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小さくて 手のひらに乗せると
消えてしまいそうな儚い蛍灯に
静かな癒しをもらった夜


梅雨の合間の曇り日
仕事から帰宅途中
今日はきっと、絶好の日だと踏んで
蛍狩りに行くことにした。

食事を済ませて息子に
蛍を見に行こうと誘ったけど、呆気なく断られる。
1人で遠慮なく堪能することにした。

蛍狩りの場所は、
息子が小学1年生の頃に友人に教えてもらった自宅から車で10分もかからない場所。
日中は車の往来もほどほどにある
田園が広がる、よくよくある風景のところ。
近くには民家もあって、
こんなところに蛍がこんなにいるのかとビックリしてしまう、そんなヒミツの場所。
だから余計に感動してしまう

何年かぶりに訪れたけれど
蛍の数は増していた
30分ほど 静かに眺めていた

あちらこちらと光り、舞っている。
葉っぱの上でずっといるのや
ふわりふわりと舞っているのや
さまざまなあり様で光っている

見飽きることなく楽しむ


蛍は初夏に降り散る細雪
そんな風に感じた
溶けてしまいそうな光は
儚く美しく
たおやかに続く営み

田園に広がるキラキラ光る蛍の雪を
楽しんだ今宵は
湿気が鬱陶しくもなく
少しだけ空気も気持ちいい夜だった


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