアーティストがうつされていて、カート・ローゼンヴィンケル(「ネクストステップバンド」一番好きなアルバムのタイトルを冠したバンド)が来ることもわかりましたが、7月だし、最近のアルバムはチェックしてないし、私たちには日本にも贔屓のジャズマンたちがいて、そちら優先ということになりました。

ステージと客席が近い小さな箱で、毎回何が飛び出すんだろう。何て気持ちいい音楽なんだろうと感じさせてくれるジャズミュージシャンは、日本にもたくさんいます。いまはそういう人たちのライブに少しでも多く足を運べるようになりたいです。

至近では、6月末と7月頭に家から近いお店にもう予約入れてあったりして。ジャズなくして何の人生か。秋に町田で、大好きなインプロヴィゼーションのアーティストを講師に迎えた完全即興音楽のワークショップを開きたいとがんばっているので、お楽しみに。

ろっくぷーる たあこ



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