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〔79〕稽古38 ここから本来の命理学に戻ります 6/10

〔79〕稽古38
白頭狸はこの数日、某要人の命運の審察に没頭していましたが、昨夜ようやく完成したので、ご報告いたしました。何分プライヴァシ―に関することでもあり、その一部を至極簡略化して以下に掲げます。個人情報隠匿のため、行運の前半をカットしましたのでご了承ください。


原局(干合会局剋去を反映した後の命式)
 年 庚寅(戊 丙 甲) 正財 庚辛干合月齢をえて化金乙化辛
 月 辛酉(庚   辛) 偏財 酉巳半会の金局
 日 丁巳(庚 庚 庚)    金局日支蔵干すべて庚に化す
 時 甲辰(乙 癸 戊) 印綬 

 日主丁(陰火)偏財格 用神丙 喜神丁・甲・乙 忌神辛・庚 


 生月   乙酉 行運喜忌  生剋名・喜忌  判定
 若年運  ーー略ーーー   ――――――――

 第〇運  庚寅 木喜    正財・忌神   △
 第〇運  辛卯 木喜    偏財・凶神   ×
 第〇運  壬辰 木喜・土閑 正官・閑神   〇
 第〇運  癸巳 火喜    忌神・偏官   ◎
 第〇運  甲午 火旺    喜神・印綬   ◎

 第〇運は修正原局の命式と変わりませんが、大運が南方火運を巡る所が異なります。つまり日主の丁火を幇助すること著しく、庚辛の反剋を問題にしないのです。
 さて本年(令和五)年は第〇運の最終年で、来年は接木で火運に入ります。そこで今年を中にした前後五年の流年運を観て見ましょう。

  原局 丁火    巳
  大運 癸水 偏官 巳

  令和三(2021)年 辛金偏財 丑
 原局丁に流年辛を制する力量乏しきも、大運水生木、木生火にて運気は強まる。

 令和四(2022)年 壬水正官 寅 
 原局丁は流年壬に剋さるも、大運癸が水生木、木生火で流年を幇助する。

 令和五(2023)年 癸水偏官 卯 
 原局丁は流年癸に剋さるも大運癸は流年を幇助すること前年のごとし。


 令和六(2024)年 甲木印綬 辰
 運命主体の大運はここで待ちに待った南方火運に入ります。時期は十一月です。
 原局 丁火    巳
 大運 癸偏官   巳
 大運交替して癸偏官となります。癸は忌神ですが、流年の甲印綬を生扶して、間接的に日干丁を生扶しますから上々の好運。

 令和七(2025)年 乙木偏印 偏印 巳
 原局丁は流年乙の生扶を受け、大運癸も流年乙を幇助して上々吉運。

 なお平成二十六(2014)年から始まる第〇運は東方木運の末期ですから、最後の六年間すなわち平成三十年から令和五年までは土旺で火気を吸収しますが、次に南方火運を控えて旺盛な火気にとっては問題にもなりません。

 ここ迄を概観しますと、運命主体は富貴の家に生まれ学才体力に恵まれながら命式が財多に過ぎ、日主丁火がこれを剋するに堪えず、丙丁の幇助と甲乙の生扶を望みながら、青年期から壮年期まで、東方運・南方運が回ってこなかったために、一進一退の浮き寝の旅を辿ってきました。
 運命主体は平成六年に接木して東方木運に入るも、大運の天干が忌神庚なるため正財の性情を妨げられ、平成十六年に第〇運が到来して木旺喜神運となるも、天干辛が最悪の凶神辛なれば発展を妨げらることが著しかったのです。
 平成二十六年に到来した第〇運は、前半の木気旺盛なるも、平成31(令和元)年から土用に入ったので木気が土気に転じ、土生金で忌神の金を生じたために一頓挫します。
 こと程左様に命式と運行の流れが噛み合わず遅遅として進まなかった運命主体の命運も、54歳の接木にて始まった東方木気の喜神がもたらす好運が徐々に積み重なってきたようです。
 令和六年11月の接木で始まる第〇運は、昭和四十九年以来の五十年間
待ちに待ちたる火運の到来にて、以後は順風満帆なること必定です。
 ちなみに令和十六(2034)年から始まる第〇運は甲印綬で、地支は火気極旺の午ですから、庚辛金気の反剋をものともせず、まことの印綬運を実現するものと洞察いたします。
 印綬運の性情は下記の如し。これをみれば運命主体は己の運命を理解される筈です。

 学問教育 芸道技術 慈悲福寿 名誉富栄 宗教僧道 質素倹約
 聡明多智 律儀善良 円満長寿 飲食衣従 正母尊親 目上後援者

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