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〔84〕白頭狸敬白 6/26 字句変更

〔84〕白頭狸敬白 6/26字句変更
 このところ白頭狸にとって命理学稽古がかなり負担になっていました。理由は四柱推命術の本質が、古来の伝統による公式によって運命主体の命式を確定することでなく、それを統観して当該運命主体の命運を判断し、採るべき道を推奨ないし決定するところにあるからです。

 つまり命理学の実践において最も重要なのは、四柱推命理論に関する「知識よりも、それを用いて決定した対象運命主体の命式を流運と総合判断して最適行動を導き出す「思考」なのですが、これが難しいのは命理学の基盤たる五行相生相克の理論が直線的でなく循環的なためです。
   たとえば木(身)が生む火(食傷)が土(財)を産み、土が生みだす金が「官」となってわが「身」を剋すを、曽孫が吾身を攻撃してくるものと観れば、祖先を絶対的に尊敬して「世代間の序列」を尊重する儒教の価値観とは矛盾しますが、「世代交替の必然性」を明確化する甚だ合理的な思想と観ることができます。
 要するに、啓典一神教的な直線的思考でなく東洋的循環思想に立つ命理学においては、生剋名、旺相死囚休、生旺墓絶などが示唆するところが、往々にして相互に矛盾するため、審命者が各事象の因果関係の判断で混乱することが多く統観と結論ができないでいるのです。
 右の束縛を脱却しようとした白頭狸が、武田孝元説をもとに、各運命主体の命運の展開の基本を大運の運行に求めたのが、ここまで40回に渉る命理学稽古です。
 その命理学稽古が40回を以て一応終了しましたが、審命における判断には
深い沈思黙考を必要とするため白頭狸にとっては苦行でしたが、一応できたので進路に関する助言として某要人に伝えました。
 これで取りあえずは苦行を逃れたので今後も白頭狸noteを続けますが、つらつら推んみるに白頭狸の知名度はいまだ低く、旧名落合莞爾を凌駕するに至りません。
 そこで今からは分野を分け、白頭狸の「時務随想」と落合莞爾の「國體歴史我観」と南光院爾應の「摩邇説法」の三本柱のもとに、note 白頭狸を続行していきたいと思います。
 原則として公開説法ですが、ときに俗界の乱入を退ける趣旨で幾ばくか喜捨をお願いすることもあり、ご了承願います。
 早速、次回〔85〕は南光院の「摩邇説法」で、題目は「ブルゴジンの兵諫」です。


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